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いずれ魔王になりその先へ  作者: 橘 琥珀
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第64話:ハンバーグと厄介事?

 聞いた通りの場所に行く、とジジャ包丁専門店と言うデカデカとした看板が目に入った。


 おっ! あそこか思ったより小さいのか。でも普通の家よりは大きいんだけど、周りの店と比べると少し小さい。


 ジジャ包丁専門店に入るとまず目に入ったのは包丁だった。


 いろんな包丁が並べられており、値段や包丁の種類などによって分けられていた。中にはガラスケースに入れられている包丁もある。その包丁はガラスケースに入っていない包丁と比べて値段が比べて高いと予想出来るものばかりだ。


 一通り周りを見たので包丁を見ることにする。


 流石、専門店と言うだけのことはあるな。安いやつでも良い包丁だとわかる。それに研石もセットで売られている包丁もある。


 今回は安い包丁でいいかな。何せオークションがあるからあまりお金は使いたくない。


 そう思うならお金を貯めろよと思うかもしれないが、やりたいことはやりたい時にやる。それが一番良いと思うから。なので安い包丁の中から一番良さそうな包丁を選んで買う。


 形は一般的に使われている形の包丁を買った。


 ハンバーグの作り方を思い出しながら宿屋に向かっていると、思いのほか早く宿屋に着いた気がする。


 さてと。宿屋に着いたことだし、早速だが厨房を借りに行くか。


 近くに居た従業員に厨房を借りることが出来るか聞いたところ、三時頃から六時頃までなら良いと言われたので三時頃にまた来ると言ってミノタウロスの肉を取りに肉屋に向かう。


 ミノタウロスの肉を取りに向かったのだが、少し取りに行く時間が早いと思ったので、掘り出し物があるかもしれないドバンさんの店以外の武器屋と防具屋に向かった。


 そう言えばドバンさん以外の武器屋と防具屋に行くのって初めてのような気がするな。もし行ってたとしても記憶にない。



 まず何処の武器屋に入ろっかな、あそこでいいか。


 いくつかある武器屋の内、適当に選んでまず一つ目の武器屋に入る。


 今は昼頃なので店内には誰も居ない。勿論客が居ないのであって店番をしている人は居る。


 俺は店に入り手当たり次第に武器を鑑定していく。勿論激安の武器もだ。


 武器屋にある全ての武器を鑑定したのだが、掘り出し物は無かったので次の店に向かう。


 次の店は防具屋に行くことにしたので一番近くにあった防具屋に入る。


 入った防具屋は先程までいた武器屋と同じように店番をしている人しか居ない。


 防具屋にある防具を全て鑑定したのだが、やはり掘り出し物は無かったのでまた違う店に向かう。


 それからだいたい二時間程、店に入っては店にある全ての売り物を鑑定するを繰り返していたのだが、結局掘り出し物は一つも見つからなかった。


 やっぱり無かったか、そう簡単には見つからないよな。そろそろ時間だし肉屋に取りに行くか。


 肉屋に向かうのは急いでいないので普通に歩いて行く。


 肉屋に着いたので入ってみる。


 肉屋に入るとミノタウロスの解体を頼んでいた男が店番をしていたので声を掛ける。


「解体って終わってますか?」


「終わってるぞ! 着いてこい、解体所に行くぞ!」


 俺は肉屋の男について行くと解体所に着いた。解体所にはミノタウロスの肉だと思われる肉、皮、角などが並べられていた。


「ここにあるのがミノタウロスだ。持って行ってくれ」


「分かりました」


 俺は次々に腕輪に解体されたミノタウロスを入れて行く。


「やっぱスゲーな。その腕輪」


「えぇ、かなり便利ですね」


「そうか、俺も欲しいなー。そういう便利な魔道具」


「なかなか無いですからね」


「そうだな、あったとしても買う金がねーからな。それに嫁さんに怒られちまう」


「そうなんですか。俺には分かりません」


「お前さんもいい女を見つけろよ」


「はい」


 そう言い俺は肉屋を出た。


 そろそろ厨房を使わせてもらえる時間だし早く宿屋に戻ってハンバーグを作るとするか。


 宿屋に向かっている時にソースをどうするか考えていたが何もつけなくても良いかな? と思い、ソースは諦めることにした。王都に行った時にこの世界にあるソースでハンバーグに合いそうなソースを見つければ良いだろう。そもそもこの世界にソースがあるのか分からないのだが。



 宿屋には何事も無く戻ってくることが出来た。


 宿屋に入り周りを見回す。視界に厨房を借りれるか聞いた人が居たのでその人に声を掛ける。


「すみません、厨房を借りたいんですけど」


「白夜様ですね。着いてきてください」


 俺は大人しくついて行く。


 酒場の奥に厨房がある。俺はそこに連れて行かれた。


「ここを使ってください。自由に使ってもらって構いませんが壊さないようにしてください。もし壊してしまった場合は弁償していただきますので。それと調味料は使わないようにして下さい。後は自由に使ってもらって構いません」


 その後、何が何処にあってどうやって使うのかを一通り教えて貰った。


「それでは」


 そう言って仕事に戻って行く。


 さてとハンバーグを作りますか!


 まずは合びき肉を作るか。


 腕輪からミノタウロスの肉を出す。ミノタウロスの肉は腕輪に入れる際に使うか決めていたので肉を迷わず出すことが出来た。ミノタウロスのどこの部位の肉なのかは分からないが…。


 次に肉屋で買ったオークの肉を腕輪から取り出す。


 腕輪から取り出した肉はミノタウロスが6~7割でオークの肉が3~4割ほどになるように出したのでこのままミンチにしていく。


 まずミノタウロスの肉とオークの肉に向かってかなり威力を弱めた風刃を無数に放つ。


 数分でミノタウロスの肉とオークの肉はミンチになったので次は混ぜ合わせていくのだが、殆ど混ぜられているので軽く混ぜる程度で終わった。これで一応だが、合びき肉が出来上がったのでボウルに入れていく。


 次に玉ねぎだと思われるものをみじん切りにする。勿論包丁でそれをみじん切りにしていく。


 どうするかな? 炒めるかそのまま混ぜるかどっちがいいかな? 今回は一応炒めておくか。


 フライパンを取り出し、みじん切りにした玉ねぎだと思われるものを炒めていく。


 玉ねぎだと思われるものをあめ色になるまで炒める。


 炒め終わったので、あら熱を取るために器に入れる。


 よし、次はひき肉をこねるか。まずは塩を少し入れてこねるんだけど、手の熱などで肉の脂が溶けてネバネバになるからここは魔法を使うか。使う魔法は風属性魔法のミニ竜巻を使い混ぜ合わせていく。本当なら冷蔵庫などに入れたり、ボウルの下に氷水などをあてて冷ましながらまぜたりするのが良いんだけど時間がないし、氷とかあるかわからないしね。


 合びき肉と塩をしっかり混ぜ終わった時だった。今までずっと忘れていたものを思い出した。それは卵だ。なくても作れないことはないから別にいいか。


 にんにくだと思われるものを細かく切り、合びき肉と塩を混ぜ合わせる。混ぜ合わせる時にパン粉、塩、こしょうを加えていく。


 ある程度まとまりがでてきたので牛乳を加え、さらに混ぜ合わせる。


 混ぜ合わせていくと、白っぽく粘り気が出てくる。


 次にあら熱を取っていた玉ねぎを加えて、混ぜ合わせる。


 混ぜ合わせたので、次に形を楕円形に軽くまとめる。そうしたら両手の間で軽く投げるように往復させて空気を抜いていく。


 最後にパン粉を付けて真ん中を軽く抑える程度へこませて、油をひいたフライパンに置く。四個しか置けなかったので残り二個は後に焼く。


 弱火でしっかり中まで火が通るようにじっくり焼いていく。


 ハンバーグを弱火でじっくり焼きながら使った物を洗っているとハンバーグのいい匂いが鼻腔をくすぐる。


 凄いな! 香り付けなんかしてないぞ! なのにこんなにいい匂いがするとか異世界凄いな。もっと強い魔物の肉を使ってハンバーグを作ったらもっといい匂いがするんだろうなー。早く食べてみたい。


 洗い物が終わったのでハンバーグが出来上がるのを楽しみに待っていると、何故かどんどん人が集まってくる。


 えっ! 何事! 俺なんかやらかしたか! 身に覚えがないんだけど!


 俺がパニクって居ると部屋を借りる時に手続きをしてくれた女性従業員が話しかけてくる。


「白夜様! 何を作られているのですか? 先程からとてもいい匂いがして来るのですが」


「えっ! あぁ、ハンバーグを作っているんですけど」


「ハンバーグですか? 聞いたこともない料理ですね」


 やっぱりこの世界にはハンバーグが無いのか。


 おっ! そろそろ良さそうだな。


 俺はそう思い火を消してハンバーグをお皿に置く。これではハンバーグは完成したけどまだ二つ残っているのでフライパンに油を付けて再度火を付けて残っていた二つのハンバーグをフライパンの上に置き弱火でじっくり焼いていく。


 〈 スキル【料理】を獲得しました〉


 今のタイミングでスキル獲得するのか。


 出来上がったハンバーグの一つをナイフを使い半分にして中まで火が通っているか確認した。一応の為に味見もかねてハンバーグを一口サイズに切り分けてフォークに刺して食べる。


 うま~い! 美味すぎだろ! レストランとかで食べたハンバーグよりも美味いぞ! 特にこの肉が凄いな。噛んだ瞬間に口の中にハンバーグの味が一気に広がりとても美味い。


 そんなことを思っていると周りから視線が向けられていることに気が付いたので周りを見ると、二十人程が俺の周りに集まって来ており俺の口を見ている。


 何だ?まさか厨房では飲食禁止だったのかな。それにしてはなんか変だな。あっ! まさかここにいる皆、ハンバーグが食べたいのか! 流石に無理だな。ハンバーグの数が足りないし、それに作るのめんどくさいし。


 俺は無視することにして食べかけのハンバーグをナイフで一口サイズに切り分けてフォークで口に運ぶ。


 うん、美味い。でもソースがあったらもっと美味いと思う。もしなかったら頑張って作るか、何となくしか分からないけど。


 あっ! 残りのハンバーグが冷めるな。腕輪に入れて置くか。


 腕輪に入れた瞬間、何やら後ろから残念そうな声が聞こえた気がしたが気にしない。


 俺は残りのハンバーグをぺろりと平らげる。勿論、焼いているハンバーグにも気に掛けながら食べる。少ししてハンバーグが出来上がったのでお皿に移し、お皿にごと腕輪に入れる。お皿は少し前に買ったものなので大丈夫。


 未だに俺の周りには人が居るのでそろそろウザくなって来ていたのでフライパンの上にハンバーグを一つ取り出す。


「このハンバーグ食べていいですので。それとこのフライパンを片付けて置いてください。それでは」


 俺がそう言い離れた瞬間に言い争いが始まったので俺はさっさと部屋に戻る。


 現在の時刻はだいたい5時頃だ。


 部屋に戻ったのだが、まだティアーナ達は帰って来て居ないようだ。


 さっきハンバーグを食べたのでお腹がいっぱいになっておりかなり眠くなってきたのでベッドに転げて眠りにつく。


 白夜が部屋に戻っている頃、厨房では言い争いが行われていたがしばらくしてこれでは埒が明かないと思い文句無しのくじ引きで決めることになったのだが、一人でも多く食べる為にハンバーグを五つに分けてくじが行われた。


 結果一人目は白夜に話しかけていた女性従業員で、二人目はこの宿屋けん酒場を管理している男で、三人目は白夜を厨房に案内した人で、四人目はこの厨房で料理長をしている者で、最後は高ランク冒険者だった。


 皆、ハンバーグを口に入れた瞬間に叫んでいたのだが、白夜はその頃ベッドで眠りについていた為に聞こえていない。


 白夜が起きた後、冒険者や従業員などに厨房に連れて行かされハンバーグを作らされるとは知らずにスヤスヤと気持ちよさそうに眠っているのだった。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

ブックマークと評価していただけるととても嬉しいです。


アドバイスなど、してくれると嬉しいので、アドバイスよろしくお願いします。他にも何かあれば遠慮無くどうぞ。


この作品に良さそうな作品名があれば教えて下さい。もしかすれば、その作品名にするかもしれませんご協力よろしくお願いします。

魔物の名前とかにあまり詳しくありません、なのでなんでもいいので教えてく貰えれば嬉しいです。

これからもこの作品をよろしくお願いします。

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