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太陽が昇らない国の物語(仮) 第四部  作者: 岸田龍庵
新たな夜明け
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繰り返される歴史

司る者たちと、神の最終決戦に入ります

【教皇庁 最上階のバルコニー】        


対峙する神の預言者と司る者たち

預言者と司る者たちの顔がカットバックする



アレキサンダー:「お前たちはどこまで(おろ)かなのだ。全知全能なる神が、この不安定な世界を作り直そうとしているのに」

ジェス:「不安定、結構だね」

ベルタ:「不安定だからこそ、協力するのよ。助け合うのよ」

サーラ:「誰か1人だけの世界じゃない。人間だけの世界じゃない」

ヒューマ:「全ての命のために世界はあるんだ」




アレキサンダー:「何を言うのか?生ある者は死ぬ。神の国にはそんなものはない。あるのは永遠の命と尽きることのない平和だ」

ミラン:「良く言うわ。リエルたちをいじめておいて」

アレキサンダー「邪教を崇拝(すうはい)することは、許されない。神は絶対だ」

フレイ:「リエルたちにとっては、森や山が崇拝の対象だったんだ。他の神は認めないなんて、争いを生むだけじゃないか」

セレン:「月と太陽は、共存しています。もちろん星も。その姿を美しいと思えないとは貧しいですね」




ヒューマに向き直るアレキサンダー

アレキサンダー「太陽の子よ。お前が神に刃を向けるのは、父を殺された恨みか?」

一瞬、(くちびる)()むヒューマ。

ヒューマの手の中にサーラの手が滑り込む。

お互いを確かめる二人の手

ヒューマ:「違う!」

アレキサンダー「ほほう。お前は目の前に父を殺した相手がいるというのに、憎しみにかられないのか?」

ヒューマ:「憎いさ。でも今の俺には憎しみの先にある、強い意志がある」

アレキサンダー:「強い意志だと?」

ヒューマ:「そうだ。この世界を、父さんが残してくれた、この世界を守るっていう強い意志だ」

アレキサンダー「愚かだなお前は。世界を守るには、強大な力が必要なのだ!」




◆恐るべき衝撃波(しょうげきは)を放つアレキサンダー

◆全員で防御して、衝撃波を受け止める「司る者」たち




アレキサンダー:「・・・」

ヒューマ:「この世界を守るのは、強大な力じゃない」

衝撃波を吸収して、虹色の衝撃波を放つ「司る者」たち

崩れ落ちるアレキサンダー

ヒューマ:「この世界を、(いと)おしく思う心だ」

アレキサンダー「神の国よ永遠に・・・・」

事切れるアレキサンダー




ジェス:「これで終わりってことじゃないだろ」

ベルタ:「神ってのがいるでしょ」

ミラン:「出てきなよー神さまー」

雲間から一筋の光が現れて、それは階段に変わった。




セレン:「上がってこい、ということですか」

ベルタ:「偉そうね」

ヒューマ:「行こうかみんな」

サーラ:「行きましょう」

手をつないだまま、階段を登ろうとするヒューマとサーラ




ジェス:「お前たち、手つないだまま行くの?」

ヒューマ:「えっ、ヘン?」

サーラ:「ダメ?」

ジェス:「ヘンとかダメとかじゃねえけど」

セレン:「私たちも手をつなげばおかしくはありませんよ」

右手でジェスを、左手でベルタと手をつなぐセレン

ジェス:「おい、セレン!」

ベルタ:「ま、いいんじゃない」




ミラン:「ねえフレイ?どっちの手つないだらいいの?」

フレイ:「ミランの好きな方かな」

ミラン:「じゃあ両方!」

フレイ:「両手はダメだよ」

ミラン:「ケチ!」

自然と手が伸びるミランとフレイ




階段を登っていく7人の『司る者』たち

足元の階段に、ビジョンが現れる

ヒューマ:「なんだこれは?」

        



◆階段の映像は人類の歴史


ほぼ全裸で石や棍棒(こんぼう)を使って獲物を捕る人類

獲物を巡り、争いを繰り広げる

やがて水耕栽培や放牧などが始まり、集団が形成されて、都市が生まれる

都市や領地を巡り、やはり争いを開始する

太陽、月、星、大地、水、風、火と人は(あが)めるものを得て、思想を中心にした集団が形成される

思想の違いが対立となって、もっとも残忍な戦争が始まる

殺し合う人間たち



ヒューマ:「なんで太陽と大地が争っているんだ?」

サーラ:「こんなことって・・・」

フレイ:「星は、大地を破壊することはない!」

ベルタ:「水が月の船を転覆させる?」

ジェス:「なんで俺たちは争っているんだ?」

        



階段が終わり、雲の上のような場所が現れる

中央には椅子が一脚ある。

無人の椅子のかたわらにいるのは、「司る者」と同じ顔をした七人の「神と呼ばれる者」たち



対峙する『司る者たち』と『神と呼ばれる者』



原初の闇:「良く来た『司る者たち』」

ジェス:「なんだ、お前7人もいたのか?」

原初の闇:「君たちの頭数に合わせてみたのだけど、お気に召さないかな」

ベルタ:「あまり気分が良いもんじゃないわね。自分と同じ顔がいるって」

ヒューマ:「さっきのはなんだ?」

原初の闇:「ああ、あれは君たちの未来だ」

サーラ:「私たちの未来?」

読了ありがとうございました。


今後もごひいきによろしくお願いします。

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