1 後藤さんの可愛い恋人
桜の季節も終わり、時は移ろっていく。
そんな、とある日の昼下がりだった。暖かな陽気の今日、後藤さんから重大発表がある、ということで俺と徹君と中谷さんで後藤さんを囲んでいた。何だろう、重大発表って。まさか、退院!?
「あ、あああ、あのあの後藤さん?」
「何だい?嵐君。一応言っておくけど、退院じゃないからね」
「……あ、そッスか」
何で俺の言いたいことをお見通しだったんだろう、後藤さん。その後藤さんはふふふと笑い、ベッドに座ったまま両腕を大きく開いた。そして、俺たち三人の前で衝撃的な重大発表をした。良くも悪くもとても忘れられそうにない。
「僕、恋人が出来たんだっ!!」
「「「え」」」
223の時間が一瞬、止まった気がした。え、恋人……?そういえば後藤さん、最近ちょくちょくホールに出て行っていたけど、恋愛活動に勤しんでいたのか!でも、ちょっと待てよ?後藤さん、ゲイだよな。
出来たのは「彼女」じゃなくて「彼氏」ってことか。
「あのー、後藤さん?」
「うん?何だい、嵐君」
「お相手、男性ですよね……?」
「勿論。可愛い僕のバニーちゃんさ」
カワイイ バニーチャン。ダメだ、頭がその単語を記憶することを拒否している。だって、後藤さんが、後藤さんが「可愛い僕のバニーちゃんさ」とか言っている現実が非現実的過ぎて……!!




