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いずれ魔王になりその先へ  作者: 橘 琥珀
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第66話:約束

 ハンバーグ事件から数日経ち、いよいよ王都へ出発の日がやって来た。


 今俺達は宿屋の従業員に王都に行く事を伝えら朝食を取り奴隷商館に向かっている。


 あのハンバーグ事件から色々なことがあった。


 例えばハンバーグ事件があった次の日の朝には、ハンバーグの噂を聞き付けたと思う人達が宿屋に押し掛けてきていたのだ。このまま放置しておくわけにもいかず仕方なく二十四個のハンバーグを作り集まって来ている人の中で抽選で二十四人の人にハンバーグが食べられるようにした。また一人でダンジョンに潜ったり、森に行ったり食料など必要な物を買ったり念願の一日中部屋でゴロゴロして過ごしたりした。


 この数日間であった問題事は思いのほか少なかったがその中でも特に夜がやばかった。全王様のお陰で三日間は大丈夫なので二日目と三日目の夜にティアーナ達の血を吸っている時、本当ならかなりやばかったのだが、全王様のお陰で何ともなかったので感謝している。そして問題だったのは三日を過ぎた後だった。全王様の行っていた通り三日で効力が無くなってしまい、残りの二日間は頑張って耐える日々が続いた。そしてやっと王都に向かう日がやって来たのだ。


勿論お世話になった人達には迷宮都市を出て行くことを伝えて回った。



 奴隷商館の前に到着すると奴隷商館に前に大きな馬車が二台置かれて居たので、もしかすればどちらかに乗って王都に向かうかもなどと考えながら奴隷商館に入った。勿論二台の馬車には二匹ずつ馬が繋がれていたし御者席には御者らしき人が座っていた。その御者らしき人が俺達に向かって軽く頭を下げて来たので俺も軽く頭を下げる。


 そんな小さなやり取りがあったが奴隷商館に入り周りを見渡す。


 奴隷商館に入ってすぐに周りを見渡しているとジルバさんが居たので話しかける。


「ジルバさん」


「白夜様。お待ちしておりました。準備はよろしいのですか?」


 多分荷物を持っていないから心配されたのだと思うが全て腕輪に入っているので何も問題は無い。


「はい、大丈夫です」


「そうですか。では、詳しい説明をさせていただきます。まず、魔物が現れた際は御者の者が知らせてくれますが一応は警戒しておいて下さい。王都に掛かる日数ですが、何事も無く王都まで到着する場合はだいたい二日は最低でもかかりますので最低でも一回は野宿になります。移動は馬車を使用致しますので馬車内では自由にしてもらって構いません。聞きたいことはありますか?」


「出現する魔物はどんな魔物だ?」


「殆どがゴブリンかウルフ系の魔物ですね。稀にですとオークなども現れますね。分かっているとは思いますが、何があるか分かりませんのでオークよりも強い魔物が現れる場合もございます。他に有りますか?」


「盗賊の対処ですかね。殺せばいいのか撃退すればいいのか捕獲すればいいのかが分かりません」


「そうですね。出来れば捕獲してもらいたいですね。勿論、出来ればで構いません。捕獲した後は盗賊のアジトなどにも向かってもらうかも知れませんが構いませんか?」


「構いませんよ」


「ありがとうございます。アジトで入手した物などはその時に相談ということでよろしいですか?」


「それで構いません」


 他に質問は無いな。


 ジルバさんが俺の心を呼んだかのように口を開く。


「もう無いようですね」


 ジルバさんってエスパーなのかと疑ってしまう。流石にエスパーではないと思う。たぶん俺の顔やちょっとした仕草で思っている事を読んでいるのだろう。


「はい」


「では、もう少ししたら私共の準備も終わりますので馬車に乗って置いてください。馬車はどちらも同じ馬車ですのでお好きな方にお乗り下さい」


「分かりました」


 ジルバさんってかなり偉いと思うけど偉そうにしない所がいいと思う。それに信用出来ると思うけど、腹黒だとも思うので隙を出来るだけ見せたくない。


 そんな事を思いながらも奴隷商館を出て一番近くにあった馬車に向かい御者に馬車に入ることを伝え馬車に入る。


 馬車の中は思いのほか広く無かった。何故なら馬車の後ろに荷物を置くスペースが設けられているので狭く感じるみたいだ。


 四人乗りだと思うが乗ろうと思えば六人は乗れると思う位は広い。思ったより狭いとは言ったが普通に広いと思う。


 荷物はほぼ全て俺の腕輪に入れてあるので荷物を置く必要が無い。


 馬車に入ってすぐにティアーナが三本の棒を取り出してセレーネとオリヴィアが一本ずつ棒をとる。何故かオリヴィアの棒の先が赤色に塗られておりそれを見たオリヴィアが喜んでいる気がする。


 その反対にティアーナとセレーネは何故かガッカリしている気がするがティアーナはすぐに何故だか笑顔になる。


 そんなやり取りをずっと見ていたい気がする。


 そんな事を思っていると俺の横にオリヴィアが、俺の正面にティアーナが、オリヴィアの正面にセレーネが座る。



 オリヴィア 俺

 セレーネ ティアーナ



 と言う順番で座っている。


「白夜様」


「なんだティアーナ?」


「白夜様は王都に着いてからオークションに出ることとスライムを従魔にすること以外に何か用事などはありますか?」


 今、ティアーナが言ったこと以外で王都での用事は調味料とかを探す事とか。後はオークションが終わった後に出来れば包丁が欲しいな、それもかなり良い包丁が。


「調味料といい包丁を探すことだな。今の所はそれくらいだと思う。何かあるのか?」


「いえ、特に無いのですが、そのですね………もし白夜様が宜しければ、わ、私と王都を見て回りませんか?」


 ティアーナが無茶苦茶可愛いんだけど! 特に照れているところがいい。それに顔も少しだけど赤くなっている所が更にいい。いつもはこんなティアーナを見ることが無いからなそのせいで更に可愛く見える。


「あぁ、別に構わないけど。俺なんかでよければ」


 ふぅー、緊張した。そもそもなんで俺を誘ったんだ? 俺じゃなくてもセレーネとかオリヴィアを誘えばいいと思うんだけどな。


 考えた結果は女心はよく分からん。という結論に至った。


 考えたと言っても思考加速と並列思考を使っていたので一瞬で女心はよく分からんと言う結論に至ったのだ。


「あ、ありがとうございます! 白夜様!」


 ティアーナが幼くなった! 気がするだけかもしれないが俺にはティアーナが幼くなった気がする。勿論見た目では無いよ。


 あっ! でもティアーナって15歳だったよな。見た目だけ見たら10代後半に見えるからな、つい忘れるんだよな、そう考えたら年相応なのか? でも少し幼い気がするけどまぁ良いか。


「ご主人様!」


「なんだ? セレーネ」


「ティアーナだけずるいです。私もご主人様と王都を見てまわりたいです!」


「え、あぁ。別にいいが先にティアーナからだぞ」


「それで構いません!」


 セレーネも若干だが、幼くなった気がする。若しかしたらティアーナとセレーネは今の喋り方が素なのかもしれない。二人の年齢を考えるとこっちの方が良いいのかな?


「主っ!」


 あ、やっぱりですか。ティアーナ、セレーネと来たらやっぱりオリヴィアもですか。でもまだ分からないか。


「なんだ、オリヴィア」


「わ、私とも王都を回って下さい!」


 予想通りだな。でもなんで俺なんだ? そこがよく分からん。


「良いぞ、セレーネの次だけど良いか?」


「はい! 構いません! ありがとうございます! 主っ!」


 何でそんなに嬉しそうなんだ3人共。俺にはよくわからん。やっぱ女心はよく分からん。


 そんなやりとりがあってすぐに馬車の扉がノックされる。聞こえてきた声はジルバさんの声だ。


「白夜様。準備が終わりましたので出発致しますので魔物が現れた場合の対処はよろしくお願いします」


「分かりました」


「私はもう1つの馬車に乗りますので、それでは」


 そう言うとジルバさんがもう1つの馬車に向かって行くのを気配で感じる。


 それから少しして馬車がゆっくりと進み出した。


  馬車が進み出した徐々にスピードが上がって行くが思ったよりも速くない。


 馬車の移動速度はだいたい小走り程度の速さでしかない。


 門に到着すると門番が馬車の中を軽く見て来たり身分を証明出来るものを見せてくれと言うのでギルドカードを見せる。


 ギルドカードを見せた後はすんなりと通してくれたので思いのほか早く迷宮都市を出ることが出来たので良かったが、門番がティアーナ達をジロジロ見ていたので少しイラッとしてしまう。


 少しイラッとしてしまったと言うことは独占欲がまた増したんだと思う。独占欲が増すのは仕方が無いと思う。


 ティアーナ達は何故かずっと黙り込んでおり少し顔がにやけている気がするがなんでにやけているかが分からない。


 ティアーナ達に話し掛けずらいので扉に着いている窓で外の様子を見て暇つぶしをして過ごす。


 王都に向かう方向には行ったことがないので初めて見る景色だったのだが、平原が続いているので殆どが景色が変わらない。だが平原のお陰でもし魔物が現れても直ぐに見つけられると思う。


 そう言えば一応は警戒しておくように言われてたな。警戒だけしておくか。


 外の景色を見ながら警戒をしているとゴブリンらしき魔物を見つけたがこちらを見ただけで特に襲ってくる様子は見受けられない。


 てっきり襲ってくると思ったんだけどな。なんで襲ってこないんだろ?


 考えたのだが、馬車の走る速度に追いつけないと思ったのだと思うことにする。


「白夜様」


 突然話しかけられたので少し驚いてしまう。


「なんだ」


「オークションまでに数日程余裕があると思いますので奴隷商館に行きませんか?」


「いいよ」


「ありがとうございます」


 なんでティアーナが喜んでいるのかわからないけど、ティアーナの笑顔は可愛いから良いか。


 そう言えばセレーネが使いたいって言ってた大鎌があるかも知れないし武器屋にも行くか。


「セレーネ」


「は、はい!」


「大鎌があるかも知れないし武器屋を見て回るから着いてきてくれるかな?」


「はい! 着いて行きます!」


「主、↓↓↓


私も着いて行きたいのだが、良いだろうか」


「勿論良いよ。どうせならティアーナも来るかい?」


「はい、着いて行きたいです」


「よし、じゃあ決まりだな」


 結局皆で行くことになったな。武器屋に行くのは王都に着いてからなんだけど。


「あぁ、それとこれからどうするか決めたいんだけどなんかあるか」


「白夜様、それは王都でですか」


「いや違うよ。いや、違わないかな。王都だけではなくてこれからどんなことをしたいのかを聞きたいんだ」


「分かりました。私は白夜様に死ぬまで着いていくつもりです。なので白夜様が全てお決めになってください」


「ティアーナ以外にあるか?」


「私もティアーナと同じです」


「私もだ」


 ティアーナ達がこんな事を言ってくれるとは思わなかったな。


「嬉しいんだけどそうじゃなくて何処に行きたいとか、何がしたいとかないのか?」


「そうですね、仲間を増やしたいですね。あ、勿論女性ですよ」


「だから奴隷商館に俺を連れて行くのか」


「そうです。私の事よりも白夜様はなにか無いのですか?」


 魔物を従魔にしたり天空城でゴロゴロ過ごしたりとかかな。あ、でもやっぱりハーレムだよな。流石にこれは言えないけど。


「俺はいろんな魔物を従魔にしたいな。その後は天空城でゴロゴロ過ごしたいな」


「そうなんですか。天空城で過ごすには人が何人も必要だと思いますよ」


「そうだな、少しずつ仲間を見つけるしかないな」


「では、奴隷商館を頻繁に行くことにしませんか?」


「そうするか」


「それがいいと思います」


 俺とティアーナだけが途中から話していたが、その後セレーネとオリヴィアとも話をした。だがティアーナと同じような会話になってしまった。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

ブックマークと評価していただけるととても嬉しいです。


アドバイスなど、してくれると嬉しいので、アドバイスよろしくお願いします。他にも何かあれば遠慮無くどうぞ。


この作品に良さそうな作品名があれば教えて下さい。もしかすれば、その作品名にするかもしれませんご協力よろしくお願いします。

魔物の名前とかにあまり詳しくありません、なのでなんでもいいので教えてく貰えれば嬉しいです。

これからもこの作品をよろしくお願いします。

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