九十一話 混沌へ
モートレは帰路へ就いた車の中で呆然と天井を眺めていた。
父に会えた。
家族も同然の仲間が裏切った。
傷を負った。
涙の気配はない。
あるのはヒェトラと暁啓の行動に対する疑問だけだ。
どうしてふたりは大和と共に私達を攻撃したのだろうか?
「これからどうしようか?」
モートレの声が静寂の中に響いた。
現状把握している情報を全員が思い浮かべる。
絶望。
その言葉が頭の中を過る。
「……どうしよう、ねぇ? いやぁ……本当に」
ブルーケも同意を示しながら全身の力を抜いた。
運転手の高久は事情を聞いて、何も言葉を発することは無い。
絶望と敗走。
胸に大きなしこりができてしまい苦しい。
「わからない。わからないよ…………だからこそ帰ろう」
アバートが言葉を放つ。
「帰るしかないんだよ……ヒェトラはもういない。この胸につかえる苦しさを解消する方法を私達は持ち合わせていない。それでも帰って、みんなで話し合って……どうにかしようと足掻くしかないんだよ」
最善を尽くした果ての失意。
悔しくて堪らないが前を向く少女。
その姿が眩しいと思いながらも倣う他ないと残りのふたりも前を向く。
「でもさぁ……やっぱり腑に落ちないんだよねぇ」
暗い雰囲気を切り裂いたのはブルーケだった。
「ん?」
「ヒェトラだよ? おとーさんが復活したからと言って、意志が揺れると思う?」
「……こればっかりは本人にしかわからないとしか…………まぁ、手を組んでしまったのならば手が付けられない。悲しいねぇ」
「ね。おとーさんがいつの状態なのか、どれだけの知識を持っているのか知らないけど……相手がヒェトラだからね。取扱説明書を渡しておくべきだったかも」
バケモノを置いてきてしまったと笑い話を一つ。
那須暁啓。
ヒェトラ。
C2大和。
誰が手綱を握るのか?
誰が先兵となるのか?
混沌とも呼べる三者の共謀を想像する。
先の見えない黒く暗い渦の中で誰が輝くのだろうか?
こんにちは、
下野枯葉です。
寒い日々が続きます。
毛布に包まれた体が小刻みに震えています。
でもPCの熱のおかげで助かっています。
よかった。
さて、混沌です。
遂にここまで来てしまいました。
那須暁啓。
ヒェトラ。
C2大和。
三者が集うその場所にはどんな光景が広がっているのでしょうか?
描きたいと思っていた光景。
嗚呼。
背筋が凍りそうです。
では、
今回はこの辺で。
最後に、
金髪幼女は最強です。




