雨の日
ちょっとした小話。
夏樹とリテアもトゥティとセセンも付き合ってる頃の話。
-夏樹とリテアの場合-
「憂鬱~…。こんなにジメジメしなくても良いじゃないの~?」
リテアさんは雨のせいでか何時も以上に気だるそうにソファーの上でぐだぐだしていた。
俺はそんなリテアさんを見て微笑む。
「そうですね。でも俺はわりと雨も好きですよ。」
そう言えば「え~…」とリテアさんは不満そうな声を漏らす。
予想通りの反応に思わず顔が緩みそうになるのをおさえて付け加える。
「もちろん、晴れてる日も好きですよ!洗濯物も良い匂いで乾きますし。」
「そうでしょ~。晴れてる方が良いわ。」
相変わらずソファーでぐだぐだしてるリテアさん。
何時も魔術の研究に余念のない彼女がゆっくりするのは雨の日くらいだと気付いているだろうか?
「でも。俺は雨の日はリテアさんもあまり仕事しないからゆっくりと過ごせるから好きなんです。」
「そ、そう…。」
俺がちょっとした思いを伝えると少し顔を赤くし笑うリテアさん。
少しもごもごしながら「それなら雨の日も悪くないわ。」と言う彼女は可愛らしかった。
-トゥティとセセン-
「また雨だー…。」
セセンが今日も雨だと魔術省で文句を言っている。
以前は雨が降れば勉強や仕事を投げ出し外へ駆け出していたはずだ。
理由を聞けば「雨がふってれば、失敗しても安心じゃん!」と言っていた。
失敗しない前提で魔術を試して欲しいと思うボクは仕方ない。
「以前は好きだったじゃないですか?」
「前は前で今とはちがーう!」
ボクの質問に頬を膨らませながら反論ている。
セセンの反論は珍しく続いた。
「だってだって、雨だとトゥティと手をつないで帰れないじゃん!あー…やまないかなー。」
思った事を素直に言えるのはセセンの美徳。
その威力の強さに気付いているだろうか?
雨なんて魔術でどうにかしたり一緒の傘に入るという方法もあるのに…。
ボクは今、赤面になりそうなのを必死に堪えている。
セセンが窓から雨を眺めていて気付いてないのが救いだ。
この人は本当にボクを振り回す。




