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転生聖女。  作者: カラスの羽飛ばし
転生~幼少期編
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プロローグ

初投稿です。よろしくお願い致します。

2026年 春。片田舎の駅のホームに立っている人物の耳にはイヤホン。目は伏せられ、心ここに在らずとも言うべき状態の彼女は電車通過のチャイムを遠くに聞きながら、1人考え込んでいた。


(20歳にして無職で借金100万…詰んだかも)

父が浮気で子供を作り両親は離婚。母子家庭で育ち、幼い頃から貧乏・病弱・イジメなどにより自尊心は0を突き抜けてマイナスになり、友達も0。コミュ障で1人っ子。

つまり、頼れる人間は0であった。…そもそもいた所で相談の発想自体が浮かばないのが春花という人間である。母が亡くなり、借金は春花が引き継いだ。就活も上手くいかずに増えるばかりの金額。

マイナスに転がり出すとブレーキは無い思考にはまり、いつの間にか遠くに聞こえていたチャイムがなり終わった事や真後ろに近づいて来ていた人影に気づいていなかった。

ドンッと押された衝撃を春花が感じた時、通過しようとした電車が春花のいた場所から少し進んでから止まった。…春花の「肉体」と共に。

それから駅や電車内は騒然とし、犯人はすぐに取り押さえられた。





「〜っ!!?」

衝撃を感じてホームに落ちた。…気がする。自分はどうなったのか、死んだのかなど混乱で頭はパンクしそうになり、体に痛みを感じない事に気づく。ハッと体に目を移すとさらに混乱により気を失いそうになった。

半透明の自分の体。それが目に入って冷静になれる人がどれだけいるのだろう。少なくとも春花には無理だった。取り敢えず深呼吸を行い、あたりを見渡すと目の前に人がいる事に気づく。


「やっと気づいてくれたかの。取り敢えず自己紹介じゃ。ワシは創造神シヴァ、地球で言う所の異世界の主神をしておる。単刀直入に言うと、春花さんは駅のホームで突き飛ばされて電車に轢かれ亡くなった。ここは肉体のない魂の存在するための空間じゃ。」


…創造神?…異世界?…魂?

頭にはてなマークが増えていく。死んだらココにたどり着くのか…??


「いや、ワシが春花さんに話があって呼んだんじゃ。普通は天国か地獄にいってから転生待ちとなる。」


転生?


「あぁ、転生は基本的にその世界の中で行われるし、記憶も引き継かれない。ただ、例外がある。その世界での転生が不可能な場合やどうやっても記憶の完全消去が無理な時。春花さんは地球での転生は不可能と判断され、ワシの納める世界に連れてこられた。」


なぜ不可能だったのかと聞いても?


「…一言で言えば神々の手違いじゃ。ワシの世界には魔法があり、科学は存在しない。元々はワシの世界に生まれる予定だった春花さんの元となった魂は手違いにより地球に誕生した。そのため、どんどん歪みが発生した。春花の人生に不幸が多かったのはその為じゃ。元々地球に産まれる予定は無かったから、生まれ変わる事が出来なんだ。ただ、ワシの世界、つまり本来春花さんが産まれる予定であった世界での転生は可能なのじゃ。」


なるほど。


「勿論転生を強要はしない。記憶の削除を希望するのも自由じゃ。転生する場合希望を聞いてからワシがちーととやらと加護を付けよう。」


産まれる家庭は出来るだけ裕福な方がいい。後、食いっぱぐれないように回復魔法とか水魔法も覚えたい。あと健康に育てるようにして。

これが出来るなら転生する。


「勿論可能じゃよ。……用意が出来たのじゃ。今度こそは幸せな人生をおくるのじゃよ。」


その言葉を最後に意識は薄れていった。

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