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『戦火の絶えぬモクモク王国で、暗殺稼業の成り上がり貴族の長男に転生した(※生まれながらの裏切り者)について』  作者: 凪塩 未来


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シーズン3:第9話:地下ホールの奇襲と、影の粛清

『戦火の絶えぬモクモク王国で、暗殺稼業の成り上がり貴族の長男に転生した』第3シーズン第9話をご覧いただきありがとうございます!


隣国「ヒソヒソ商業連合国」の闇オークション会場で、謎の仮面集団に包囲された主人公・空。

商業国家の裏を牛耳る黒幕の正体とは? そして、空が放つ圧倒的な「影の魔力」の矛先は――!?


緊迫と無双が加速する第9話、今回もぜひお楽しみください!

ブックマークや評価での応援も、よろしくお願いいたします!

ヒソヒソ商業連合国の首都『ゴールデン・バザール』の地下深くに広がる闇のオークション会場。

その薄暗いホールの中央で、私は突如として現れた黒い仮面の集団に包囲されていた。


「――おや、そこまでのようだね、モクモク王国の影の貴公子さん」

仮面をつけたリーダー格の男が、歪んだ笑みを浮かべながら低く呟いた。彼の両手には、不気味に紫色の毒気を放つ魔導短剣が握られている。


会場の周囲を取り囲んでいた他のバイヤーや裏社会の有力者たちは、突然の事態にパニックを起こし、蜘蛛の子を散らすように出口へと殺到していた。だが、会場の鉄扉はすでに外側から頑丈にロックされており、誰も逃げ出すことはできない。


「なるほど。僕たちがこの街にやってくることを見越して、わざわざこういう罠を用意していたというわけかい?」

私は冷ややかな黒髪の隙間から、彼らを一瞥して鼻で笑った。


「当然よ! 貴様がこれまで、ペコペコ帝国やマケマケ皇国、さらにはスズメスズメ帝国の野望まで次々と粉砕してきたことは情報として掴んでいる。だがね、ここは我が『影の商人ギルド』の庭だ。どれほど魔力が強かろうと、この地下空間に仕掛けられた『精神阻害結界』の前では、貴様の力などただの飾りよ!」


リーダー格の男が勝ち誇ったように叫び、仮面の刺客たちが一斉に毒の短剣を構えて突進してきた。


刺客たちが放った紫色の魔導波が、ホール全体の空気を震わせる。それは人間の精神力を徐々に削り、思考力を奪う厄介な対人結界だった。


「ふむ……。確かに、普通の人間なら数秒で意識を失っていただろうね」

私は微動だにせず、冷ややかに呟いた。


「なに……!? なぜ平然としている……!?」

刺客たちが驚愕に目を見開いた。


「残念だけど、僕が普段から部屋にこもって執筆しているウェブ小説の修羅場に比べたら、こんな生ぬるい精神攻撃など、蚊に刺されたようなものさ。むしろ、締め切り前の焦燥感の足元にも及ばないね」


私は右手の指先を軽く持ち上げ、そこに凝縮された漆黒の魔力をほんのわずかに解放した。


ドォンッ!! と、空間そのものがへし折れるような重圧がホール全体を襲う。

先ほどまで威勢よく突進してきた仮面の刺客たちは、その圧倒的な魔力の質量に押し潰され、一歩も前に進むことができずに膝から崩れ落ちた。


「がっ……あぁ……っ! なんだこの重さは……! 身体が、勝手に……!」

リーダー格の男は持っていた短剣を取り落とし、床に這いつくばりながら恐怖に満ちた目を剥き出した。


私は音もなく彼の目の前に歩み寄り、冷たい黒い瞳で見下ろした。

「さて。君たちが我が国の商人を拉致し、極秘の物資を奪い取っていた本当の目的は何だい? まさか、ただの小遣い稼ぎというわけではまいだろう」


「ひっ……! 殺さないでくれ……! 我々はただ、『あの人』の命令で――」

「あの人?」

「あ、ああ……大陸の裏側で、すべての流通と情報を牛耳る『黄金の商会連合』の最高幹部が……我が組織の背後で、モクモク王国の技術を密かに買い集めろと……!」


私は小さく息を吐いた。

「なるほどね。スズメスズメ帝国の一件が片付いたと思ったら、今度は商人の国を隠れ蓑にした別の大口の組織が動き出していたというわけか。本当に、人間の欲深さというのは尽きることがないらしい」


私は指先から放つ魔力の出力をわずかに絞り、彼らの意識を完全に刈り取り、綺麗に気絶させた。


「若君、周囲の残党の制圧もすべて完了いたしました」

背後から音もなく戻ってきた側近が、淡々と報告した。


「ご苦労様。……さて、これでこの国の裏で糸を引いている連中の尻尾も綺麗に掴むことができた」

私は遠くの闇を見据え、冷徹な笑みを浮かべた。


「我が家の静かなスローライフと執筆の時間を邪魔する者には、国がどこであれ、等しく『漆黒のお灸』を据えてあげる必要がある。……準備をなさい。明日から、この『黄金の商会連合』の根城を徹底的に叩き潰しに行くとするさ」


商業国家の裏通りで起きた新たな陰謀の糸口を掴んだ影の貴公子は、さらなる巨大な敵を打ち砕くため、静かに次の歩みを進め始めるのだった。

戦火の絶えぬモクモク王国で、暗殺稼業の成り上がり貴族の長男に転生した』第3シーズン第9話をお読みいただき、ありがとうございました!


謎の仮面集団による精神攻撃を圧倒的な魔力で一蹴し、背後に潜む「黄金の商会連合」の存在を突き止めた主人公・空。

次回、商業国家の黒幕を相手に、空の冷徹な報復劇がさらに加速します!

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