第100話:オークション㊻ (王都編)
女性が大鎌の長さなどを測り終え女性がセレーネに
大鎌を渡す。
「そう言えば、まだ名乗っていなかったね。私はシンバだよ」
「俺は白夜です」
「私はティアーナです」
「私はセレーネです」
「私はオリヴィアだ」
俺は少し間を開けて口を開く。
「それでは、シンバさん。大鎌のカバーをお願いします」
「任せときな!」
「それでは、明日の夕暮れ時にまたきますので」
「待ってるよ!」
俺達は店を出る。
店を出て数歩歩いてから、ここまで来たついでだから誰か何処か行きたいところがあるか聞いてみる事にした。
俺は一度立ち止まり振り向いて言う。
「誰かどっか行きたいところある?」
最初にティアーナが答える。
「私は特に行きたい所はありません」
次に答えたのはセレーネだ。
「私もです」
セレーネの次に答えたのはオリヴィアだ。
「私もだ」
オリヴィアが答えた時にふと思った。答える順番が大体、ティアーナ、セレーネ、オリヴィアという順番だと言うことに。
何故だ? 前もって答える順番を打合せしているのだろうか?
と、そんな事を思っているとローブを引っ張られる。
ローブが引っ張られた方向を向くとローブを引っ張ったのはスライムを抱えているロゼだ。
「ロゼ。何処か行きたい所あるのか?」
ロゼがコクリと頷く。
「何処に行きたいんだ?」
ロゼがティアーナが付けているヘアピンを指さす。
あっ、そうか。
ロゼにヘアピンを買ってあげるという約束を思い出す。
「じゃあ、ヘアピン買いに行くか」
ロゼが強く頷く。
うん。ロゼは可愛いな。
俺は思わずロゼの頭を優しく撫でてしまう。
ロゼの頭を撫で終わりアクセサリーが売っている区画に向かう。
ティアーナ、セレーネ、オリヴィアにプレゼントしたアクセサリーは形も色も全く同じだったのでロゼにも同じ物をプレゼントした方がいいな。
と言うことで、プレゼントしたヘアピンを買った所に向かう。
幸い場所を覚えていたので迷わずにすむ。
だが、まずはアクセサリーなどが、売っている区画に向かうとするか。
向かおうと足を進めた時だった。とても美味しそうな匂いが漂って来た為、また足を止めてしまう。
俺が足を止めた事に何かあったのかと思ってかティアーナが口を開く。
「白夜様?」
「なんか。とてもいい匂いがしないか」
「えっ? そうですか? 私にはわかりませんが。セレーネとオリヴィアはどうですか?」
「私も分かりません」
「私もだ」
「そうか? あっちの方から匂ってくるんだけどな」
俺がそう言いながらティアーナ達の方を振り向いていい匂いが漂って来る方向を指さす。
だが、ティアーナ達は何故か俺を見て眼を見開いている。
俺はそれを見てなんでそんなビックリしたような表情をしているのか疑問に思いティアーナ達に聞く。
「どうしたんだ? そんなに驚いて」
「白夜様! 大丈夫ですか!」
「ご主人様!大丈夫ですか!」
「主! 大丈夫なのか?」
何でそんなに取り乱しているんだ?
「どうしたんだ?」
「白夜様! お気づきになられていないのですか!」
「んっ? 何がだ?」
「白夜様の眼です!」
「眼? 眼がどうしたんだ? 何かおかしいか?」
「白夜様。本当にお気づきになられていないのですか?」
だいぶ、落ち着いてきたようでいつもの様に話しかけてくる。
「何が?」
さっきから何言ってんだ? 眼って言われてもいつも通りで何も異常がないと思うんだが。
まさか、ティアーナがおかしくなったのか? じゃあ、セレーネかオリヴィアに聞いてみるか? でも、二人共ティアーナと同じように俺を見てビックリしているようだしティアーナと同じでセレーネとオリヴィアまでもおかしくなったのか?
それとも俺がおかしいのか? まぁ、一応だけど眼がなんなのか聞いてみるか。
「眼がなんなんだ?」
「白夜様の眼が両眼とも赤いのです」
えっ? 俺の眼が赤い? それも、両眼とも? いつの間に眼が充血したんだろ。
それにしても、眼が充血したくらいで驚き過ぎだろ。
「いつの間に眼が充血したんだろ?」
「い、いえ。違います。白夜様の眼は充血した訳ではありません」
はっ? 何言ってんだ?
「どういう事だ?」
「言っても分からないようですので少し待っていて下さい! セレーネ! オリヴィア! 今すぐ白夜様をあそこの路地裏に連れて行って待っていて下さい!」
「分かりました!」
「分かった!」
オリヴィアが言い終わるとすぐに、ティアーナは急いで何処かに行ってしまった。
「ご主人様!」
「主!」
セレーネとオリヴィアは俺の手を引っ張って路地裏に連れて行く。
その後ろをスライムを抱えたロゼがとてとてと走って着いてくる。
俺は何が何やらわからないまま路地裏に連れて行かれたため、少し混乱しながらも口を開く。
「どうしたんだよ急にこんな所に連れて来て」
「ご主人様申し訳ございません。一応の為、人目につかない所に移動しました」
よく分からないが、ここで何か言っても状況がわからないと思いティアーナが帰ってくるのを大人しく待つことにした。
ティアーナが帰ってくるまでの間、セレーネとオリヴィアに何故かかなり心配された。
「白夜様。お待たせ致しました。これを」
ティアーナが手に持っていた鏡を渡してくる。
「鏡がどうしたんだ?」
「白夜様。鏡で自分の顔を見て下さい」
ティアーナに言われるがまま、俺は鏡を見る。
すると、これまでは黒髪黒眼だったのが、今は黒髪赤眼に変わっていた。
えっ! 俺の眼って黒眼だったよな。なんで、赤眼になっているんだ!
「えっ?」
なんだよこの眼。ティアーナ達が言っていたのはこの事だったのか。
「白夜様。何故そのようになったのか心当たりはありますか?」
心当たりか。
うーん、まさか、俺が吸血鬼だからとかではないよな。
そもそも、この世界の吸血鬼は赤眼なのか分からない。
「なぁ、吸血鬼の眼って今の俺のように赤いのか?」
ティアーナが答える。
「はい。そう聞いたことがありますが、吸血鬼以外にも赤眼を持つ者は存在します。実際にオリヴィアの眼も赤眼ですので」
ティアーナの説明を聞いた時に多分だが、何故俺の眼が赤眼になったのかが分かった。
多分だが、前に全王様が言っていた器である肉体と俺の魂が器に完全に一体化だっけ? まぁ、いいか。
その、魂が器に馴染み始め完全に一体化しようとしている影響が出ているのだと思う。
「俺の眼が赤眼になった理由はだいたい分かったから大丈夫だよ」
「そうですか。それなら良かったです」
「それと、少し待って貰えるかな?」
「何処かに行かれるのですか?」
「さっきも言ったけどさっきからいい匂いがして来るんだよ。それが気になってね。それに、何故か知らないけど移動してるみたいだから少し行ってくる。多分、移動販売だと思うからすぐに、買ってくるよ」
「分かりました。では、ここで待っています」
うーん、ここで待ってもらうよりも先に行ってもらった方がいいよな。
「ここじゃなくて前、ティアーナにヘアピンをプレゼントした所で待っていてくれ。なんだったら買い物をしていてもいいから」
「分かりました」
俺はティアーナがそう言ったのを聞きすぐに、走り出す。
なぜ走り出したかと言うと何故かいい匂いがする屋台が歩いて追い掛けていたら全く追い付かないどころか逆に遠くに行ってしまう程の速さで移動しているからだ。
そう、まさに走っているかのように。
まぁ、まだ、移動販売している屋台って決まった訳では無いんだけどね。
うーん、そう言えばこの匂いに似たいい匂いを嗅いだことある気がするんだよな。
何処で嗅いだんだ? まぁ、追い付いたらわかるか。
それにしても、この匂いを嗅ぐだけで意地でも食べたくなるな。
何か身体が求めている感じがする。
早く食べたい。
そんな事を思いながらいい匂いがする所に近ずいて行くのだった。
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魔物の名前とかにあまり詳しくありません、なのでなんでもいいので教えて貰えれば嬉しいです。
スキルや武器などの特殊効果も教えていただければ嬉しいです。その際はどの様な能力かも教えていただければ助かります。
これからもこの作品をよろしくお願いします。




