0-2 始まりの物語
「はあぁ…はあぁ…はあぁ…」
「グレンさんの言っていた村に着いたぞ…」
ザッ…ザッ…
「確かこの家だったはず…」
コンコン!
イブはドアをノックした。しかし何の反応もない
不思議に思ったイブがドアノブに手をかけると…
ガチャッ!
ドアに鍵がかかっていなかった様だ…
「すいませーん…グレンさん…」
「いたら返事して下さーい…」
そうして奥へ奥へと進んでいくイブ…
中に入るとグレンの家はひどく荒らされているのが分かる
「グレンさん…まさか襲われたのでは…」
実際グレンは殺されてはいないのだが、イブはグレンの家の悲惨さを見て殺されてしまったと思ってしまった
「やるしかないか。誰でも簡単に使えて…あんな怪物を皆殺しに出来る程の力を!」
「兄だろうと…!絶対に許さないからな!」
そこからイブは最強の力をつくるため、グレンの家にこもって研究を続けた
休む間もなく自身の創った魔法石を改造したり、合成したり試行錯誤行った…
次の日…
ユグたちは待ち続けていた。しかしイブはやってこない
「くそ…!もしかしたら気付かれたかもしれない」
「それじゃあ見つけ出すにはどうすれば…」
「あいつが逃げ出しそうな場所を見つけるしかないな…そうだ。お前のobeyの力を使って手下を召喚しろ」
「分かりました。はっ!」
そうしてobeyは手下を7人召喚させた
ユグはその手下全員に小型の通信機を持たせた
「もしイブを見つけたらこの通信機に居場所を教えてくれ」
「はい、分かりました」
タッタッタッ!
命令通り手下達は走ってユグを探しに行った
数週間が経ち…
イブは暗い中一点を見つめていた…
「俺は今から兵器でも作っているんじゃないのか…まずそもそも力を生み出したのがいけないんじゃないのか…」
「こんなもの…壊したほうがいいのかもな…」
バチバチ…!!バチッ!
「なんだ…?」
バチッ!!
イブは一睡もしていない疲れからなのか、1つの魔法石に規定以上を超える魔力を詰め込みすぎてしまった。
それによって、突然変異である自我を持った力が生まれてしまう…
「我を創り上げた人間は誰だ…!」
「最悪の事態が起きた…早く封印しないと…!」
イブはその魔法石を封印しようとする
「何故封印する…!俺を生み出した責任をとらないか!」
「うっ…!ぐぅ…!」
「未完成の状態のうちに封印できれば…うっ…」
「ふっ…封印されたとてなんだ!俺自身の膨大な魔力でこれを解いてみせるからな。ハッハッハッ!」
「俺の封印が解かれた時真っ先にお前に言ってやろう。産んでくれてありがとうなと、ハッハッハッ!」
「くそが!オラァ!」
「くっ…!」
ボンッ!
その力は無事に封印された
だがその自我を持った力は、封印される前に五体の小悪魔を放出させた…
「はあぁ…はあぁ…あれは悪魔だ。良かった…封印できて良かった…」
………………
トコトコ…
しかしこのギノ村にobeyの手下が1人…
その手下は一瞬だけイブの生み出した悪魔の膨大な魔力を感じ取る
「何だこの魔力は…これは怪しいぞ…」
「一応通信機に居場所を送るとしよう」
その手下は位置情報を発信させた。そしてユグ達にその手下の居場所が伝わる
………………
「おっ…!居場所が来たぞ…」
「それは本当か!ふむふむ…だいぶ近いな。直ちに向かうぞ!」
タッタッタッ…
………………
タッタッタッ…
そうして2人はイブのいるギノ村へと着いた
「位置情報の通りで行くと…ここになるな…」
「早速中に入るぞ…」
ガチャッ…
ドアを開け、彼らはグレンの家の中へと入っていった
トコ…トコ…
そうして進んでいくと、そこにはイブの姿が…
「核を破壊して全てを終わらすしかないのか…」
「ん?」
ユグ達の足音に気付くイブ…
「はっ!お前らは…」
「気付いたか…だがもう遅い!お前はもうここで死んでもらう」
「おいユグ!どういうことだ!!」
「俺が魔法石というものを創りたいと思うって言ったらお前は応援してくれたよな。イブには才能があるって言ってくれたよな」
「それを利用するためにお前をその気にさせたまでだ。だが本当に完成させるとは思いもしなかったけどね」
「まぁ全部お前のおかげだよ。力というシステムを創ってくれてありがとうな」
「そんな…何をするつもりなんだお前は!」
「そりゃあエレメントを利用して最強の力を創ることかな。ほらそこにあるんだろ、よこしやがれ!」
バンッ!
ユグはイブを蹴った
「ぐはあっ!」
バタッ…
トコ…トコ…
「そうそうこれこれ。まだ誰とも適合してないから全く機能はしていないがな…」
「まぁそれは後のこと…」
そうしてユグにエレメントを奪われてしまった…
「よし、obey後はやれ」
「分かった」
「やめろ!やめろ!」
だんだんと近づいてくるobey…
「恨むならユグを恨め。はあっ!」
ズサッ!ブサッ!バンッ!
ブサッ!ブサッ!
「ぐあぁぁぁあ!!……」
バタッ…
こうしてobeyはイブを殺してしまった…
「終わったぞユグ」
「それじゃあ人が来る前にイブの研究道具を奪うとしよう」
そうしてユグ達は研究道具を奪った。その後2人はその場から去って行った…
………………
ユグの家に帰った彼ら2人…
「obey…まだ終わったわけではない。ここからがスタートだ」
「それでだ、これからお前を社長となってもらう。お前がやることはエレメントを進化させるためのギルドを開くこと。表上ではヒーローを育成している場所として建設する」
「社長か…いいなそれ。もしそれで金が稼げるのなら人生楽なもんだな」
「散財には気をつけろよ。その金はあくまでも魔法石の改造、研究費としてだからな」
「何年もかかるかもしれないが、エレメントの適合者が発見できたら連絡をくれ」
「お前にな、分かった」
「共にこの世界を支配しよう」
2人は握手を交わした
………………
後日…
自身の家に戻ったグレンだったが、家は当然荒らされた状態だった
しかしイブの死体は無かった。どこかに捨てられてしまったのか…




