38 真夜中の雷鳴
真夜中の雷鳴
ジラが真っ暗な闇の中を走っていると、突然、空にぴかっという音がして、凄まじい青白い色をした光が、激しい轟音ととにも走った。
その青白い一瞬の光は、ジラのいる世界を明るくし照らし出してすぐに消えた。
それは、まるで雷鳴が轟くような、『本物のかみなり』のようだった。
ジラは自分が、今、雷鳴の轟く真っ暗な黒い雷雲の中にいるような錯覚を覚える。(少し前に、ジラは砂漠の地下にあるこの幽霊の街にくるときに、電磁嵐の中を抜けてきたのだけど、そのときのことをジラは思い出していた)
「なに!? ……かみなり!? いや、電気!! こんな地下深い場所で、放電現象が起こっているの!?」とジラは驚愕した顔をして、言う。
『はい。イエスです。間違いありません。確かに今のは放電現象です。それも、かなり強力な電気エネルギーの放電です。もし、あの電気の直撃を受けたら、地球上のあらゆるどんな生物でも、生き残ることは、まず不可能だと思われます』みちびきが言う。
「なんで、そんな現象がこんな地下で起こっているのよ!!」と大きな声でジラは言う。
『わかりません。推測不能。エラー。エラーです』みちびきは言う。
(まったくもう。本当にみちびきは、相変わらず、役に立たないときは、本当に役に立たないんだから、とジラは思う)
そんなジラの周囲の空間の高い場所を、ぴかっという音がして、また強大な青白いかみなりのような放電が、まるで巨大な龍のように、走り、世界を照らし出して、そして、……また一瞬で消えた。
……上の幽霊の街で使った電気のあまりのようなものを、地下に放出しているのか、あるいは、ここで電気を生み出しているのか、どっちにしろ、ここは人が住むような場所じゃない。人が立ち入ってはならない場所なのだ。




