とある休日4
「何がいけないんすかねえ」
同僚を集めてラムザは居酒屋で酒に溺れていた。
「………まあ普通の民間人の彼氏を練兵場なんて連れてったら振られるわなあ」
いつもの清酒を飲みながら斬左はため息をつく。最近広まった焼き鳥をくしで食べながらシレンも同意する。
「今回はちゃんと体の関係も持ったし大丈夫だとおもったんですけどね、事前に」
「付き合う前にすると大概別れるけどな」
「そうだな、逆に淡白な奴は引くかもしれん」
「うげ、前彼あんま丈夫じゃなかったんですけど」
下の話をしながら酒を飲み下していく。
「あれだな、ラムザはなんでもかんでも直感でやりすぎんだわな、主導ばっかも男は疲れるべ」
「それはあるかもしれん」
「………かっしいなあ………色々と相手に決めさせてあげたんだけど」
「例えば?」
ラムザは思案をして話しだす。
「映画館いったりとか」
「当たり前だボケ」
「当たり前だな」
「料理作ってあげたりとか」
「あの素材の味しかしない珍味をか?」
「この前熱処理されてない肉出されたぞ」
「スパークリング付き合ったりとか」
「駄目だこいつ、手遅れだ」
「乙女のおの字もないな」
同僚達の容赦ないつっこみにラムザは閉口する。
「じゃあずっと一人身じゃねえかよお」
「もういっその事、闘技場で見つけたらいんじゃねえか?」
「確かに職種は似ている………」
「それだ!」
同僚二人は冗談交じりにいったのだが
「目指せ闘技場の恋!!」
そう言うと居酒屋から飛び出していってしまった!
「………まああとで金は徴収するとしてもあいつ馬鹿だろ」
「今にはじまったことではないさ、ロクさんは?」
「ああ、姉御は二次元の世界だな」
「アニメだったか………最近の映像技術はすごいな」
「………まあ楽しみがあるのはいいことだ」
「ああ」
同僚二人がいつも通り酒を煽りながら夜は更けていく。
後日闘技場で優勝したラムザの恋はまた遠のいたのは言うまでもない。




