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異世界の魔法使いは特殊警察官になりました。  作者: 友人A
5章・夜の蝶は舞い散る
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71日目・裏切ったのか

「て、てて、敵…?」

「どっちでもないな」


その梶原の一言でより一層分からなくなった京香だったが、それを見てくすくすと笑うマリアを見てなんだが敵だとは思えなくなってきたのだ。


「い、一応もう組織を裏切ってます…」


それを言われた京香といえば呆気に取られた変な顔だった。


「え?でもエリスちゃんの両親を生き返らせたかったんじゃないの…?」

「…まぁそうなんですけど…

エリちゃんのためにやってたことなんでエリちゃんが良いって言うならもう良いかなって…」

「…覚悟弱すぎでしょ」


そんな心から出て来たような京香の一言が何よりマリアの心に来た。


「分かってはいるんですけど…

あぁどうしよう、アーサーに殺されるぅ」


ダラダラと冷や汗を流しているマリアは前までの冷たい感じは全く見えず、これが本当の"マリア"なのだと全員が感じていた。


「なんでアーサーに殺されるんだ?

別に組織から抜けてもなんら損害はないだろ」

「………」


梶原は疑問に思い、マリアに聞いた。

だがマリアは目をキョロキョロとさせた後に顔を明日の方向へと向けた。


「何かあるんですね…」

「いやっまぁ、ねぇ?」


口笛をして誤魔化そうとしているのだろうが、出来ておらず、ヒューヒューとマリアの口から空気が漏れる。


「あっちの世界から来たのは私とアーサーしかいないし…それに、手を組もうって提案したのは私なの…」

「………は?」

「ほんとに覚悟よわよわじゃないですか」

「ひぃぃ!言わないでよぉ!」


思わずため息が出てしまうようなマリアのそんな告白に戸惑いを隠さなかった。

京香と八重森はそんな様子のマリアを見て煽るが本当にそんなことを言っている場合ではないのだ。


「アーサー、いやアーサーさんが可哀想だよ…?」

「エリちゃんまで…!?」


流石にこれを聞いたエリスもマリアの味方をすることができなかった。


目的を叶えるためとはいえ、手を組んだ相手に勝手に裏切られたのだ。それに誘って来たのは相手側という絶望的な状況。


敵でありながらもアーサーへの同情が絶えることはなかった。


「でも本当にヤバいんじゃないか?こうやって話しているところ見つかりでもしたら…」

「あぁ見つけたぜマリアぁ」

「…………」


空高くからそんなアーサーの声が聞こえて来た瞬間にマリアの体は硬直した。

どんどんと声は大きくなっていき、近くなって来たのが分かってしまう。


その瞬間にとてつもない衝突音が響き渡り、道路のコンクリートが粉々に割れ吹き飛んだ。


梶原は相当、運が良いようですぐにフラグを怪獣することとなってしまったのだ。


「あっちに誰もいなくなっててよぉ、魔力探知で探してくれって………あ?」


砂埃が舞う中で綺麗に着地したアーサーは棒立ちになっているマリアに話しかけたが、その後すぐに目を凝らして周りを見渡し始めた。


「おい、こいつらさっきの奴らじゃねぇか」

「………!」


それを言われた瞬間にピクンと梶原の体が震えた。


「この2人は前にも見たなぁ…それにしてもお前?なんでこいつらと一緒にいる?」


エリスと梶原を指差したあと、アーサーは目をギロリと尖らせマリアを睨んだ。


「………よ、もうやめようよ」

「は?何言ってんだお前、お前が言い出したんじゃねぇのかよ」

「っで、でも!」

「黙れ」


冷たい視線と声がマリアの心を痛めた。

これがエリスの気持ちなのだとしみじみ感じていた。


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