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「次に、その形になれさせた泥の中に種を植えます」とひまわりはいった。
「種?」ジラはいう。
「はい。種です。『ひまわりの種」と私は呼んでいます。もちろん、私が研究して、私が作り出したものです」
ひまわりは言う。
種。
……ひまわりの種。
それはつまり、命の源。
ジラはじっとひまわりの綺麗な青色の瞳を見つめる。吸い込まれてしまいそうなほど、澄んだ美しい青色。その青色の瞳の中にははっきりとジラの顔が(まるで鏡やガラス玉のように)映り込んでいた。
「種を植えたあとは水をあげます。この作業は基本的に植物を育てる場合と一緒です。植物と違うことは太陽の光を必要としないことと、それから与える水がとても清らなか『忘れられた砂漠の地下水』でなければならないこと。この二つだけです」とひまわりはいった。
「そうするとどうなるの?」ジラはいう。
「心を持った幽霊が生まれます」とひまわりはいった。
ジラは無言。
「ある日、種が芽を出して、幽霊は神様からその日、命を与えられたかのようにして、一人でに動き出します。まずは人間の赤ちゃんのように、泣き出します。それが種から芽が出たことを知らせる合図です。それから泣き止んだ幽霊は自我をもち、動き始めます。でも、それだけではまだ不完全です。幽霊は心を持っていますが、それはまだ生まれたばかりの不完全な心です。心は教育を施すことで、成長し、完全なものになっていきます。そのために、幽霊は幽霊の学校に通う必要があるのです。心とは愛と時間をかけて、育てるものでしょ?」とひまわりはいった。




