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転生聖女。  作者: カラスの羽飛ばし
学園編
46/49

転生聖女、テスト前に行列ができる

「ハルノス様、勉強を教えてください!」

「ハルノス様、暗記方法を~」

「ハルノス様、魔法学の~」


一学期終盤、テスト前ということで私は至る所で話しかけられていた。

首席入学者のネームバリューは伊達ではなく、デイストーチだけでなく他コースの生徒も私に話しかけ、コータスやニコルに散らされるというのを繰り返している。


「ハルノス!一緒にご飯食べよっ!」


「皆様、ごめんなさいね。婚約者様が呼んでいるので…。」


このやり取りで大体は散る。

だが、想像して欲しい。

目はキラキラ、ミミはヒクヒクと動き、フワフワ尻尾は千切れんばかりに振られている。

こんな可愛い生き物に話しかけられて無事でいられるだろうか?


私は無理だ。

外聞なんて考えずにコータスに飛びついてしまう。


「コータスっ!」


「うわっ!…ふふっ。」


だらしなく笑う顔も可愛い。

撫で回したい。そんな欲求を堪えて周りを見ると、顔を逸らして離れていく。


これが一週間前から続き、ニコルもコータスが止めた方が全員が幸せになれるということでコータスが止められない時に出てくるのみだ。


称号のバカップルの意味が分かった。

コータスの可愛さにはどこに居ようと負ける。


「…コータス?どうしたの?」


コータスは私を離そうとせず、尻尾をスリスリと擦り付ける動作をしている。


「ほ、他の…男の匂いが着くのが嫌だから…。」


「はうっ!?」


「ハルノス!?」


か、可愛いいいいいいいっつっ!!!!!!


「コータス、可愛い…」


「可愛いって言われてもあんまり嬉しくない…。」


「最高の褒め言葉です。」


「可愛い笑顔で言われても嬉しくない。どうせなら…ハルノスにカッコいいって…言われたい。」


「カッコいいよ?コータスは可愛カッコいいの。」


「今はそれでいい。でも、大人になったらカッコいいって言わせてみせる。」


「…昼食前に砂糖を撒き散らさないでください。」


「「ごめんなさい。」」


----------------------------------------


テストは座学と実技があり、トップ10と下位10名は掲示板に張り出されるため、皆必死に勉強する。


…下位10名に選ばれない為に。


授業が終わりアトラスとソラを迎えに行くと、誰かが激しく動いている音がする。


校舎裏の日陰でデイストーチのクラスメイトである、マリスさんが槍の練習をしている。


話しかけるべきか…。

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