表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕に突然扶養家族ができた訳  作者: 太凡洋人
1073/2601

千七十三 美嘉編 「それまで僕の部屋で」

「おっは~、沙奈~♡」


今日も千早ちはやちゃんが元気にそう挨拶しながら沙奈子を迎えに来てくれた。もちろん大希ひろきくんも一緒だ。しかも今日は星谷さんも一緒だった。休日参観に行くことになるから、それまで僕の部屋で待つためだった。


「じゃ、いってらっしゃい」


「いってきます」


いつものように僕は沙奈子の額にキスをして、沙奈子は僕の頬にキスをして、でも今日は僕が沙奈子を送り出す。


すると、二階から、


「いってらっしゃい」


「おう……」


っていうやり取りが聞こえてきた。鷲崎わしざきさんと結人ゆうとくんだ。結人くんのは愛想がない返事のように思えるかもだけど、返事をするようになっただけでも劇的な変化だった。


沙奈子たちが学校に向かうと、星谷さんと鷲崎さんが僕の部屋に集まった。


「お邪魔します」


相変わらず丁寧な星谷さんと、


「お邪魔します♡」


朗らかな鷲崎さん。一見するとまったくタイプが違うようにも見える二人だけど、とても誠実で真面目な性格だっていう点ではよく似てる。


あと、情熱的っていう点でもね。


星谷さんは表面上はクールな印象を受けても、大希くんに対する気持ちはすごく情熱的だし。鷲崎さんは、最近、喜緑きみどりさんとまあまあいい雰囲気らしい。


それについて、ビデオ通話の画面の向こうから玲那が追及する。


「ところで、とっくんとはその後どうなのよ?。織姫~?」


ニヤニヤとイヤラシイ感じで問うと、鷲崎さんは、


「まあ、ぼちぼちかな。彼はまだ学生だし」


と照れくさそうに自分の頬を押さえながら応えた。喜緑さんって、大学の頃の僕に似た感じがあるらしい。そこが鷲崎さんの琴線に触れたみたいだ。といっても、僕にはアニメ趣味はないから、そういう部分ではかなり違うものの、僕よりはアニメにも詳しい鷲崎さんとは、その辺りでも話が弾むんだって。


ただ、その一方で、結人くんを気遣って、あまり露骨に親しくしないようにはしてるらしいけど。


それもあってか、食事は今でもうちで食べていく。結人くんもその方が落ち着くらしい。沙奈子の作る料理は、野菜以外は残さず食べてくれる。しかも野菜についても、少しは食べるようになってくれてるんだ。あくまで沙奈子が作るものついてはだけど。


一方、星谷さんは、玲那と鷲崎さんのやり取りを静かに聞いてた。


彼女は今でも結人くんのことも気に掛けてくれてる。実は彼のお母さんの消息について、探偵事務所に依頼して調べているそうだった。だけど手掛かりらしい手掛かりも掴めない状態らしい。


「もちろん消息が掴めたとしても彼自身がそれを望まない限り、こちらからはお知らせしませんが」


とは言ってくれてるけどね。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ