ホールブラザーズ―タカヒロ
黒い球体に入ると中は薄暗い空間で、天蓋付きのベッドがぽつんと置いてあった。
アエロリットが万が一の場合に備え、ベッドを用意しておくようクリトに指示を出したそうだ。
「ノエル、始めよう」
「うん。ごめん、私あんな恐ろしいモンスターを見たからまだ恐くて……」
インテリジェンスが高い者は相手の大まかなレベルが分かる。それと同じ要領で、モンスターの凡その戦力を感じ取ることができる。
あのオリハルコンゴーレムは禍々しい力を持っていた。ノエルもそれを感じ取ったのだう。
彼女はついこないだまで、戦いなんて知らない無加護の女の子だった。怯えるのは当然だ。
「ノエル……」
ノエルを抱きしめると彼女の体はいつになく縮こまっていて固い。こんな状態だといくら体を重ねても濡れないし痛いだけだ。とても本番をする雰囲気じゃない。
「だ、大丈夫……、ゼツ君、やって……、早く戻らないと皆が……」
「ノエル! 僕は絶対に君を守る。どんなに強い敵が現れても絶対に君を守り抜いてみせる。だから――、僕を信じろ!」
「ゼツ君……、うん、信じてるよ。ゼツ君……」
んっ ちゅっ ちゅっ んん んんんっ。
僕達は何度も唇を重ね、舌を絡めた。ノエルの体は次第に熱く柔らかくなり――、
彼女は力みが抜け脱力した体を僕に預けた。僕はそんなノエルを押し倒しベッドへ入る。
◇
合体《GATTAI》が終わると物凄い経験値が流れ込んできた。
ベッドの上で僕はステータス光を顕現させる。
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【MR無責任種付おじさん】
Lv 812
⑤HP *********
⑤MP *********
⑤ストロングス *********
⑤アジリティ *********
⑤インテリジェンス *********
〈アクティブスキル〉
感度操作17倍、ガンシャ、種付操作、フェロモンLv8、モーニングコーヒー、散種、わからせ、皮かぶり、Gスポット、ガンシャ―ライフル、透明化、癒しの種、ガンシャ―ガトリング砲、種分身―タカヒロ
〈パッシブスキル〉
ゼツリンLv80、種強化Lv80、無責任、感覚共有
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「凄い……、500以上も上がってる……」
一緒にステータスを見ているノエルが呟いた。
「このスキル……、そうか、そう言うことか……」
一度も使ったことがないスキルも頭の中に概要が流れ込んできて、用途を理解できる。
クリトは言っていた。何よりもまず先にこのスキルを発動させろと――。
「ノエル、新しいスキルを使うね」
「うん」
僕は叫ぶ!
「アクティブスキル〈種分身―タカヒロ〉ッッ!!」
すると僕の股間から種が飛び出し、床に落ちた。種は目に見えない程小さいが、僕はその存在を感じることができる。
床に落ちた種はブクブクと泡のように膨れ上がり、それは徐々に人の形に変化していった。
僕とノエル前に全裸の男が現れた。小太りで毛深い中年男。彼は片膝を付き、禿散らかした頭を僕に向かって下げる。
「あっしはタカヒロ!ゼツ様の元に馳せ参じました」
僕の中にタカヒロの記憶が流れ込んでくる。
いや、タカヒロだけじゃない。
5000年前、【MR無責任種付おじさん】の加護を授かった男の記憶。
彼の名はソロモン。魔神、入魔雫と恋に落ち、二人の娘アエロリットを愛した――。
そうか……、全てわかった。
人に加護がある理由、モンスターが生まれる理由、この世界ができた理由、そして――、
【MR無責任種付おじさん】が存在する意味を。
「時間がない。タカヒロ、すぐに出るぞ」
「ははッ!」
「あの……、ゼツ君、この人は?」
「タカヒロは僕の分身であり、自我を持った一人の男でもる。僕とタカヒロの記憶や体験は共有されるから、一心同体と表現するのが正しいかもな」
「つまり、仲間ってことよね?」
「うん、そういう解釈で問題ない。よし、ノエル急ごう!今の僕ならヤツを――、オリハルコンゴーレムを倒せる!」
それにこの状況は不味い。
早くオリハルコンゴーレムを倒し、アエロリットを助けに行かなければ――。




