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老人に俺たちの存在を証明


日が昇りきる少し前、俺は仲間たちと一緒に村の外れに集まっていた。ごんぎつね作戦の次なるステップ、それは老人に俺たちの存在を証明することだ。畑の作物を守り、収穫を増やすための薬草を植え、土壌改良のための肥料も加えた。その結果がどのように現れるのか、今度こそ老人に見せつける時が来た。


「さて、みんな準備はいいか?」俺は自信満々に仲間たちに尋ねた。


「リーダー、ちょっと待ってくれ。今回は本当に見つからないように気をつけるんだろうな?」ネズミ族の一匹が不安そうに問いかけた。


「大丈夫だって。前回の失敗から学んで、今回は万全の準備をしてきたからな。畑に侵入するときには影から移動するんだ。そして、あの老人に俺たちが本当に役に立つ存在だと信じてもらうのが目的だ。」


「まあ、リーダーがそう言うなら信じてやるけどさ。でも本当に今回で証明できるかなあ?」


「大丈夫!俺たちはもう何度も村を助けてきたんだ。今回も成功するに決まってる!」


俺は拳を握りしめて力強く言い、仲間たちに勇気を与えた。これからやることに対して多少の不安はあったが、それでも俺たちは前に進むしかない。


◇◇◇


夜が更ける中、俺たちは再び村の畑へと向かう。村人たちが眠りについている間に、影を縫うようにして畑に近づいた。夜の冷気が肌に染みるが、それが俺たちの集中力を研ぎ澄ませてくれた。


「よし、俺たちは畑の縁に植えた薬草を見て回って、その効果を確認するぞ。そして、しっかりと成長している証拠を持ち帰って老人に見せるんだ。」


俺は声を抑えながら指示を出し、ゴキブリ族とネズミ族が協力して畑を静かに見て回った。畑の作物は、害虫を追い払う薬草のおかげか、確かに成長が良くなっているように見えた。


「見ろよ、この作物!前よりずっと元気そうじゃないか?」


ネズミ族の一匹が、茎が太くなって青々とした葉を広げている作物を見つけて喜んだ。


「そうだな、薬草の効果は間違いなく出てるみたいだな。これなら老人も信じてくれるだろう。」


俺はニヤリと笑い、畑の一部から小さな茎を折り取り、証拠として持ち帰ることにした。この成長の良さを見せれば、あの老人もきっと俺たちのことを信じてくれるはずだ。


「よし、証拠も手に入れたし、さっさと退散しよう。次は老人にこれを見せて俺たちの存在を認めてもらうぞ。」


「リーダー、本当にこんな小さな茎で信じてもらえるのか?」


「まあ、これだけじゃなくて、俺たちがここまで村を助けてきた証拠を全部見せるつもりさ。言葉だけじゃなく、行動で示してきたことを、しっかりと思い出してもらうんだ。」


◇◇◇


その翌日、俺は夜明け前に再び老人の家の近くに現れた。今回は畑の作物の茎を手に持ち、静かに庭先で待っていた。


「あの…またお邪魔してすみません。昨日、畑で育てた作物の証拠を持ってきました。」


俺が声をかけると、老人は庭から顔を出してきて、俺の姿を確認すると驚いたように眉を上げた。


「おお、お前か。昨夜のうちにまた何かしたのか?」


「はい。実は、畑の害虫を追い払うために薬草を植えたり、肥料を使って土壌を改良したりしました。その結果がこれです。」


俺は老人に持ってきた茎を見せた。老人は茎を手に取り、じっくりと観察し始めた。その顔には興味と驚きが混じった表情が浮かんでいた。


「ほう…確かに、この作物は前よりも元気そうだな。お前たちが本当にやったのか?」


「ええ、俺たちゴキブリ族とネズミ族で協力してやりました。村を助けるために、俺たちはできる限りのことをしています。」


老人は少し黙り込んだ後、静かに頷いた。


「分かった。お前たちが本当に村のためにやっていること、少し信じてみることにする。しかし…他の村人たちはどうだろうな。お前たちの姿を見たら、きっと驚くだろう。」


「それは分かっています。でも、俺たちは影からでも村を助けるつもりです。そして、いつか村人たち全員に俺たちの存在を認めてもらいたい。」


俺の言葉に、老人は微笑んで頷いた。


「お前たちの勇気と決意、なかなかのもんだな。それじゃ、俺も少し手助けしてやろう。まずは村の仲間に話してみることにするよ。お前たちが本当に助けてくれているんだと。」


「本当ですか!?ありがとうございます!」


俺は思わず感謝の気持ちで頭を下げた。まさかここまで話が進むとは思っていなかったが、老人の協力を得られるというのは大きな一歩だ。


◇◇◇


その夜、俺たちは洞窟に戻り、老人が協力してくれることを仲間たちに伝えた。ゴキブリ族とネズミ族は一様に驚いた顔をしていたが、次第にその顔には希望の光が灯ってきた。


「リーダー、本当に村人の一人が俺たちを信じてくれたんだな!」


「ああ、これで少しは状況が変わるかもしれない。まだ全員には認めてもらえてないけど、一歩ずつ進めていくしかないさ。」


俺は拳を握りしめ、次のステップについて考えた。老人が他の村人たちに話をしてくれることで、少しずつ俺たちの存在が理解されるかもしれない。しかし、完全に村人たちの信頼を得るためには、まだまだ多くの課題がある。


「次はどうするんだ、リーダー?」


ネズミ族の一匹が尋ねた。


「まずは老人が話をしてくれる間、俺たちはさらに村を助けるための行動を続けるんだ。村人たちが必要としているものを見つけて、それを影から届ける。ごんぎつね作戦をさらに進化させるんだ。」


「リーダー、やっぱりごんぎつね作戦って名前は変えないのか?」


「変えないぞ!だって、影からこっそり助けるってのはまさにごんぎつねだろ?それに、この名前には俺たちの思いも詰まってるからな。」


俺の言葉に、仲間たちは笑顔を見せて頷いた。俺たちの挑戦はまだまだ続く。人間たちとの友好関係を築くために、俺たちは影から努力を続けていく。そしていつの日か、堂々と村人たちと話ができる日が来ることを信じて。俺たちは今日も進んでいく。


◇◇◇


その後、俺たちは次なる計画について話し合った。老人が村人たちに話をしてくれている間、俺たちは村の外れにある薬草畑をさらに手入れし、必要な薬草を追加で植えることにした。また、村の近くにある森で食料や資源を集めて、影から村を支援し続けるつもりだ。


「リーダー、薬草の種類とか、どうやって選ぶんだ?」


「それは俺たちの秘密兵器、スケルトン先生に聞くんだよ。あの人は何でも知ってるからな。」


「なるほど、頼りになるな。よし、じゃあ早速森に向かおう!」


俺たちは元気よく立ち上がり、次なるステップへと進んでいった。村人たちとの信頼関係を築くために、俺たちは影から支援を続け、いつの日か、村人たちと堂々と話ができる日を目指して。



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