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桃太郎 学園編 クラス分け

 次の日、テストの結果が中庭に張り出された。

 お!下級クラスだ!!

 一番下に名前が書いてあるってことは俺が最下位だったのかな?

 ネネさんの名前がすぐ上にあった!そのもう一つ上は喜久兵衛だった。

 3人とも退学にはならなかったようだ。そして同じクラスだ。

 「やった。桃太郎君!私残ったヾ(≧▽≦)ノ」ネネさんが俺の肩に手をおいて嬉しそうにぴょんぴょんする。

 「桃太郎!俺も入れた!これからよろしくな!!」喜久兵衛も反対の肩に手をおいてぴょんぴょんする。

 ギリギリ入学の3人が喜びあっている

 そんな俺たちに声をかけてきた生徒が居た。

 「やあ、素敵なレディと未来ある少年たち。」

 この和風の世界で一人だけ柔らかな金髪そして碧眼。

 生徒会長だった。

 「初めまして、僕の名はゴールデン・ジョージ。」彼はニッコリほほ笑むと、俺たちに貴族のような仕草でゆっくりと大袈裟にお辞儀をした。

 「金太郎だから、ゴールデン〈金〉・ジョージ〈太郎〉らしいぜ。」喜久兵衛が俺に耳打ちした。

 「ああ、金太郎!!」石鹸の匂いがしそうな金太郎だ。熊にはまたがらなそう

 「その呼び方はやめろ!!」ジョージ先輩が金太郎という言葉を聞いて反射的に声を荒げた。そして、すぐに元の穏やかな顔に戻るとやさしく言った。「僕の事はゴールデン・ジョージと呼びたまえ。」

 まあ、金太郎ってダサいしな。同じほにゃらら太郎として気持ちは良く分かる。

 「私は犬山ネネと申します。」ネネさんが慌てて自己紹介する。「オワリからやってきました。」

 犬・・・山だと・・・。

 間違いない!

 ネネさんが『犬』だ!ネネさんが犬に違いない!!

 「桃太郎君?」

 ああ、神様。愛してます!

 桃太郎にしてくれてありがとう。

 「桃太郎君ってば!」

 ネネさんを俺の一行に加える道理は整った。

 後は俺が頑張ってネネさんを仲間にするだけだ!

 神様、絶対にネネさんをものにしてみせます。

 俺、桃太郎します!!

 「桃太郎君!!ゴールデン・ジョージ先輩に自己紹介!!」気づくとネネさんがしゃがみ込んで俺の目を覗き込んでいた。

 「あ、あああ。ご、ごめんなさい。」我に帰ったら、目の前にネネさんの透き通る瞳が在って思わず顔が赤くなる。「僕は・・・、

 「君の事は知ってるよ。ピーチ・〇ョン。」

 「その呼び方はやめろ!!」

 思わずツッコんじまった。

 でも、企業名は異世界転生的に規約違反だ。世界ごと崩壊しかねん。

 突然、タメ口でツッコまれたので、冷ややかに俺の事を見つめるジョージ先輩。

 「君は下級クラスのくせに、先輩で最上級クラスで生徒会長でゴールデンな僕に対してずいぶんな口の利き方だね。」

 いきなり敵を作ってしまった。

 「ご、ごめんんさい。ついぼっとしてて。」

 「ピーチ・ジョ〇、君には・・・」

 「桃太郎でお願いします!」

 「美的センスもないとは・・・。」ジョージ先輩は呆れたように言った。「桃太郎君。君は最下位の入学だ。その年齢で魔法が使えるからというだけでミカドの推薦をもらえた。そのおかげで入学できたのだろう?」

 「そうなの?」ネネさんが驚いたよ様子で尋ねた。

 「はい。」特に隠しているつもりもない。

 「つまり、君は『コネ』で入学したわけだよ。君の試験の結果は最下位だ。しかも君より試験の出来が良くて退学になった者が何人もいる。申し訳ないと思うのなら、君はみんなの言う事に従って、少しでもこの学校に恥ずかしくない実力を身につけないといけない。英雄の先輩からのアドバイスだ。」

 申し訳ないも何も、それを決めたのは先生たちとミカドなんだが。

 とはいえ、ここで人間関係をこじらせてもしょうがない。大人しく謝っておくことにする。

 「ごめんなさい。ご忠告ありがとうございます。」

 「ふむ。まあいいさ。子供に強く当たってもしょうがない。」ジョージ先輩は鼻を鳴らした。「強者を生かすために弱者がいることをきちんとわきまえるように。君たち下級クラスは英雄を支えるためにあるクラスという事を憶えておくんだ。いいね。」

 感じ悪りぃな。

 「分かりました。」俺は内心はおくびにも出さずに黙って頭を下げた。





 「くそう!何で俺たちが退学なんですか!」

 退学になった20人くらいの生徒たちが、校門のところで菅原先生を取り囲んでいた。

 「魔術もいまいち、剣の試合も全敗のガキが受かってるのに。」

 「説明してください!」

 「ああ、彼はミカドの推薦だからね。コネ入学だよ?」菅原先生はいけしゃあしゃあと口にだした。

 「な、くそ、ズルいです!そんなの。」

 「俺たちのほうが実力はあるのは間違いないだろ?」

 「そうです!僕たちにもう一度チャンスをください!」

 「んー。」菅原先生は腕を組んで少し悩んだフリをすると、あらかじめそう言おうと用意していた言葉を彼らに告げた。「じゃあ、君たちが桃太郎君をやっつけられたら、編入させてあげるよ。」

 菅原先生はニヤリと笑った。

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