第202話 風呂はいいね・・・作るか
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「山笠があるけん博多たい」
有名な洋菓子店のCMのキャッチコピーである。
その祇園山笠の山車を引く人の影響がモンスターにも現れているのか、モンスターは水法被に褌姿である。
なにしろ櫛田神社はその祇園山笠の山車が奉納されるのだから。
「ゴブリン、オーク、コボルト・・・本当に人型のモンスターは、全部法被に褌姿なんだな・・・」
紅桃がうんざりしたように言う。
「コボルトはまぁいいけど、ゴブリンとオークはね・・・」
臭い褌が溜まる溜まる。スーペスに放り込んでいるからまだマシだけど。
タイキック:『地獄かな?』
「でもまぁ、櫛田神社ダンジョンのルールなので・・・」
なぜか褌だけはいつまでも残るんだよね。しかも強烈に臭う。
『燃やせないの?』
「ダンジョンの中だと臭いと煙で凄いことになるらしい」
最臭兵器だって。コボルトが涙と鼻水で泣きながら死に絶えたとか・・・
本当かな?
「まぁ、時間も押し迫ったし、今日はこれまでにしょうか・・・博多といえば屋台だもんね」
急いでダンジョンを出てギルドに向かう。
「戦利品です」
受付に魔石や褌を提出する。
「はい。確かに」
「ひとついいですか?この褌・・・使い道はあるんですか?」
気になっていたことを尋ねる。
「あぁ、これはですね。ダンジョンから持ち出すと普通に燃やせるんです。で、燃やして出来た灰は上質の肥料になるんですよ」
部屋の一角には灰を詰めた袋の売り場がある。
売れ筋なのか、置いてある量は少くない。
「あと、排熱でお風呂も利用出来ます」
職員が指差した所には「湯」と書かれた暖簾が掛かっている部屋が・・・
「お風呂は百円で利用出来るので、良かったらどうぞ」
まじか。ひとっ風呂入っていきますか・・・
かっこ~ん
湯船から竹を鳴らす音が聞こえる。見ると鹿威しが湯を湛えているのが見える・・・
「ふう~」
ユウイチローはその巨体を湯船に浮かべる。今の塒にある風呂では狭すぎて出来ないことだ。
「チビ殿のヤツの土魔法で第4階層にでも露天風呂が作れないかな?」
ユウイチローは呟く。お湯は魔道具で作り出すことが出来る。掃除はル○バがやってくれる。
ザパッ
風呂は好きでも嫌いでもないが、入るなら広い方がいい。主に進言しよう。
ゆったりとしながら風呂場を後にした。
※女性陣のお風呂シーンは割愛します。
「いや~銭湯のお風呂って初めて入ったけどいいね」
本場博多ラーメン屋のラーメンが運ばれてきたのでだばたばと無料の付け合わせである辛子高菜をぶち込む。
個人的に博多ラーメンには辛子高菜を山ほどぶち込むのが自分の正義である。次点で紅生姜。
「主よ。マイダンジョンに露天風呂を作らないか?」
ユウイチローがそんな提案をしてくる。
「小高い丘を作って。そこに露天風呂を作る。チビ殿の土魔法があれば容易いであろう」
ユウイチローは続ける。
「お湯は魔道具でどうにでもなるか・・・」
ぼんやりとだが頭の中で設計図が描かれる。
小高い丘というのは露天風呂から外が見えて、外からは見えないということ・・・
男女で更衣室を分け、内部も分ける。湯船はひとつでいいか・・・
洗面器は木でシャワーは別に要らないだろう。
どんどんと妄想が広がる。
「豚骨美味しい。あ、替え玉1つ、バリカタで!」
紅桃が厨房に注文を飛ばず。替え玉というのはラーメンの麺をお代わりする博多ラーメンの制度である。たぶん博多ラーメンだけのシステムだ。で、バリカタは麺の硬さ。ハリガネとか粉落としとか言うところもある。自分はバリカタ派。
「俺もだ!麺の硬さは・・・バリカタで」
ユウイチローも注文を飛ばす。
「あぁ、私もお願いします。麺は普通で!」
ペンタントちゃんも慌てて注文する。
うん。替え玉を頼むのはデフォだよね。
さて、明日に備えよう。




