とある休日3
「太一よ!今日は私と遊ぶがいい!!」
そう言われラーゼリアと共に来たのは南の大陸にある小国エデン。蒼い海と美しい人魚と美味しい魚介類が売りなリゾート地である。たまたま最近働きすぎだとアーケードから御叱りを受け急遽休みを入れたのだがそれをどこからか聞いていたラーゼリアに腕を掴まれこの国へと連れてこられた。
「(まあたまにはいいか)」
社員達もそれぞれ休みを入れてなかったし探偵社と繋がりのある依頼者達にはもうすでに連絡をして了解を貰っている。裏で色々と手伝ってもらっている使い魔と過ごすくらいは悪くはないだろう。
「ふふん、やはり甘いものも進化しておるのおー、このくれーぷが美味いのだ」
「……なるほど」
太一はラーゼリアの南国特有のフルーツが入っているクレープを齧るとラーゼリアの頬のホイップを拭う。
「うまいな………、それと口拭かないと」
ラーゼリアは思わず固まりながら顔を紅く染め上げる。
「……無自覚はよくないのだ……玉露お前の気持ち今よくわかるぞ」
太一は首をかしげながらラーゼリアの頭を撫でていた。ちなみに二人の服装は同じ灰色のパーカーに太一は蒼のハーフパンツの水着、ラーゼリアは紅い体を密着させるような水着である。傍からみたら美男美女のカップルにしか見えないので
「……典型的なリア充かごらああああああ!!!」
「てめえみてえらのがいるから俺らがすくわれねえんだああ!!」
「ええごらああ!!!!」
地元民の哀愛あふれる人種達にも眼をつけられるのである。
「……褌はいてる人はじめてみるな」
「……この下等種共……」
のほほんとした太一に比べ圧倒的な威圧感を出すラーゼリア。忘れてはいけない……。彼は始祖龍……いわば龍のはじまりの存在……矮小な人間が手を出してはいけないのだ……。
「……殺しはせん……だが滅べ!!」
小規模な魔力の爆発が海岸近辺で観測された。
「……彼等も反省しただろう」
海岸横の海の家で食事をしながら太一は呟く。
「太一とのデートを邪魔するからじゃ」
頬を膨らませながら目の前の焼きそばを食べるラーゼリアを見て太一も微笑む。
「今日……いつもよりも可愛いな」
「……太一はいつもより違う」
ラーゼリアは顔を紅くしながらパクパクと焼きそばを平らげるのだった。
「……馬鹿弟子だねえ……そこはホテルでも連れ込むんだよ!」
遠視の魔法で海上から見守るアーケードに同行していたギレムは静かに呟く。
「なあ、あっちゃん、これ出歯亀じゃね?」
「うっさい、師匠権利よ!師匠権利!」
アーケードのどこか母親じみた発言にギレムはため息をつくのだった。




