第7章 モアイ
今回の事で色々判明した事がありました。
まずは、氷室百合恵さんから。
彼女はたまたま偶然にあの原子力発電所にやって来た。
ある人物の暗殺をしに。
そこに、ディルスが以前から考えていた計画が発動した。
それは。
助手達を薬で暴走させて、その隙に研究していたオロチ・システムを持ち出す事。
そう。
実はあの原子力発電所は、オロチ・システムを研究する為の隠れ蓑となっていたのでした。
それほどオロチ・システムは凄いオーパーツらしく。
海外から呼び出されたディルスは、研究するうちに独占をしたくなってしまった。
それで、ついにそれを実行する時がやって来た。
だが。
まさか、その日に原子力発電所の一般見学があるなんて思いもしなかったらしい。
そして。
その暴走した助手達が、原子力発電所の方へ危害を加える事も。
だけどディルスはこれは逆にチャンスだと思ったみたい。
それほどの大騒ぎならば、持って逃げるチャンスもある。
そう踏んで、原子力発電所を見捨てて立ち去った。
その逃げる際に、氷室百合恵と出会った。
研究所の人間でも無ければ、発電所の人間でも無い彼女。
出会った時に、助手は発電所の方で暴れていた。
その騒ぎを聞いて、氷室百合恵もただ事では無いと思いディルスと共に逃げ出す。
後に残されたのは暴走した助手と、何も知らない人達のみ。
そして原子力発電所というのが生まれてから、恐らく世界でも例を見ない程の大事故に。
だけどこの事件の本当に恐ろしい所は。
事故まもなくして、メディアからその話題が急速に消えていった事。
これに関しては、氷室から驚くべき事実が判明した。
実はディルスが、日本政府に脅しをかけていたのだった。
なにせこの原子力発電所は、日本政府がオロチ・システムを研究するのを隠す為に作られた物。
それらを事実とする資料を盗み出したディルスは、資料を公開されたくなければ事件を隠すようにとの指示が出た。
こうしてオロチ・システムと秘密の資料をも盗み出したディルスに、日本の政治家は為す術も無かった。
それからは独自の研究が始まった。
全てを研究していた訳では無かったので、何が足りないのかが最近まで分からなかったそうだ。
そして、歯車が足りない事が判明。
最初は色んな材質の歯車を作って実験を行っていたようですが。
どれも動く事は無く。
そこにピラミッドの中のオーパーツとして歯車があるという情報を聞きつけた。
そこからは、美喜子さんと山本さんと同じ。
各地に行って、目的の物を見つける。
その中でオロチ・システムに隠された力の実験も行っていた。
それが。
ディルスの行って来た事。
次回更新は3月5日(月)予定です。