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宇宙船は俺の楽園~百年の眠りから目覚めた、孤独な億万長者~  作者: まいぷろ
第12章:防衛とプロジェクト進捗

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61.アヴァロンの進捗

「せっかくなので皆さんの進捗状況について報告をお願い致します」

リベラがそう言うと、話はアヴァロンの状況説明に変わった。


まず、アヴァロンの状況についてアードが口を開いた。

「すまん。状況を教えてくれ」


アードの傍に控える助手のアンドロイドが、空中ディスプレイに立体的なグラフを表示させ、報告をはじめた。

「アヴァロンの外部骨格、並びに居住区画の基礎構造は、現在25パーセントの完成率です。このままのペースなら、半年後にはアヴァロン全体の完成となる予定です」


アードはそこで深く息を吐き、佐々木を見た。

「おい、聞いておるか?佐々木。完成まであと半年だとよ。旧アヴァロンは完成まで10年近くかかったんだ。それを1年以内で片づけてしまうとはな…ワシも長いこと見てきたが、こんな事は初めてだ」


リベラが口を開いた。

「アードさんの設計の正確さのお陰で、建設は予定通り進んでいます。やはりアードさんの準備のおかげです。ありがとうございます」


次に、リーナの横に、控えていたアンドロイドが口を開いた。

「アヴァロン建設に使う専用ロボットは、すでに100パーセント完成し、稼働中です。現在は、次の段階として、アテナさんの設計施設のロボットを生産中です。現時点で30パーセントを投入完了しており、残り1ヶ月で100パーセントに到達する予定です」


リーナは、佐々木に問いかけた。

「それが終わり次第、カジノを構築するロボットの生産に入れそうですね。必要な台数を明確にするため、設計がそろそろ知りたいです」


「台数はギルさんと今後相談するようにいたします」

リベラは明確に答えた。


続いて、セレネが報告をはじめたた。

「私からはエネルギー炉についてです。設計自体は、佐々木さんがカマール星へ発たれる前に終了しています。現在は、アヴァロン建設ロボットの一部を借り受け、建設をはじめています」


セレネの横に、控えていたアンドロイドが口を開いた。

「このまま行けば、あと1ヶ月程度で、テスト火入れが可能になります。本番利用の準備が整うのは、そのさらに1ヶ月後になりそうです」


アテナは腕を組みながら、自信満々に言った。

「私からはアミューズメント施設と住居施設についてね。現在、施設の10パーセント程度の設計が終了しています。このペースだと、リーナさんの建設ロボがダブつく可能性があるわね。でも、私はここでは最高の設計をしたい。そのために時間を惜しむつもりはないから、このままのペースで進めさせてちょうだい」


「はい、もちろんです。アテナさんの才能を信じています。最高の施設ができるのを楽しみにしています。ありがとうございます」

佐々木は深々と頭を下げた。


最後に、リリィが落ち着かない様子で口を開いた。

「わ、私は、旧アヴァロンに搭載されていたであろう高出力レーザー砲について、調査を進めていました。しかし、出力設定をどうするかでまだ悩んでおり、正直なところ、今すぐ具体的な成果を出すことはできなさそうです……」


皆が静かにリリィを見守る中、リベラが穏やかな声でリリィに質問を投げかけた。

「リリィさんは、そろそろ契約の1ヶ月になろうとしていますが。この先はどうされますか?佐々木様のハーレムに入るか?それとも、このアークを去るか?」


佐々木はリリィに向き直った。

「リリィさん。ハーレムなんて、気にしなくていいですよ。ここにいたいならい続けてもらっていいし。何かやりたいことがあるなら、それを優先して構いませんよ」


リリィは顔を伏せたまま、しばらく沈黙した後、顔を上げた。

「ハーレムは…ちょっとかんがえさせてほしいです。でも、ここでの仕事は、初めて本気で打ち込めるテーマが見つかって、すごく楽しいです。だから、ココにいさせてください」


佐々木は目を見開いた後、笑顔になった。

「ありがとうございます。みなさんさん、本当に、ありがとう」


ちょうどその時、一人のアンドロイドが食堂に入ってきた。

「メイリン様のお部屋の準備が整いました。いつでもご案内できます」


佐々木は立ち上がり、全員に笑顔を向けた。

「じゃぁ、キリもいいので今日は解散としましょう。みなさん本当に、おつかれさまでした」

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