第7章 2話
次なる目標はイースター島。
あそこのモアイ像に何かあるらしい。
すでにディルスは向かっているとの情報を得た。
私達もぐずぐずしてはいけない。
「美喜子。不満そうだな?」
「あったり前でしょ。やっと見つけた宿敵が実はそうじゃなかったって」
そう。
美喜子さんは、あの現場で一緒にいたからそう思いこんでいたのだけれども。
あの事故の原因に氷室さんは関係無い。
だけど、氷室さんに全く罪が無いかと言えばそうでは無い。
それはディルスと一緒に人々を不幸にさせた事。
そして、暗殺者として殺しを行っていた事。
暗殺者になるまでの人生は、同情を感じる所はあるとしても。
それからは残念ながら、彼女に悪い所は無いとは言えない。
積極的に殺しに関わり、積極的に人を不幸にさせてきた。
その罪は償わないといけない。
だけど美喜子さんはそんな彼女を見て、殴るどころか叩く事もしなかった。
「その悔しさを全てディルスにぶつければいい。奴だけは一切の同情も無しだ」
「んな事は分かってるわよ!」
普段は暴力事が嫌いな山本さんも、さすがにディルスに関しては容赦が無い。
それほど、ディルスのやろうとしている事は許せないから。
でもそれは私も同じ。
あのオロチ・システムの研究に関わっていた葛葉の両親をも殺し。
あの子に悲しい思いをさせた。
葛葉がいないのなら、せめて姉である私が代わりに仇を取らないといけない。
そう。
いよいよ残る敵は一人のみ。
だけど、オロチ・システムも完成が目前に迫っている。
対する私達はといえば、これまで美喜子さんが集めた水晶のドクロは計6個。
これから向かう先にあるとはいえ、まだまだ足りない。
ヘッジスの水晶ドクロを含めても、13個にはほど遠い。
もしかして。
あれらの中に本物が混ざっている?
一度は偽物と言われた、数々の水晶のドクロの中に?
もしかしたらありえるかもしれない。
少なくとも、私は触っていない。
例え現代の科学が判定をして偽物と言おうとも。
私の能力が本物と言えば、それは本物。
もしかして足りないのはそういう事?
だって、ディルスの方はあと1個で完成するという。
ディルスに追いつくには、もうそれしか方法が無い。
このイースター島の冒険が終わったのなら、それも試してみる価値はあるわね。
次回更新は3月12日(月)予定です。




