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【完結】なんでか転生した異世界で出来るだけの事はしてみようと思うけどこれってチートですか?  作者: よぎそーと
第11章

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399回目 県内制圧 2

 県の中枢たる場所。

 そこに向けて、トモルは軍勢を動かしていた。

 自動車によって運び込まれる部隊。

 それらは次々に展開していく。



 それと共に、他の領主の部隊も一緒に送り込む。

 戦力としては銃を持つ者達に劣るが、敵の包囲には役立つ。

 そうした補完として彼らは役立った。



 彼らにトモル軍の動きを見せる必要もある。

 今までとは違う戦い方。

 違った武器。

 それを用いた新戦法。

 それがどれほどの威力を持つのかを。



 そうして実際に見せて、差を知ってもらわないといけない。

 でないと、無意味に共同戦線を張ると言われかねない。

 それが不可能なほどに戦力差がるのを、実際に見てもらわねばならない。

 見せねば分からない事もある。



 そのための包囲でもある。

 敵を逃がさない為だけではない。

 味方に見せる為でもある。

 建物内部の様子は分からなくても、様子を見せる事は出来る。



 そうやって、自ら動きを見せていく。

 見た者達に分からせていく。

 トモルの軍勢とその他の間にどれだけのひろがりがあるかを。

 それが分からないと、役割分担を告げても納得しない。



 見栄なり意地なりというものが人にはある。

 それ自体はある程度仕方がない。

 やるべきところで、やるべき事というのがある。

 それをなす原動力に見栄や意地というのが関わる事がある。



 しかし、その使いどころを間違える者は多い。

 だからこそ見栄っ張りというのは嫌われる。

 見栄だけしか頭にないからだ。



 その見栄が、世間的な名声とくっついてると厄介だ。

 戦争においては、一番槍や敵軍の撃破がこれにあたる。

 そして、功績の為に無駄に己の存在を主張するようになる。

 作戦の成否、戦争の戦略などおかまいなしに。



 だからトモルは最初に見せる事にした。

 どれだけの違いがあるのかを。

 それを見せる事で、無駄に張り合う馬鹿を牽制していく。



 この場合、味方こそが最悪の敵である。

 己の存在感を主張するために声を張り上げるような。

 そんな馬鹿を可能な限り排除せねばならない。



 特に、トモルと同じように行動しようとする者。

 あわよくば出し抜こうと考える者。

 それを早めに潰さねばならない。

 でないと、無駄に足を引っ張られる。



 この際、味方との協調など考えてられない。

 無駄に対立を作るだろうが、それでも断固とした処断をせねばならない。

 だからトモルは反対意見の全てをねじ伏せていった。



 県内に残る敵陣営。

 これを潰すために、自軍だけを使った。

 共にやろうという言葉を踏みにじって。

 それらが善意から出てるなら良いのだが。

 残念ながら、そうではない者達が多い。



(しょうがないんだろうけど)

 気持ちが分からないでもない。

 復活して地位を取り戻した旧氏族。

 トモルが引っ張ってきた、貴族の元部屋住み達。

 彼らからすれば、手柄を立てる機会なのだ。

 この際に、少しでも功績をたてようと躍起だ。



 だが、トモルは彼らに後方任務を求めていった。

 戦場においても、戦線構築の要員として用いるつもりでいる。

 戦闘を主任務とせず、どちらかというと補助や援護が主な活動になる。

 あるいは、後方で輸送任務など、地味なものを担わせようとしている。



 そんなものを望む者はいない。

 死にたくない兵士達はともかくとして。

 指揮官あたりになると、どうしても功績を求めるものだ。

 なので、補助的なものや後方勤務には反発する。



 そんな彼らは、共同歩調を口にする。

 実際に肩を並べて戦おう、という殊勝なものではない。

 相手を出し抜くために、自分も戦場に立つために。

 その為の方便である。



 そんな考えを潰すべく、実際にトモルの軍勢が戦ってるところを見せる。

 どれだけの差があるのかをはっきり見せていく。



 その効果は覿面だった。

 トモルの軍勢と共に行動した者達は、もう何も言わなくなった。

 差がありすぎて、一緒に行動する事が出来ないのを察していく。



 一部の馬鹿はそれでも食い下がるが。

 そんな連中は容赦なく拘束拘禁していく。

 そこまで馬鹿ではどうしようもない。

 むしろ、指揮官としての資質を問わねばならない。

 何よりも、上に立つ者としての才能や才覚を。



 的確な判断も出来ず、功をあせってるだけなのだから。

 そんな輩をそのままにするわけにはいかない。

 そのままの地位に留まれば、大きな問題になりかねない。

 残念ながら更迭するしかない。



 そういった問題もあぶり出していく。

 そうして軍勢を再編していく。

 今後に向かっていくために。



 だが、県内の制圧そのものは上手くいった。

 イツキヤマを含む周辺地帯は、タカヤスの支配下になっていく。

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