お姉様の誕生日 1
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雀がチュンチュンと鳴っている。
私はそれを聴きながらバッと飛び起き、カレンダーを見た。
10月21日であることを確認して、パジャマを放り投げて急いで着替える。
そう、今日はお姉様の誕生日なのだ!!!!
ネクタイをシュルリと締めて、ニーハイに近しいものを履く。
洋服を着た後は、鏡の前で試行錯誤しながらツインテールを作りグレーのリボンを付ける。
くるりと一回転しておかしい所がないか確認。
うん、大丈夫だ。
ガチャリと扉をひっそりと開けて廊下に出る。
時計で時間を確認すると、朝の6時だ。
お姉様はもうそろそろ起きられる時間だろうと思案して、お姉様の部屋へと向かった。
もちろん、プレゼントも忘れない。
・・・お姉様の部屋と私の部屋は結構近いので直ぐに扉の前に着くことが出来た。
コンコン、とノックすると、「はーい」という寝ぼけた可愛らしいお姉様のお声が聞こえる。
はぁ〜、お姉様まじ大好き。
勢いよく扉を開けて、その勢いのままベットに座っているお姉様に飛びつく。
ギシッと音を立ててベットが大きく軋む。
「お姉様・・・
お誕生日、おめでとうございます!!!!!!!!!!」
自然と口角が上がり、笑顔になってしまう。
「お姉様は14歳になられましたね。
お姉様がお産まれになった、この良き日に心からの感謝を。
・・・やっぱり、1番におめでとうと言いたくてお部屋に来ちゃいました!
プレゼントの中身は無難なものでマグカップにしました!ちなみに、私とお揃いです。
色々とめんどくさい妹ですが、これからもよろしくお願いします!」
我ながらめんどい妹だなと思いながらもそう告げて、プレゼントを渡す。
お姉様はぱちくりとしながらもそれを受け取って、状況を理解したのかふっと微笑んだ。
「・・・ありがとう、ライネ。
今日という日の朝を貴方と迎えられて良かったわ。
・・・ふふ、実を言うとね、ライネに1番におめでとうと言ってもらいたかったの。それが叶って、嬉しいわ。
めんどくさいだなんて、とんでもない。
貴方は可愛い可愛い私の妹よ。
プレゼント、ライネとお揃いだなんてとっても嬉しい。大切にするわ。ありがとう。」
そう言ってお姉様はチュッと私の頬に口付けて下さった。
あまりのことに、脳がキャパオーバーして鼻血が出そうになった。
「は、あ、う・・・お、お姉様・・・大好きですぅ・・・。」
「私もライネが大好きよ。」
「お姉様あぁああああ♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
目がハートになってしまったことは言うまでもないことですよね☆
♢♢♢
お姉様と共に階段を降りると、
そこには盛大に飾られた部屋があった。
入ると同時にクラッカーが鳴らされ、お父さんがお姉様に勢いよく抱きついてきた。
「可愛い可愛いローゼ。
お前が生まれてきてくれて、本当に良かった。
今日という日を迎えられて、ミランもきっと喜んでるよ。」
チュッとお父さんがお姉様の両頬にキスを送って、お姉様にプレゼントを渡していた。
お姉様は照れくさそうに「ありがとうございます、お父様。」と言って、お父さんからプレゼントを受け取り笑った。
・・・あぁ、お姉様まじkawaii♡
お姉様がお父さんとの熱いハグを終えてから、スッと後ろに控えていたウォールが顔を出した。
「ローゼお嬢様、御誕生日おめでとうございます。
今日という素晴らしき日に心からの祝福を。」
ウォールはそう言って、可愛らしくラッピングされた小さめのプレゼントをお姉様に渡していた。
ちなみに、ウォールはこの間から「ローゼ様」から「ローゼお嬢様」に。私のことも「ライネお嬢様」と言うようになったんだよ。
別に、前のでも良かったのになぁと少し寂しい気持ちになる。
お父さんとウォールがお姉様にプレゼントを渡し終わった後、「ライネは?」という目で見られたので「私は朝一番に渡しました!!」と胸を張って告げると、お父さんはガクッと膝から倒れた。
ウォールが「ご当主様!?」とサッと支えたおかげで崩れ落ちることはなかったが、お父さんは「そんな・・・私が一番だと思ったのに・・・ライネ、なんて、惨い子なんだ・・・しくしく・・・」とかなんだか女々しい言葉が聞こえてきたので無視すると、ウォールに呆れた目で見られた。
なんでよ!?呆れた目で見るのはあんたが今支えてるおっさんでしょ!?
と、思ったが声には出さない。ライネちゃんは優しい子なのだ。
その後、ウォールを含めた家族全員で朝食を食べて1日がスタートした。
どうやらお昼にアルフレッドとオーガがこちらに来るらしい。
どうせ赤い薔薇の花束持ってアルフレッド野郎は来るんだろうなと思ったね、うん。