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W  作者: ちーす
序章
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1/22

プロローグ

ベルデは、真っ暗な場所にいた。

光は届かず、一寸先も見えない闇が辺りを覆う。


そんな闇の中にいるはずなのに、

自らの体はハッキリと見ることができた。


ふと、遠くに光る何かを見つける。


あれは、何だろうか。


輪郭などとても分からないのに、

ベルデはソレが何なのかを直感的に理解した。


⬛︎⬛︎⬛︎だ。


遠く、遥かより遠くにあったはずのその光は、

気づけばすぐそこにいた。


相変わらず得られる情報はなにもない。


その光に語りかける。


「⬛︎⬛︎⬛︎…だよな?」


何故だか分からないが、頷かれた気がした。


「俺、どうしてここにいるんだ?

 何があって今こんなとこに…?」


光は静かに首を横に振る。


「どうしたんだよ…?」


一瞬、そう一瞬。


ほんの一度瞬きをすると、

いつの間にか光は消えていた。


ベルデは、闇の中で1人になった。


何も聞こえない。何も感じない。


きっとまだ1分も経っていないというのに、

既に永遠を過ごしたかのような感覚がした。


もし死後の世界があるとすれば、

こんな世界なのだろう。


不思議とそう思った。


「⬛︎⬛︎⬛︎も、これを感じ―」


口を手で覆う。


言ってしまった。


辺りの闇がだんだんと消え、

周囲がよく見えるようになってくる。


視界が、捉えた。


見たくない。


そう目を瞑っても、その姿は脳裏に焼き付いて

離れることがない。


そこにいたのは、

腹が抉れ、絶望に顔を引き攣らせた

⬛︎⬛︎⬛︎の姿だった。


―――


飛び起きる。


(また、嫌な夢を…。)


どうしても、あの姿を忘れることができない。


あの日、あの場所で、

死んでしまった⬛︎⬛︎⬛︎のことを。

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