7 後藤さんの可愛い恋人
病棟外の売店に着き、俺たちはカゴを構えた。さて、今日はどんな物を買っていってやろうか。
一応、後藤さんへのお祝いの品を買いに来たわけだし、今日は真面目に選ぼうかな。223のメンバーも中谷さんも大好き、スパークリング・チョコレートは外せない。俺は店頭のスパークリング・チョコレートをあるだけ買った。
中谷さんはジュースのコーナーで必死に背伸びをしていた。
「んーっ!伸びろ、私の身長っ!!」
「……俺に言えばいいのに」
「身長は私のコンプレックスなのーっ!!」
しかし、中谷さんがどう頑張っても中谷さんお目当てのジュースまで手は届かない。俺は手を伸ばして、中谷さんお目当てのジュースを取ってあげた。で、あと何本?
「中谷さん、これあと何本買うの?」
「後藤さん、徹君、嵐君、高坂君、私の分だからあと四本」
「四本ね、はいはい」
中谷さんが必死に取ろうとしていた、結局、俺が取ったジュースは期間限定の桃のジュースだった。甘さ控えめって書いてあるから、甘い物があまり好きではない後藤さんも飲めるだろう。中谷さんは自分でジュースを取れなかったことを引きずり、暗い顔をしている。全く、良い意味で面倒な女の子だよ。
「中谷さんは小さいから可愛いの」
「……嵐君が大き過ぎるだけだよ」
俺の身長ねぇ。何センチあるんだろう。当然のことながら、俺は自分の身長も体重も把握していない。あれ、体重は測ったんだっけ?何キロだったかな。あぁ、やっぱり日常レベルの記憶は抜けてしまう。




