45【理由】
この話、こんなに伸ばすつもりじゃなかったのに。
「お父様どうしたのですか?」
今までずっと黙っていたお父様がいきなり喋りだした。
「おいロドデン」
お父様は少し怒っている様子だ。
何に怒っているのか私には検討もつかない。
「はい、何でしょう?」
「俺は、この商談は公爵家からの商談ではなく、エレナ個人からの商談だから、エレナが公爵家令嬢だからとかそういうのはやめろと言ったはずだか?」
「はい、心得ております」
「じゃあ、売り上げの三割とはどういうことだ?
エレナは商品の案を出しただけだぞ?
俺から見てもこのリバーシは面白いと思うし売れるとも思う。
だが三割は、払い過ぎだろ。
人件費や材料費もお前が持つことを考えるとお前の取り分が少なすぎる。
このリバーシがもし売れなかったら大赤字だぞ?
わかってるのか?」
そういう事か。
だから取り分を決める時に私がロゼを見たらロゼは驚いた顔をしていたのか。
「はい。
ちゃんとわかっておりますよ」
「じゃあ、何故だ!」
お父様の声が荒くなった。
「まず、この商品は絶対に売れます。
この商売を二十年してここまで上り詰めた私の勘が絶対に売れる。
この機を逃すなと言っています。
それに、これも私の勘ですがエレナ様は、このリバーシと同じぐらい、もしくはそれ以上にいい商品案を持っているのではないですか?」
「え!?
そ、そんなことないですよ?」
いきなり言われて驚いてしまう。
確かに将棋、チェス、トランプとまだまだ案はあるけどそれらの案を今出すのは得策ではないとロゼとヴィルデと話していたのでとぼけてみたが、お父様とロドデンさんが私のことをじーと見てくるので観念することにした。
「はぁ〜。
はい。何個か案はありますよ。
リバーシがいい感じに売れてきたらまた試作品を作ってプレゼンしようと思ってました」
「そうなのか!」
お父様は驚いている。
「やっぱりですか。
ブレイン様は、今ので分かったと思いますが、
次の商品も私の商会に案を出してもらうにはここでケチる訳にはいかなかったんですよ。
多分ですが、このリバーシが売れてきたらその甘い蜜を吸おうとエレナ様のところに大勢の商人が来るでしょう。
その中から私の商会を選んでもらうにはこれぐらいの恩は売っておかないとと思った次第です。
納得していただけましたか?」
「うむ。
すまんなロドデン。
怒鳴ってしまって」
「いえ、いいのですよ」
お父様とロドデンさんの話しはまとまったみたいだ。
ロドデンさん欲しい!
私の外交担当になって欲しい!
よし!お願いしてみよう!
「ロドデンさん、この後二人きり。
まぁ、ロゼとヴィルデはいますが私の部屋で話をしませんか?
その話の結果で、今回の私の取り分を減らしても構いませんし、ロドデンさんの商会と専属契約を結んでも構いません」
「本当ですか!」
ロドデンさんは自分の商会と専属契約を結んでもいいと聞いてとても驚いていた。
「おい、エレナ。
なんで私がいては駄目なんだ?」
お父様が少し不機嫌な顔で言う。
「お父様!
ワガママばっかり言ってたら嫌いになりますよ!」
真面目に返すのがちょっと面倒だったので最終奥義を使った。
「ぐぬぬ!
わかった。
たがどうなったかの結果だけは教えるんだぞ」
「はい。
わかりました。
では、ロドデンさん行きましょう」
そう言ってお父様の部屋を出て私とロドデンさんとロゼの三人で自室に戻った。
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