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始まり
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三上投手が肘を壊したのは、延長10回マウンドでスピードボールを投げた時だった。
右肘がズキンと傷んだ。この時は、一時の軽い軽傷かとも思ったが、これが、肘にひびが入った原因になった。すぐには、病院にはいかずに、3ヶ月後にトレーナーに不調を訴えただけに終わった。
ーなんか肘ずっとこんな感じなんだよ
ー大丈夫?病院へ行ってみたら?
行く理由が自分では気付かずに、トレーナーに示唆を受けてようやっと行く気になったのは、七月の初旬だった。
真夏の暑い日だった。
ー初診なんですが。
ーお待ちください。
そんな簡単なやり取りが三上投手を不安にさせた。これで肘は治るのか?ずっと痛みに耐えてきただけに、投手生活の終わりを考えることもなくもなかった。あと数年は行けるはずだと、楽天的に考えていただけに、突然の選手生命の危機に動揺を隠せなかった。
病院ではなるべく静かにしてなければならない。右肘が痛いと先生に説明できれば、鎮痛剤、電気治療が待っている。
ー三上さん。
一時間半、待合いで待ってから、三上投手の番が呼ばれた。
15分くらい説明できて、レントゲンを撮ってもらう。
ーはい。楽にしてくださいね。
看護士さんの言われるまま、右肘を突き出した。
撮影も終わり、今日のところはこれで終了。




