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異世界の魔法使いは特殊警察官になりました。  作者: 友人A
5章・夜の蝶は舞い散る
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68日目・魔力の海

「いや、ちょっと待ってくださいよ」

「どうした?」

「魔法って…そんな子供騙しな…」


キョトンとした顔で梶原たちは言うが、そんなことを突然言われて信じる人も想像できる人もいないに決まっている。


「じゃあなんでお前は生きてる?」


警官たちは前から知っているだけというのに当たり前なことを言っているという態度な梶原に少しイラッとした。

部署が違うため今までに梶原との関わりなどないため正確が分からない。


(本当に魔法なんて信じてるのか?助かったのだってきっとまぐれに決まってる)


そんなことを魔法を知る人以外の全員が思っていた。

そんなことなんて知らずにエリスは話し始める。


「次の攻撃が来る前にっ早く逃げましょう!」

「いやっ大丈夫だから、ねっ?」


腰を曲げて目線を合わせ、まるで子供を収めるように警官たちはエリスに向かってそう言った。

さすがに子供だと思われていることに腹が立ったエリスは頬をプクっと膨らませて言った。


「信じてくれないならいいですっ!

とにかくマリアお姉ちゃんから逃げますよっ」


運良くアーサーはいないものの、エリスを危険視しているのかマリアはずっとこちらをマークしていた。


「いやでも」と言って動く気のない警官たちを見てさらにエリスは腹を立てた。


「もういいです!ちょっと手荒になっちゃいますけど…」


そう言って杖を犯行してきた警官たちに向けた。


「…へ?」


困惑している警官の固い防弾チョッキが勢いよくへこんだかと思えば一瞬で建物の方へと飛んで行った。


「え…?ほ、ほんとにまほおぉ…?」


魔法に驚きながらも飛ばされた同期を見て恐怖を感じた他の人たちはビクビクと怯え始めた。


「この方法嫌なら早く走ってっ!」


そういって警官を飛ばした建物の方を指差しながら強く言った。


「は、はいぃ…!」


体を震わせながらも抜けていた腰を戻して立ち上がりフラフラと走り始めた。


「梶原さんっ」

「あぁ!」


梶原は呼ぶ声を聞いて大きく返事をしたあと、エリスの体を持ち上げてお姫様抱っこをしながら走った。


「えぇぇぇ!ちょっと何やってるんですかっ!?」

「こうじゃないのか?」

「違いますよぉっ!」


ポコスカと軽く頭を殴ってくるエリスの意図は、

「やりましたよ!梶原さんっ」という意味だったらしい。

それを見ながら京香と八重森は笑っていた。


「水の精霊よ、大地に恵みを。」


そんな平和な会話を楽しんでいる暇などなく、勢いのある水の波が梶原たちを襲った。


「エリスっ結界!」

「もう張ってますっだけど…」


梶原の腕の中でぐてっとしているエリスは先ほどの結界で力を多く使ったせいか疲労が溜まっているようだった。


それに加えて風邪と炎のような密度の小さいものではなく水であるため力が抑えられないのだ。


「全員入りました!梶原さんっ」


そう言ってきたのは工場の中へと入った八重森だった。その隣には京香や他の警官、市民たちがおり、気が緩んだせいかエリスの作った結界にヒビが入ってしまった。


「ヒビがっ」

「……もぉむりぃぃ」


顔を赤くしたエリスの杖を持つ手はプルプルと震えており結界を維持することの大変さが梶原にも伝わってきていた。


数十センチほどのヒビは長くなっていきついにはガラスの割れるような音をたてて壊れてしまった。


「結界がっエリス!」


へにゃりと気を失い力が抜けたエリスの手を強く掴んだ梶原はエリスと共に水の波へと呑まれてしまった。


「っ梶原さぁぁん!エリちゃん!」

「八重森さんっ水が中にも入ってきてっ」


その現場を目撃した八重森は2人の名前を叫ぶが返事はないままであった。


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