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27.冒険者ギルド

間に合ったぜ!

 冒険者ギルドは大方イメージ通りの建物だった。木造建築の建物に、小さな木の机と椅子がいくつか設置され、そこで昼間から酒を飲むおっさん達がたむろしている。あまり剣はメジャーではないらしいがちらほらと剣や槍といった武器を持っている人もいる。うわぁ〜やっべぇ、ファンタジーっぽい。いいな〜かっこいいな〜


 こういうのって大体急に入ってきた主人公が絡まれるんだよな。「おい、ここはお前みてぇガキが来るところじゃねぇ、帰って大人しくママのおっぱいでも吸ってな」とか?

 そうそう、こんな感じにね……



「おう、聞いてんのか

お前みたいな奴は冒険者になんかなれねぇんだよ!さっさと帰ぇんな!」



 俺、今めっちゃ絡まれてます

ハゲ頭の酒臭いおっさんが顔を近づけて因縁をつけて来る。臭い。正直これ以上関わりたくない。このおっさんもどうせ強いんだろうな……

 ってか俺が依頼人だとは考えないのかこのおっさん。依頼人にこんな態度取ったら除籍ものじゃないのか?


ここで創作物の主人公とかなら無視して登録したり力を示したりするんだろう。だが俺は興味本位で来ただけに過ぎない。ここは大人しく退散するとしよう。べ……別に怖くなんかないんだからねっ!



「ごめんなさい。じゃあ帰ります」



 極力不快に思われないように年相応の話し方で適当にかわして逃げようとするが、逃げようとする俺の首元をハゲにがっしりと掴まれる。痛いって。



「ああ!? なに逃げようとしてんだよ! 冒険者になりに来たんじゃねぇのか!」



 ……うわぁ、すっげぇ理不尽。

 多分この人新人いびりがしたいんだろうな。そんで俺が思う通りに動かないから気に食わないと、そんなこと言われたって俺には冒険者になる理由とかないし……



「いえ、そのつもりだったんですけど俺には無理かなって、魔法も得意じゃないし」


「お……おう、魔法なんかできなくなってなんとかなるさ。魔法が苦手なのに王直属の近衛兵に任命された人もいるくらいだからな」



 なんで俺はハゲゴリラに励まされているんだろうか。ってかこのハゲ新人いびりがしたいんじゃなかったのか、根の優しさ出ちゃってるじゃねーか。なんだかんだでこの世界のおっさんはツンデレばっかか。おっさんのツンデレとか需要ねーっての。同じツンデレならゆきのツンデレのが圧倒的にいいに決まってるだろ



「はぁ……じゃあ冒険者になります」


「ダメだ」



  なんなのこいつ

 全く理解できない

 冒険者になるっつったらダメって言われてならないって言ったらダメって言われる。

 そんなんどないせーっちゅーねん



「お前のそのどっちでもいいって感じが気にくわねぇ、冒険者になりてぇなら俺に認めさせるくらいやってみろってんだ!」



 すっげぇ熱弁してるけど俺は別になりたくないって言ったんだけどな。

 なんなのこの体育会系みたいなノリ。

 話が通じないって厄介だな。

 いっそあれやってやろうか。



「まぁ俺を倒せるくらいの実力を見せたなら?認めてやらんことも……」



 ハゲが俺を見下す。俺はその瞬間をチャンスとして捉えた。

 腰に差していた木剣を素早く抜き去り剣ではなく体を素早くハゲの懐に飛び込ませ剣を

ハゲの首元に置く。


 人は自分より弱い存在を見ると安心し、油断する。

  その隙が最大のチャンスであるとおっさんに叩き込まれた。俺は弱いから。弱いなりの戦い方として教えられたものだ。



「これでいいですか?」



 笑顔で俺はそう告げた

しばらく勇者軍団は出ないと思われます

出したいんですけどね。ゆき出したいんですけどね。

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