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隣りの中谷さん  作者: はしたか みつる
後藤さんの可愛い恋人

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8 後藤さんの可愛い恋人

 今日もカゴに大量のお菓子やジュースを詰め込んで、俺と中谷さんはレジへ並ぶ。この前の長身痩躯の美人系のお姉さんは、今日は奥ではなくレジに立っていた。そして、俺と中谷さんのカゴを見て笑った。



 「お客さんたち、頻繁にパーティーやってるんだね」


 「今日はお祝いなんです!この前もお祝いでしたけど!」


 「いいねぇ、騒げる入院仲間がいるって」



 お姉さんは大量のお菓子やジュースのバーコードをレジスターに読み込ませていく。ていうか、妙な誤解をされていないか俺は心配になってきた。この前も今日も、お財布を開くのは中谷さんだけだ。俺が奢らせてるとか思われていたらどうしよう。いや、それは紛れもない事実なんだけど、息子を人質に取られてるんだもんよ……。



 「お客さんたち、ここの階の閉鎖病棟の人?」


 「はい、最近、出られるようになって」


 「あたしも前、ここの階に入院していたんだよー」



 ピッ、ピッとバーコードを読み込む音は続く。お姉さんの意外なカミングアウトに俺と中谷さんが顔を見合わせる。お姉さんは笑いながら続ける。勿論、バーコードを読み込む手は止めない。



 「あたしは自傷行為が酷くてね、それ以外は全くだったんだけど」


 「あー、自傷行為は私もあります。昨日も切っちゃっ……てぇえ!?」


 「どこを切ったーっ!!」



 もう何が何やらな状況。まぁ、俺が中谷さんの腕をいきなり引っ掴んだんだけど。ヘアピンのあとも続いていたのか、自傷行為。言ってくれよ、院長が怒らなかったからってやっていいわけじゃないんだぞ!

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