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異界渡りを手に入れた無職がスローライフをするために金稼ぎする物語  作者: パラレル・ゲーマー


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第130話

 東京豊洲。


 かつて市場として賑わった広大な埋立地は、今や日本の、いや人類の歴史の転換点となるべき特異点へと変貌を遂げていた。


『内閣府特別区域・第零倉庫』。


 無機質なコンクリートと鋼鉄で覆われたその巨大なドームの内部は、張り詰めた緊張感と内燃機関の排気ガスの匂い、そして何千人もの人間が発する熱気で飽和していた。


 ドームの中央に鎮座するのは、高さ五メートル、幅十メートルにも及ぶ巨大な楕円形の構造物。

 最新鋭の複合素材と、解析されたばかりの魔導技術を組み合わせて建造された、異世界への恒久的な扉――『界穿かいせんゲート』。


 その内側では、青と緑が混じり合った光の渦が重低音を響かせながら、ゆっくりと回転している。

 それはまるで、別次元の深淵が口を開け、こちらの世界を飲み込もうとしているかのようだった。


 ***


 そのゲートの前に、一匹の黒猫がちょこんと座っていた。


 夜の闇を凝縮したような艶やかな毛並み。

 全てを見透かすような翠色の瞳。


 この計画の全ての始まりであり、そして全ての鍵を握る超越者、賢者・猫。


 彼の周囲には、宰善茂総理大臣をはじめとする政府首脳陣、そして陸上自衛隊の幕僚たちが直立不動で控えている。

 彼らの表情は硬い。それは未知への恐怖と、国家の命運を背負う重圧、そして少なからず含まれる少年のような冒険心がない交ぜになった、複雑なものだった。


「……さて」


 賢者・猫が大きなあくびを一つした。

 その、あまりにも緊張感のない仕草に、周囲の空気がわずかに弛緩する。


「……ゲートの接続は安定しておる。……座標も固定した。……向こう側は今は昼下がりじゃ。……天気も良いぞ」


 彼は前足で顔を洗いながら、まるで散歩の天気予報でもするかのように告げた。


「……言っておくが、ワシは向こうでは手出しせんぞ。……いや、まあ一応見てはおるがな。……困った時に泣きつかれても知らん。……これはお主たちの国造りじゃからのう」


 その言葉は突き放すようでありながら、親が子の自立を促すような、奇妙な温かさを帯びていた。


「……肝に銘じます」


 宰善総理が深々と頭を下げた。


「……このゲートを開いていただいただけで、我々には過ぎた恩寵。……この先の道は、我々自身の手で切り拓いてみせます」


「うむ。……その意気じゃ」


 賢者はニヤリと笑った。

 その瞳が、いたずらっぽく輝く。


「……せいぜいあの恐竜どもに食われんようにな。……あと、エルフの姉ちゃんたちに鼻の下を伸ばしすぎて、外交問題を起こすでないぞ? ……ふふふ」


 彼はそう言い残すと、ふわりと宙に浮き上がった。


「……ではな。……あとはお前達次第じゃのう。……あとは頑張れ!」


 シュンという風を切る音と共に、彼の姿は陽炎のように揺らぎ、そして完全に消滅した。


 神は去った。


 残されたのは、開かれた扉と、そして覚悟を決めた人間たちだけだった。


 ***


「………………」


 一瞬の静寂。


 宰善総理はゆっくりと振り返り、整列する第一次先遣隊の隊員たちを見渡した。


 陸上自衛隊特殊作戦群、第一空挺団、そして各分野の専門家たち。総勢五百名。


 彼らの装備は、日本の技術の粋を集めた最新鋭のものだ。

 魔石を補助動力に組み込んだ強化外骨格、対魔獣用の特殊弾頭を装填した小銃、そして背中には、未知の環境に耐えうるサバイバルキットが背負われている。


 総理は右手を高く掲げた。

 そして腹の底からの大音声で、歴史を動かす号令を発した。


「――全隊、前へ!! ……我々の新しい日本の礎を、その手で築いてこい!!」


「「「応ッ!!!!!」」」


 地鳴りのような返答と共に、先頭の装甲機動車がエンジンを唸らせた。

 キャタピラがコンクリートを噛み、重い車体が動き出す。


 続いて、幌付きのトラック、自走式の重機、そして徒歩の隊員たちが、整然とした隊列を組んで光の渦の中へと進んでいく。


「……では行きましょう」


 現場指揮官である陸将補・郷田ごうだが、無線機に向かって短く告げた。


 彼は先頭車両の助手席で、前方の光を見据えていた。


 視界が白く染まる。

 平衡感覚が失われるような、奇妙な浮遊感。


 そして次の瞬間。


 世界が開けた。


 ***


「………………おお」


 郷田の口から、感嘆の声が漏れた。


 ドームの閉塞感も、東京の汚れた空気も、そこにはなかった。


 彼らの目の前に広がっていたのは、圧倒的な「緑」と「蒼」の世界だった。


 どこまでも続く大草原。

 風が吹くたびに、腰の高さまである草がさわさわと波打ち、まるで緑の海原のように広がっている。


 頭上には突き抜けるような高い青空。

 そこには、地球では見たこともないような巨大な積乱雲が、夏の王者のように聳え立っている。


 空気は濃密で、そして甘かった。

 草いきれと土の匂い、そして遠くから運ばれてくる潮の香りが、肺の奥深くまで染み渡っていく。


「……ここが……異世界……」


 後続のトラックから降り立った隊員たちが、ヘルメットのバイザーを上げ、呆然と周囲を見渡している。


「……すんげー……。……マジでワープしてる……」

「……空が……広いな……」

「……おい見ろよ、あれ。……鳥か? ……デカすぎねえか?」


 上空を、翼開長五メートルはあろうかという巨大な怪鳥が、悠然と旋回しているのが見える。


 だが、感傷に浸っている時間はなかった。

 ここは未開の地だ。


 何が潜んでいるか分からない、野生の王国なのだ。


 ***


「――総員、傾注!!」


 郷田陸将補の怒号が、草原に響き渡った。

 無線機を通じ、全隊員が即座に現実に引き戻される。


「……観光気分は捨てろ! ……ここは日本ではない! ……一歩間違えれば、死が待っている最前線だと思え!」


 彼は手元のタブレット端末に表示された作戦地図を展開した。

 賢者が事前に送ってくれた衛星写真のようなものに基づいた、詳細な地形図だ。


「……これより仮拠点の設営を開始する! ……この高台を『アマテラス・ポイント・アルファ』と呼称! ……ここを我々の橋頭堡とする!」


 彼は的確に指示を飛ばし始めた。


「……偵察隊、前へ! ……部隊を5つに分けろ! ……第一から第四小隊は、それぞれ東西南北へ展開! ……半径五キロ圏内の安全確認及び地形の把握を行え!」


「「「了解!!!」」」


「……ただし! ……深追いは厳禁だ! ……ここは『恐竜』の生息域である可能性がある! ……大型生物との接触は極力避け、発見次第即座に報告! ……交戦は向こうから仕掛けてきた場合の自衛のみに限定する! ……いいな!」


「……第五小隊はここに残り、本隊と共にキャンプの設営を行え! ……重機部隊、整地急げ! ……日没までに、防壁と宿舎の骨組みを完成させるんだ!」


「……通信班! 中継アンテナの設置! ……ゲートを通じた本国との回線を確保しろ! ……常に位置確認は怠るな! ……GPSは使えんぞ! ……方位磁石と地図、そして己の目を信じろ!」


「――では、さんッ!!」


 号令と共に、部隊が弾かれたように動き出した。


 高機動車が土煙を上げて草原を疾走していく。

 東へ、西へ、南へ、北へ。


 それぞれの方角へと散っていく偵察隊の背中を見送りながら、郷田は本隊の工兵たちに向き直った。


「……よし、我々もやるぞ! ……まずは草刈りだ! ……視界を確保しろ!」


「おう!」


 チェーンソーや草刈り機のエンジン音が、静かな草原の空気を切り裂いた。

 魔石ハイブリッドエンジンの重機が、唸りを上げて動き出す。


 巨大なブルドーザーが表土を削り取り、平らな地面を作り出していく。

 ショベルカーが、防壁の基礎となる溝を掘り進める。


 その作業スピードは驚異的だった。


 彼らは災害派遣や海外PKOで鍛え上げられた、設営のプロフェッショナルたちだ。

 何もない場所に一から生活空間を作り出すことにかけては、世界でもトップクラスの練度を誇っていた。


「……ここの土、良いですね」


 作業中の隊員が、土を手に取って言った。


「……締まりが良い。……これなら地盤改良なしでも、プレハブが建ちますよ」


「……水はけも悪くないな。……いい場所を選んでくれたもんだ」


 ***


 設営作業が順調に進む中、ゲートの方から新たな車両の列がやってきた。


 それは迷彩色の自衛隊車両ではなく、白いワンボックスカーやトラックの一団だった。

 車体には『文部科学省』『農林水産省』『国立科学博物館』といった文字がペイントされている。


 学者チームの到着だ。


 彼らは車から降りるなり、まるで遠足に来た子供のように目を輝かせて周囲を見回していた。


「……おお……! ……これが異世界の空気か……!」

「……植生が……! ……見たことのない植物ばかりだ……! ……こ、これは……! ……シダ植物に近いが、胞子の付き方がまるで違う……!」

「……地層は!? ……露頭はどこだ!? ……ハンマーを持ってこい!」


 白衣を着た老人や、フィールドワーク用のベストを着た若者たちが、銘々の道具を手に、今にも草原へ飛び出していきそうな勢いだ。


 郷田は苦笑しながら、彼らを出迎えた。


「……ようこそ、アマテラス・ポイント・アルファへ。……キャンプの設置は順調に進んでおります。……どうぞこちらへ」


 彼は仮設のテントへと、彼らを案内しようとした。


 だが一人の初老の男が、彼の腕を掴んだ。


 国立科学博物館の古生物学者、恐竜博士として名高い万丈目まんじょうめ教授だった。

 彼の目は、狂気じみた情熱で血走っていた。


「……郷田さん! ……散策した部隊からの報告はまだかね!?」


「……は?」


「……恐竜だよ恐竜! ……いるんだろう!? ……ティラノサウルスは!? ……トリケラトプスは!? ……早く、早く我々も調査に行きたいんだが!?」


 彼の後ろでは、植物学者たちがサンプル採取の準備を整え、地質学者たちがハンマーを素振りして待ち構えている。


 彼らにとってここは、学術的な宝の山、いや楽園そのものなのだ。


 郷田は困ったように頭を掻いた。


「……いや先生方。……お気持ちは分かりますが、まだ到着したばかりです。……偵察隊は出発したばかりで、安全の確認も取れていません」


「……安全などどうでもいい!」


 万丈目が叫ぶ。


「……目の前に生きた恐竜がいるかもしれないんだぞ!? ……一分一秒が惜しいんだ! ……もし彼らが逃げてしまったらどうする!」


「……逃げませんよ、たぶん……」


 郷田はなだめるように言った。


「……すみません、まだ散策中です。……恐竜との遭遇報告はまだありません。……もし大型肉食獣と鉢合わせになれば、先生方の命に関わります。……もう少しお待ちください」


「……むぅ……」


 万丈目は不満そうに唸った。


「……だが、植物採取くらいは良いだろう?」


 植物学者の女性が食い下がる。


「……ここに見えている範囲の草花だけでも、未知のサンプルだらけなんです。……キャンプの周りだけでも……」


 郷田はため息をついた。

 この知的好奇心の塊のような連中を、テントの中に押し込めておくのは不可能だと悟ったのだ。


「……分かりました」


 彼は妥協案を提示した。


「……植物採取は護衛の部隊を付けますので、どうぞ。……ただし!」


 彼は釘を刺した。


「……キャンプが見える範囲、半径三百メートル以内での活動に限定します。……それ以上遠くへは絶対に離れないでください。……もし警報が鳴ったら、サンプルを捨ててでも全力で走って戻ってくること。……許可できるのはそれだけです」


「……おお、本当か!?」


 学者たちの顔が、ぱっと輝いた。


「……十分だ! ……いや、とりあえずは十分だ! ……よし行くぞ君たち! ……未知の生態系が我々を待っている!」


「「「おおーっ!!!」」」


 彼らは護衛につけられた小銃を持った若い隊員たちを引き連れて、歓声を上げながら草原へと散らばっていった。


「……やれやれ」


 郷田は彼らの背中を見送りながら、無線機のスイッチを入れた。


「……こちらCPコマンドポスト。……各隊、状況はどうだ?」


 ***


 ノイズ混じりの無線から、偵察隊の声が返ってくる。


『……こちら偵察班ブラボー。……西へ3キロ地点。……森の中に清流を発見しました』


「……水源か! でかした!」


『……水質は簡易検査ではクリア。……魚影も確認できます。……ただ、周辺に大型生物の足跡あり。……引き続き警戒します』


「……了解。……位置をマーキングして、サンプルを持ち帰れ」


『……こちら偵察班チャーリー。……南へ5キロ地点。……海岸線に出ました』


「……海か!」


『……広大な砂浜と岩場が続いています。……波は穏やか。……天然の良港になりそうです。……ああ、と……』


 無線の向こうで、隊員が困惑したような声を上げた。


『……なんかデカいペンギンみたいなのが飛んでます』


「……は?」


『……いやマジです。……空飛ぶペンギンです。……こっちを見てますが、敵意はなさそうです。……とりあえず撮影しておきます』


「……わ、分かった。……刺激しないように観察を続けろ」


 続々と入ってくる報告。

 未知の世界の輪郭が、少しずつ明らかになっていく。


 資源、水、地形、そして生態系。

 その全てが、ここが人類にとっての「約束の地」であることを示唆していた。


「……よし。……では日没前に一度帰還しろ。……夜間の行動は危険だ。……全隊マーキングして、撤退しろ!」


 ***


 太陽が西の空へと傾き始め、草原が黄金色に染まり始める頃。


 ゲートの方から、新たな車両の列が到着した。

 今度は迷彩服を着た数百人の増援部隊だ。


 彼らはトラックの荷台からテントや資材を次々と降ろしていく。


「……ご苦労様です!」

「……ご苦労!」


 増援部隊の隊長が、郷田に敬礼する。


「……第二陣、到着しました。……これよりキャンプ設置を手伝います」


「……助かる。……日が暮れる前に、居住区画を完成させたい」


「……了解です。……あ、それと」


 隊長は草原の方を指差した。

 そこでは学者たちが地面に這いつくばって草をむしったり、虫を追いかけたりしている姿が見えた。


「……あの方々は?」


「……学者先生たちだ。……興奮して抑えが効かなくてな」


 郷田は苦笑した。


「……悪いが、君の部隊から一小隊、彼らの護衛に回してくれないか? ……キャンプ設置の人手は我々でなんとかなりそうだが、あの先生たちが森の奥へ突っ走らないように見張るのが、一番骨が折れそうだ」


「……なるほど。……学者先生たちの護衛ですか……」


 隊長はニヤリと笑った。


「……了解しました。……『未知との遭遇』から、彼らを守り抜きます」


 ***


 キャンプ地は急速に、その姿を変えつつあった。


 広場の中央には、巨大な指揮所テントが設営され、その周りには隊員用の宿舎テントが整然と並んでいる。


 発電機のエンジン音が響き始め、LEDの照明が灯る。


 そして最も重要なエリアの設営が、急ピッチで進められていた。


「……おい、ボイラーの接続急げ!」

「……水タンク満タンだ! ……ポンプ回せ!」


 給水部隊の隊員たちが汗だくになって組み立てているのは、巨大な水槽とボイラーユニットだった。


 簡易風呂。

 自衛隊が誇る野外入浴セット『のれん』だ。


「……日本人は風呂に入らなきゃ一日が終わらねえんだ!」

「……今日一日の汗と、異世界の埃を洗い流すんだ!」


 隊員たちの士気は、この作業において最も高かった。

 賢者が言った「快適な生活」の第一歩は、やはり風呂なのだ。


 その隣では、給食班が夕食の準備を始めていた。


 野外炊具1号(改)、通称『キッチンカー』から、湯気と共に食欲をそそる匂いが漂い始める。


 今日のメニューはレトルトのカレーライスとフリーズドライの味噌汁、そして缶詰の肉。

 質素な食事だが、この未知の世界で食べる「日本の味」は、何物にも代えがたい御馳走になるだろう。


「……おい、米はちゃんと炊けてるか?」

「……バッチリです! ……賢者様からもらった『神の米』じゃないのが残念ですが、日本から持ってきたコシヒカリです!」

「……十分だ。……腹一杯食わせてやろうぜ」


 ***


 空が茜色から群青色へと変わっていく。

 異世界の夜が訪れようとしていた。


 空には地球では見たことのない星座が輝き始め、二つの月――大小異なる銀色の月が、地平線から顔を出している。


「……綺麗だな……」


 作業の手を止めた隊員たちが、その夜空を見上げる。


「……ああ。……本当に別の世界に来たんだな……」


 キャンプの中央広場に焚き火が灯された。

 パチパチと爆ぜる炎が、隊員たちの顔を赤く照らし出す。


 彼らは一日目の作業を終え、安堵と疲労、そして達成感に包まれていた。


 学者たちも戻ってきた。

 彼らのリュックは採取した植物や岩石のサンプルでパンパンに膨れ上がり、その顔は泥だらけだったが、子供のように満足げだった。


「……いやあ、すごい収穫だった!」

「……明日はもっと奥へ行こう!」


 彼らは興奮冷めやらぬ様子で語り合っている。


 郷田は指揮所の前で、その光景を静かに眺めていた。

 彼の胸中には、指揮官としての重責と、そして一人の人間としての希望が渦巻いていた。


(……とりあえず初日は無事か)


 彼はほっと息を吐いた。


(……だが本当の戦いはこれからだ。……この大陸にはまだ我々の知らない危険が潜んでいるかもしれない。……そして我々はここで生きていかねばならないのだ)


 彼は夜空を見上げた。

 満天の星々が、彼らを見下ろしている。


(……見ていてください総理。……そして賢者様。……我々は必ずここに、我々の新しい故郷を築いてみせます)


「――隊長! 風呂、沸きました!」


 部下の元気な声が、彼の思考を中断させた。


「……おう! ……よし、交代で入浴だ! ……一番風呂は学者先生たちに譲ってやれ!」


「了解!」


 キャンプに歓声が上がる。


「……風呂だーっ!」

「……生き返るぞー!」


 湯気が立ち上る簡易風呂。

 カレーの匂い。

 そして仲間たちの笑い声。


 そこにあるのは、まぎれもない「日本の日常」だった。


 異世界の大草原のど真ん中で、彼らは自分たちの文化と生活を、力強く刻み込み始めていた。


 夜の闇が深まる中、アマテラス・ベースの灯りは、希望の灯台のように力強く輝き続けていた。


 日本の異世界開拓、その最初の一日は、こうして穏やかに、そして熱く更けていった。

最後までお付き合いいただき、感謝します。


異世界で手に入れた金貨の山よりも、政府が必死でかき集めた国家予算よりも、読者の皆様からの「ブックマーク」と「評価(☆☆☆☆☆)」こそが、私の執筆モチベーションを維持する最高純度の魔石(エネルギー源)です。


もし「続きが読みたい」「政府の慌てっぷりをもっと見たい」と思ってくださったなら、ぜひページ下部より応援をお願いします。

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