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ごんぎつね作戦パート2


洞窟の拠点に戻った俺たちは、ごんぎつね作戦をさらに強化して人間たちとの友好関係を築いていくことを決めた。とはいえ、今まで通りただ物を置いていくだけではマンネリ化してしまうし、いずれ村人たちも不思議に思うはずだ。


「リーダー、次は何をどうするんだ?」ネズミ族のリーダーが興味津々に尋ねてきた。


「うーん、そうだなあ。前回は薬草を渡して、村人たちが驚きながらも喜んでいたのは見たけど、これからは少しずつ人間たちとの距離を縮める必要があると思うんだ。」


俺は腕を組みながら、どうすればさらに人間たちの信頼を得られるかを考え込んだ。


「もっと自然に、あたかも村の周りの環境が良くなったように見せかけて、彼らが『自分たちのおかげだ』と感じるように仕向けるのはどうだろう?」


「おお、なんか難しいこと言ってるけど、それ面白そうだな!」ネズミ族が楽しげに頷いた。


「例えばさ、村人が使う井戸の水質を良くするために、浄化作用のある植物を井戸の周りに植えるとかさ。そうすれば、井戸の水が急に澄んでくるだろう?そうすれば、彼らは『なんか最近井戸の水がきれいになったな』って感じるはずだ。」


「それだと、俺たちの手柄が直接伝わらないけど、それがかえっていいのかもな。」


「そうなんだよ。俺たちの狙いは『あいつらが何かしてくれたんだ』と思わせることじゃなくて、自然に環境が良くなったように見せることだ。」


◇◇◇


翌日、俺たちは早速「ごんぎつね作戦パート2」を実行するための準備に取り掛かった。まずは洞窟の奥深くに生えている「澄み草」という浄化作用を持つ植物を採取することにした。この草を井戸の周りに植えることで、徐々に井戸水を浄化していこうという計画だ。


「おい、この澄み草、けっこうトゲがあるから気をつけろよ!」


「ほんまや、これチクチクするな。リーダー、なんでこんな痛い草を選んだんや?」


「仕方ないだろう。浄化作用を持つ植物ってのは、大抵こういう防衛本能が強いんだよ。まあ、気をつけて持っていこうぜ。」


俺たちは慎重に澄み草を採取し、それを集落に向けて運び始めた。夜のうちに行動することで、できるだけ人間たちに見つからないようにしなければならない。ネズミ族も慣れたもので、物音を立てずに動くことが得意だ。


◇◇◇


井戸の近くに到着した俺たちは、澄み草を植えるための場所を探した。


「おい、こっちの方が影になってていいんじゃないか?」


「いや、こっちのほうが井戸からも近いし、自然に見えると思うぞ。」


「リーダー、こっちでいいんじゃないかな?」


「うん、確かにこっちのほうがいいかもな。」俺はネズミ族の意見を聞きながら、澄み草を植える場所を決定した。周囲の草や石を少し動かして、澄み草が自然に生えているように見せる。


「よし、これでいいだろう。これで井戸の水が少しずつきれいになっていくはずだ。」


「リーダー、これほんとに効果あるんかなあ?」


「まあ、時間はかかるかもしれないけど、徐々に効果が出てくるさ。俺たちは焦らずにやっていこうぜ。」


◇◇◇


さらに、俺たちは村人たちが必要としている他の物資も少しずつ届けることにした。今回の目標は「環境の改善」。例えば、畑の土に肥料として使える地下のミネラルを混ぜることで、作物の成長を助けることにした。


「このミネラルをどうやって畑に混ぜるかが問題だな。」


「うーん、夜中に畑を掘って混ぜるしかないんじゃない?」


「それって結構手間じゃないか?」


「まあ、俺たちの目的は村人たちの生活を良くすることだからな。手間は惜しんじゃいけないさ。」


俺たちは夜中にこっそりと畑に忍び込み、地下のミネラルを少しずつ土に混ぜていった。畑の土を掘り返しながら、ミネラルを均等に散らしていく。


「ほれほれ、もうちょっと右の方にも撒いてくれ。」


「リーダー、これだけ撒けば十分かな?」


「ああ、いい感じだ。これで作物が元気に育つはずだ。」


◇◇◇


数日後、村人たちの様子を見ていると、少しずつ変化が現れ始めた。井戸の水が少し澄んできたのか、村人たちが「最近井戸の水が美味しいぞ」と話しているのが聞こえた。


「おい、あの井戸の水、なんか前よりも澄んでないか?」


「確かに、なんだか飲みやすくなった気がするな。最近天気が良いからかもしれないな。」


俺たちは物陰からその様子を見守りながら、思わずガッツポーズをしていた。


「やったな、リーダー!これで俺たちの作戦が上手くいってるってことだ!」


「まだまだ始まったばかりだけどな。でも、この調子で少しずつ村の環境を改善していけば、きっと俺たちのことも受け入れてもらえる日が来るさ。」


◇◇◇


さらに、畑の作物も徐々に元気を取り戻しているようだった。村人たちが収穫をしている様子を見ていると、「最近、畑の作物が良く育つようになったな」という声が聞こえてきた。


「このトウモロコシ、すごく大きく育ったな!」


「ほんとだ。まるで奇跡だな…こんなに良い出来になるなんて、今までなかったぞ。」


俺たちはその言葉を聞いて、心の中で大きな安堵を感じた。これで少しずつ、俺たちが人間たちに受け入れられる日が近づいているかもしれない。


「リーダー、これで次は何をするんだ?」


「そうだな…。もっと村人たちにとって重要な物を届ける必要があるな。例えば、道具の修理に使える金属や、もっと作物が育つような肥料とか…。俺たちができることはまだまだたくさんある。」


俺は仲間たちに次の作戦の説明をしながら、これからもごんぎつね作戦を続けることを決意した。俺たちはただのゴキブリやネズミであっても、村人たちにとって大切な存在になることを目指していた。直接の接触はまだ遠い未来の話かもしれないが、少しずつ確実に、彼らとの友好関係を築いていくのだ。


◇◇◇


その晩、俺たちは洞窟に戻り、ごんぎつね作戦をさらに発展させるべく、次の計画を練っていた。俺たちが村人たちにどれだけ役立つかを証明するには、まだまだ多くの試練が待ち受けていることは分かっていた。しかし、それこそが俺たちのやりがいでもあった。


「よし、次はもっと大きな計画だ!村全体が驚くようなことをしようじゃないか!」


ネズミ族の仲間たちが声を揃えて「おおー!」と答える。俺たちの挑戦はまだ始まったばかりだ。これからも、ゴキブリ族とネズミ族の誇りを持って、ひたむきに、そしてちょっとしたユーモアを忘れずに、人間たちとの友好を築いていくのだ。


「さあ、次の贈り物を準備しようぜ!」俺の声に応えて、仲間たちが動き出した。この物語の先には、きっと俺たちが夢見る未来が待っていると信じて。


◇◇◇


次なる贈り物として、俺たちは「薬の材料」を探し始めた。村の周辺には珍しい薬草が多く、それを見つけて村人たちの健康に役立てるのもいいと思った。ネズミ族たちと協力しながら、夜の森を探索し、薬草をいくつか採取することにした。


「おい、リーダー!この草、なんか匂いが強烈やけど、これ薬に使えんのか?」


「うん、それは『治癒草』って呼ばれてるやつだ。見た目は地味だけど、傷の治りを早める効果があるんだよ。」


「へぇ、すごいな。俺たちネズミ族にも効くんかな?」


「多分な。これを上手く使えば、村人たちも助かるし、俺たちも役立てるはずだ。」


薬草を慎重に採取し、それを夜のうちに村の入口近くに置いておくことにした。今回はただ置くだけではなく、簡単な木の箱に入れて、雨や風で飛ばされないようにしておく工夫を加えた。


「これでよしっと。あとは村人たちが気づいてくれるのを待つだけだな。」


「うん、なんか俺たちが村の守り神みたいになってきたな!」


「守り神か…。まあ、そんな風に思ってもらえたら最高だよな。」


◇◇◇


数日後、村の中で「誰かが薬草を置いてくれたらしい」という噂が広まっているのを聞いた。村人たちは半信半疑ながらも、その薬草を使って治療を試みており、実際にその効果を感じ始めていた。


「おい、この薬草、ほんとに効くんじゃないか?傷が早く治ったぞ!」


「誰が置いてくれたんだろうな…。まさか森の精霊とか?」


俺たちは物陰からその様子を見守りながら、胸の中で静かな達成感を感じていた。


「リーダー、これでまた一歩進んだんじゃないか?」


「ああ、確かに。こうして少しずつ、村の人たちが俺たちのことを受け入れてくれる日が来ると信じてる。」


「でも、直接顔を合わせるのはやっぱりまだ怖いよな…。」


「そうだな。俺たちはゴキブリだからな。だけど、いつか、いつか必ずその日が来るさ。だから、それまではこうして陰ながら支え続けよう。」


ネズミ族たちも頷きながら、俺の言葉を受け入れてくれた。俺たちはゴキブリ族とネズミ族、そして人間たちとの間に架け橋を築くことを夢見ている。まだ道のりは遠いが、その道のりを共に歩んでいける仲間がいるからこそ、頑張れるのだ。


「よし、次の作戦も考えようぜ!」俺は元気よく声を上げ、仲間たちと共に次の贈り物を準備し始めた。この冒険はまだまだ続く。



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