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使命
「助けて!!」
恵一は、一人の子どもの悲鳴が聞こえ、我に返った。
数メートル先の車と車の間で5.6歳程の小さな男の子が不安そうな顔で辺りを見渡している。
「ママ!パパ!どこ!?」
周りには保護者らしき人は居ない。
逃げ惑う群衆に巻き込まれはぐれてしまったのだろう。
車の間から出ようにも必死に逃げる人間達に、この子と会話している余裕はない。
逃げる大人に弾き飛ばされ、尻もちをついた。
尻もちをつき、泣く子供に恵一は自分の息子の姿が重なった。
助けなければ。
人を守るために警察官になった。
恵一は、昔幹部が言っていた言葉を思い出した。
警察官は『強く』なければならない。
警察官は『優しく』なければならない。
警察官は『カッコよく』なければならない。
今警察官としてやらなければならないことがある。
たとえ自分に命の危険があっても
強く、優しく、カッコよく
弱い人を助け、悪を討つ
それが警察官だ。
それが恵一が目指した姿だ。




