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入り乱れる諸説
文禄慶長の役(朝鮮側呼称「壬辰倭乱」、「丁酉再乱」)は、天正二十年(一五九二)から慶長三年(一五九八)まで、途中休戦期間を挟みながら行われた豊臣政権による対外戦争である。
両戦役、日明朝鮮合算して約六十万人が動員されたこの巨大な戦争は、豊臣秀吉の死により幕を閉じ、朝鮮・明に多大な損害をもたらした他、日本国内においては、損害を蒙った諸大名になんの補償もできなかった豊臣家が急速に求心力を失い、やがて滅亡に至ることとなった契機として語られることが多い。
この実り少なき対外戦争、文禄慶長の役は、その目的を巡って当時から諸説紛々としている状況であった。
その一端を紹介すると
・秀吉の領土的野心説
・分封地枯渇説
・勘合貿易説
などが唱えられている。
本作では、日本に戦国時代という未曾有の戦乱をもたらした銭不足の視座に立ち、改めてこの巨大な戦役の目的に迫りたい。




