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女侯爵と誰か  作者: 氷村はるか
第二部

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71/71

第71話

私とキンデンベルク伯令息が話している間、エルフレット様はずっとリネルと会話をし、私を優先していた日常の行動もすべてリネル中心に変えたようでした。




「ディミトリウス候」


久方振りに仕事が途切れ、中庭で季節の花を楽しんでいると、いつの間に来訪していたのか、キンデンベルク伯令息が真剣な顔をして立っておりましたの。


「急な訪問をして申し訳ありません。至急お伝えしたいことがありましたので」

「わかりました。ならば私の執務室へ行きましょう」


二人でリネルの部屋の前を通りかかろうとしたとき、少し開いた扉の前にモーネがおり、私たちの姿を見て狼狽えておりました。


「どうしたの ? 」

「あの、い、いえ。何でもありません」


不思議に思っていると、部屋の中から楽し気な声が聞こえてきます。


「その様な事をかんがえていたなんて」

「リネル嬢だってそうなのだろう ? 」


近頃、エルフレット様は私ではなくリネルと共にいることが多くなりました。

殿下との騒動を終えてから何があったのか、自信を持った様子でしたの。


先日は執務室へ突然入ってきたと思うと、自分にも領地経営の勉強を教えて欲しいと言ってきたのです。

これにはジョンソンも驚き窘めましたが彼女の意志は固く、家令たちや親族に相談をし、私に万が一のことがあった時のスペアとしてならば。と、教育をすることになりました。


「リネル様は近頃イステリア伯令息といらっしゃることが多いですね」

「ええ。…急に人が変わったように行動し始めましたの」



いつも読んで頂きありがとうございます。


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