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第30話~コノトキバカリハ~
女子1.と女子2.は唄いはじめた。タロット占い師はこのときばかりはと、静かにその唄声に耳を傾けた。
レジ係の店員は、【8651(ハロゴイ)】の練習風景はたまに覗いていてその中でもこの【流れる景色に何を想う】は一番のお気に入りだった。よって、このときばかりはと、静かになにもかも忘れてききいっていた。もちろんレジスターの奥にかくしてあるボタンに手をかけることは忘れてはいなかった。
女子1.と女子2.はお客様の視線が自分達にさっき唄った【ササクレ】に集中していることを感じていたが、さっきよりも緊張は和らいでいた。
店長はさっき転んだ店員の膝枕をつづけながら店長室のモニターで、女子1.と女子2.の様子を見守っていた。それと同時に、店長は4台あるモニターのひとつのカメラに映っている人物にも注意を払っていた。そう、さっきお店の床下の風を発見したセンターフィールドに。
それでもこのときばかりはと、【8651(ハロゴイ)】の唄声に聞き入っていた。
~つづく~




