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僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
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二千九十八 役童編 「世界を相手には」

三月二十六日。土曜日。雨。




今日も雨だから、水族館に行くのは中止になった。まだデザイン案のストックは十分にあるし。


沙奈子の作るドレスは、好きな人にはとても好評で、星谷ひかりたにさんが積極的に海外にも情報を発信していることで、海外からの注文も殺到してるらしい。これについては、イチコさんが主に対応してくれてる。というのも、イチコさん、英語が割と得意だそうで。話すのはあまり得意じゃないけど、文章でやり取りするのは、日常会話程度のなら問題ないそうだ。


それと同時に、星谷さんが、海外のお客とのやり取りをするための『コールセンター』を設立したって。しかもそれは、他の会社のためのコールセンターも兼ねてて、それによってコストを下げてるらしい。


どの会社の電話番号にかけてきたかによってオペレーターが見てるモニターの画面が自動的に切り替わり、『ただいま担当者にお繋ぎしています』というアナウンスが流れている間に準備を行うという仕組みなんだって。


と言うか、実際には電話よりもチャットがメインらしいけど。それだと、応答用の定型文があらかじめ用意されていて、そこに必要な文言を入力するだけでだいたい対処ができるらしい。


加えて対応マニュアルは常に画面に表示されて、それに沿っていけば次の対応の仕方がオペレーターにも案内されるんだとか。


システム自体はそんなに難しいものじゃないそうだ。単純にやるかやらないかだけで。


しかも同時に、そのやり取りのログは玲那が見てるモニターにも表示されて、注文が確定すれば受付順にタブが作られていくって。そしてそのタブは、こっちできちんと処理して確定させないと『未処理』の表示が消えないようになってるとも。


ヒューマンエラーを減らすための工夫が盛り込まれてるってことだね。さらにはそれらのシステムを複数の企業で共有することでコストも下げている。もちろん、システムを共有しているだけで情報については一切繋がってないから他の企業から見ることは当然できない。


ほら、ネットでゲームをしてても自分のアカウントの情報は見られても他のユーザーの情報は見られないよね?。それのもっと高度なやつって感じなのかな。


さらにそのために構築されたシステムを他の企業に売り込んでそこでも利益を得ているらしい。自分がしようとしていることのために副次的に生み出されたものもしっかりと利益に繋げていく。本当に抜け目のない人だよ。だけどそれくらいじゃないと世界を相手にはできないんだろうな。



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