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ある日の午後  作者: ラゼル
Chapter 1
6/72

お着替えショー

なんか10話では終わらないような……


でもまだ書きたいシーンたくさんあるんだよね

そこにキャラクターたちがスムーズに動いてくれるといいな~。

 さてさて、空間が遮断されている今。人目を気にする必要が無いのならば!

 ……色んな服着せてみたいよね。

 でも了承してくれるのか?


「あのー。色々着てみません?」

「……。あーっと、ちょっとだけならいいぞ」

 なんかカイトの目が泳いでいる。なんでだろ? ……とりあえず2・3着に留めておこう。


 脱ぎ着するのも意外と疲れるし厳選せねば……。

 イロモノも着せてみたい気がするけどね 耳つきフードとか……。


「……。」

 よし! 1着目は決定だね。


 次どうしようか……色々あるなぁ。

 使いまわしの効くTシャツ、可愛い柄のネクタイ、きれいな色のパーカー。かっちりしたチェックのジャケット、ハーフパンツはあんまりイメージじゃないな。

 あ、このハット似合いそう……。小物だったらオマケして、1つとして数えるのナシとか駄目かな?


 きれいめだけどポイントにスタッズの付いた上下ジャケットとパンツのセットアップ。レザーのベスト、ワンポイントが可愛いジッパータイプのカーディガン、色んな柄の半袖シャツ。


 あ……、このスカート可愛いな。後で試着しよう。


 ふぅ……。よし!


 くるりとカイトの方を向いてお願いする。

「じゃあ まず、このセットアップ」

「了解」

「それが終わったらこのモノクロドットのシャツにこの紺色のカーデにこのハット」

「これでいいのか?」


「そんで最後にこのネコミミ付きパーカー!」

「……。」

 パーカを持って、にっこりと極上の笑みを浮かべる。


「……。いや、さすがに この年齢(とし)になってこれは――」

 カイトは、というと引き攣った営業スマイルを浮かべる。


 やっぱり無理があったかな。笑ってごまかせるかと思ったけど……。

 でもこんな機会きっと二度とない。


 パーカを両手に持ってカイトににじり寄る。しかしカイトは少しずつ後退する。

 とりあえず、カイトの右腕目掛けて詰め寄る。そして手を伸ばすがサッと避けられる。

 ッチ! 反射神経いいな、カイト……。

 今度こそは、と腕をガシっと掴んで、パーカの袖を通そうとする。


 しかし、グイっと腕が引っ張られたかと思うと。肩に暖かい感触が感じられて


――あれ? 


 目線が高い。首がくすぐったい……。左に少し顔を動かすとカイトのグレーのやわらかい髪が首に触れる。これは――俵かつぎだ。そしてこれは、さっきのコーヒーの匂い、芝生の香り、それになんだか甘い……


 体勢に気づき、足をじたばたさせてみるがびくともしない。数秒して、ふうっと息を吐く。そして足と手をだらーんとさせた。むうと唸ると、


「そんなにいや?」

「さすがに一生の恥だ」

「……。」


 チカラじゃとても敵わないし、これ以上は駄目か、と断念する。

 うー、実に残念だ。


「芽衣」

 うわ……耳元で名前って。しかも初めて呼んだ……。


 そしてさっきよりも少し低い声で


「悪いな 芽衣」


 うぁ っちょ っと ま っ ひぅ え…?



――負けた 惨敗です。



次回は閑話 王宮からお送りします。

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