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僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
2010/2601

二千十 玲緒奈編 「今日は仕事納め」

十二月二十八日。火曜日。晴れ。




今日は仕事納め。僕も会社に出勤して年明け以降の仕事についての打ち合わせに行く。自転車で防寒をしっかりしてマスクを着けて。


一時期、収まりかけてたように見えた『新型コロナウイルス感染症』が、勢いを取り戻しつつあるらしい。これだけ世界に広まってしまった、広まってしまえるものだと、一年じゃ抑えることはできないってことかもしれないな。かつてのペストやスペイン風邪だって、終息まで何年もかかったみたいだし、そういうものなんだろうと割り切るしかないと思う。


外出は控え、マスクを着けて、手洗いうがい消毒を徹底という、普通の感染症対策しか僕たちにはできないけど、正直、それでいいとも思ってる。それ以外にできることなんてないから。


現代のように知識も技術もなかった頃でさえ、何年かしたら終息したんだ。そしたら今回の『新型コロナウイルス感染症』だっていつかは収まるんじゃないかな。それまで用心して過ごすしかないと思うんだ。幸い僕たちは、大勢で集まってわいわいするのはあまり好きじゃないから、むしろそういうのを避けるお題目ができたのは助かってるかもしれない。


物事には何でも様々な面があって、一律では語れない。今回の件だって、感染症に対する意識の変化をもたらしてくれる面だってあるかもしれない。インフルエンザが極端に減ったのは、感染症対策の必要性の証明にもなったかもしれない。


それでもなお変わらない人もいるとしても、僕が勤めてる会社でも、在宅勤務が今回のことでさらに増えたそうだ。元々、在宅勤務が当然のようにできる体制が作られていたことで移行しやすかったというのもあるとは思うけど。


『出勤しないとサボる社員がいる!』


と言う人もいるみたいでも、サボってても与えられた仕事が結果として達成できてるのなら、つまりそれだけ無駄な時間を会社で過ごしてたってことだよね?。元々、外回りの営業職なんかだと、仕事してるふりをしてサボってるなんてことも横行してたみたいだし、どうなんだろう?。


僕も、確かに会社のオフィスで仕事をした方が玲緒奈れおなに邪魔をされなくて済むかもしれなくても、結果として今の状態で必要な仕事はこなせてるから、そんなに問題もないんだよね。


それに、前の会社で勤めていた時なんか、効率的に仕事をこなしてきっちりと余裕を持って終わらせたらさらに仕事を押し付けられるから敢えて手を抜いて締め切りギリギリに仕上げるなんていうのも、みんなやってたんだ。つまりそれだけ『サボってた』ということ。仕事してるふりしてサボってるのと、見えないところでサボってることの何が違うんだろうね。



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