#2 ライブへGO
詩音が転校してきて1週間が経った。
同級生達とも話すようになって元気そうだ。
「翔、今日遊ばね?詩音ちゃんも誘ってさ」
そういえば最近誠と遊べてなかったからな。
「ああ、詩音にも聞いてみるよ。どこに行くんだ?」
「実は七瀬海のライブのチケットを親戚に貰ったんだよ。詩音ちゃん七瀬海のファンだろ」
そういえば前に言ってたな。
「じゃあ詩音ちゃんに聞いとけよー」
「ああ、分かった」
返事を聞くと颯爽と駆け出していった。
さて詩音に聴きに行くとしますか。
そう詩音と話そうと席を立ち上がった時だった。
「ねえ、あなた七瀬海のファンなの?」
とクラスメイトの大野咲が話しかけてきた。
「え、そうだけど。それが?」
「そう、何んでもない」
そう言って立ち去った。
(何だったんだ?)
まあいいかと思い気にせず詩音の席に行く。
「詩音、誠から七瀬海のライブのチケット貰ったんだけど行く?」
すると目を輝かせてメモ帳を出して
『絶対行く!』
興奮しながら描いた文字を見せてきた。
「分かった日程とか聞いとくな」
『ありがとう』
「どういたしまいて」
そして月日が経ち
「お、やっときたか。待ちくたびれたぞ」
「悪い、乗り換えに苦戦してな」
『私も準備で手間取って』
「まあいいさ。よしいきますか七瀬海のライブに!」
こうして人生初のライブ観戦が始まった。
「人むちゃくちゃおるな」
「そりゃ日本に現れた超新星なんていわれてるからな」
『チケットを買えたのが奇跡』
そう、このライブのチケットの倍率五倍と言われているのだ。
「まあ親戚が親切でよかったよ。転売したら定価の三倍らしいから」
「ほんとそれに関しては親戚に感謝。おっ、始まるぞ」
鯨のフードを被った七瀬海が壇上に上がる。
「皆さん今日はライブに来てくれてありがとー
今日は皆で楽しむぞー」
観客達の雄叫びが上がる。
そうしてライブが開幕されたのであった。
二時間後
「皆さーん今日はありがとー、次のライブも来てねー
おつゴーッ」
「いやー楽しかったなー」
「ほんと歌詞も最高だし歌唱力高すぎんだろ」
『歌詞がほんと好き』
「そういえば詩音はいつから七瀬海のファンになったの?」
『一年前かな、前の学校の時にねー」
そう言いかけた瞬間突然詩音がうずくまった。
「どうした詩音!」
「‥っ‥」
「詩音!」
(翔、くん)
そして詩音から力が抜け、崩れ落ちた。
そして目の前が真っ暗になった。
目おさますとそこは病院だった。
「詩音!よかったー」
「あっ‥」
「ごめん忘れてた、はいこれ」
そうメモ帳を差し出す。
『ごめんね急に倒れて。』
「いや、大丈夫だよ、どちらかというと詩音の方が」
『そういえば話してなかったね、私が転校した理由』
そう暗い顔で書いた。
『あれはね、中二の時だったの』




