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「奇遇ですね。私も長生きをするつもりはありません。もちろん、早くに死にたいと思っているわけでもありません。遺伝子をいじってまでして、寿命を長くしようとは思っていないと言う意味です」ひまわりは言う。

 その言葉は嘘ではない。

 なぜからひまわりの教団では『その体をできるだけ自然なままで保つこと』が教えの一つとして存在しているからだった。

 教祖であるひまわりがその教えを破っているはずがない。

「ありのままの自分のままで、自分の寿命を、運命を、抵抗せずに受け入れて穏やかな凪の日の海のような気持ちで毎日を生きる。それが大切なことなのです」

 ひまわりは言う。

 そのひまわりの言葉はよく七歳のころのひまわりが周りのみんなに言っていた言葉だった。

「ジラ。あなたは姉妹の中で一番の元気な女の子で、無鉄砲で、教えを守らなくて、自由で、いつも世界を走り回っているような女の子でしたね」

 と昔を懐かしむような顔をしてひまわりはいった。

「うん。いつもお姉ちゃんたちに迷惑ばかりをかけていた。今は、まあ、少しくらいは反省している」

 とジラはいう。

 そこで二人は無言になった。

 ひまわりはなにも喋らなくなり、ジラも、なにも言わなかった。

「ジラ。あなたは私の命を奪うために、この世界にまでやってきたのですか?」

 とようやく、ひまわりがそういった。

「命は奪わない。私はそういう仕事はしない。ただ、あなたを誘拐するために、この世界に私はやってきたの。あなたを表の世界に引っ張り出すために、私はある人物に依頼をされて、この世界にやってきた」(そう。この地獄のような世界の中に)とジラはいった。

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