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前世はクズでした  作者: だるちゃん
第1章魔王誕生編
7/7

要塞化しました

初めて勇者を討伐した魔族達は、その晩勝利の美酒に酔いしれていた。


「ライデンさん!!!やりましたね!こんなことライデンさんが居なければできなかませんでした!!!勝利の功労者からなにか一言ください。」


「いえ、俺はそんな大したこと…」


「何言ってんだ小僧!!お前のおかげで勝てたんだ!そんなのここにいるみんな知ってるさ」


「は、はぁ…でしたら、一言」

タメを作ってから

「俺1人ではこんなことできませんでした。成功したのはみんなが力を合わせて戦ったからです。これからもみんなの力が必要です。これからも力を貸してください!!!」


「当たり前じゃねぇか小僧!!なぁみんな!?」


「「「おーーーー!!!」」」


みんなの気合いが入った。俺も気合いを入れないとな…これから忙しくなるぞ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


この街が勇者を撃退したっていう噂は魔族の内で広まっていった。そして、それが広まると自然と他の街や村からの移住がかなり多くなった。

これにより現在の敷地面積では足りなくなり、山を開拓し土地を広めた。かなり広い村の出来上がりだ。

移住が増えて自然と対勇者の武力も上がった。そして、街の周りには頑丈な塀を築き、その街の真ん中にはさながら城に似たものを作った。街の要塞化はかつての対策の時より確実に進んでる。

というより、現在のノーザンクロスは街というには規模がでかすぎる。さながら要塞都市だ。


ただ、勇者を倒したというのはいいことばかりではないのだ。この後、勇者達はかなりの戦力をここに集結しようとしている。

んで、俺が取る行動は決まっている。人族への宣戦布告ということで、隠密行動に長けた魔族五人を既に人族の都市ガルガンティアに向けて送っている。やることは王直属の貴族の抹殺。そして、その貴族の首と同時に密書を王に送る。その内容とは


『我々は素晴らしい支配者を手に入れた。今まで虐げる側だった者がこれからは震える、そして恐怖するだろう。我ら魔族の存在が貴様ら人族よりも優れているということをこの戦いで知るだろう。これは戦争だ。洗礼の儀などというものではない。それを覚悟しろ』


めっちゃ挑発するじゃん…まぁそんなことはいい。そして、ついでと言ってはついでに勇者の食べ物に毒も混ぜてもらう。


おい…まじかよ…勇者六人が死ぬぞ…毒で死ぬのかよ


絶対なる強者の余裕、こんなもののせいで警戒というものが足りない今、あいつらはこんな簡単に殺すことができる。呆気ないな勇者ってのは…


そして、今の俺はというと…城の玉座に座っている。そうなぜか他部族も多くなった今、クレスが玉座というのは難しいとクレスが進言した。いや、元々このノーザンクロスはクレスのものですよね!?!?

ただ、クレスはどうしても俺にやって欲しいということで、俺は今魔族大半の長である。


「ライデン様、我ら暗殺特化部隊、ただいま帰りました。」

人族の都市に送った魔族の部隊長のサリスだ。これはかなり美人なんだよなー…てか、様はやめてくれないかなー

「様はやめてくれ…なんかこう背中がむず痒い…ところで、結果を教えてもらいたい。」


「お戯れを。ライデン様のことです。もう知っているのでしょう?」


「それもそうだな。こんなこと聞く必要もないのか…では、報告も時間の無駄か。よし!わざわざ報告とか要らんぞ、報酬は家に送るということで」


「いえ、報告はさせてください。聡明なライデン様との一時を過ごしたいのです。」

いやいや、かなり俺の心臓に悪いこと言うな…こんな綺麗な女性を侍らせるのもまた王の威厳なのか?

馬鹿か俺は…俺にはクレスという心に決めた女がいるじゃねぇか…


「わかった。おかえりサリス。お勤めご苦労だった。今日はゆっくり家で休むといい。」


「ありがたきお言葉!!」


サリスは部屋から去っていった。


「入るぞ小僧!!!あ、いや今はもう王だったか。これは失礼」

ボロスさんだ。


「どうぞ、それと俺のことは前と同じように小僧でいいですよ。」


「お、そうか。それでな小僧、森の雰囲気がおかしいんだよ。なんか知らねーか?」


「森の様子か…そうだな黙っておく必要も無いだろう。エルフの長から話があってな。俺ら魔族はエルフと手を組むことになった。エルフは勇者に攻撃し続けていた部隊の一つだろう。そんな存在が仲間にいると頼もしいだろう。」


「小僧の考えなら仕方ないのかもしれんが、多分そうとう難しいことになるぞ。」


エルフと魔族は仲が悪い、エルフも元は魔族のクオーターみたいなものなのにな…


「わかってはいます。ただ、戦力は多い方がいい。そして、そのエルフ達には森に居住できる穴を作ってもらっている。攻め込まれた際の強襲ポイントの一つにしようと思っている。ちなみに、ドワーフにも仲間に加わってもらった。岩の加工に長けたドワーフ達には岩の砦を城外に建ててもらってる。それはほぼ囮で罠塗れの砦を築いてもらってる。」


「ドワーフまで…小僧、お前は本当に魔王になるつもりなのか?」


「魔王か…というより、もう魔王になったのじゃないですか?魔族の王様になっちゃったんですよ?」


「がっははは!!確かにそうだった。謎は解決したし俺は立ち去るかな。」


疲れるなー。王様としてやることが沢山できた。そして、仲間に加わりたいという者達の受け入れ。そして、その者達の居住地の獲得。

その度に塀は何重にもなっていき、もはや城はかなり安全なものになってきている。そして、ここで問題になるのが、城から遠いところに陣取っている部族である。たまにだけどクレームが入るんだ。なぜ俺らの外には塀が1重しかないんだって、仕方ないじゃないかと思うが、確かに重要なことなんだよな。


未来視でわかっているが、もう一部族だけ俺らの仲間になる。それが終わり次第大掛かりな塀を建設する予定だ。


「陛下!!陛下に会いたいと南の村から来た者が申しております。如何なさいますか?」


「通してくれ」


「し、失礼します。」

わかってはいたけどやべーよやべーって…ハーフヴァンパイアの女の子、犬歯が異様に発達していてとても魅惑的な見た目をしている。


「わざわざこの都市まで来ていただいたこと感謝する。そして、早速だがなんの要件かな?」

喋り方…俺は魔王入りきってんぞ…


「わ、私はハーフヴァンパイアのヒルダと申します。勇者の撃退、暗殺、勇者に対しての行動噂ではありますが、色々聞かせてもらいました。そこで、相談なんです。私達ヴァンパイアの部族を助けては頂けないでしょうか?私達はついこのあいだ勇者による被害を受けました。村が焼かれ行くあてもなくここへ来ました。どうかご慈悲を。私の身も捧げる所存です。」


身を震わせながらそんなことを言った。


「ここノーザンクロスはあなたたちのような者を歓迎しています。ただ、些か不愉快ですね。」


「え…御無礼がありましたか?」


「いえいえ、あなたのことじゃないんですよ。魔族というのは人族に虐げられてきました。そこで、痛いと言うほどにその辛さはわかっているはずです。ただ、あなたのまわりの人らはそれがわからないのですかね?あなたは族長ではないですよね?ハーフヴァンパイアという者がヴァンパイア族ではどういう存在なのかはある程度知っています。あなたは酷いいじめを受けてきましたね?そして、今回も身体を捧げてでも助けてもらえと、そういうことですよね?」

ヒルダは驚いた顔をして、気まずい顔をしている。

というより、下手したら泣きだしそうだぞ。


「だめ、ということですか!?お願いします。助けてください。私はこれに失敗したらよりひどいいじめを…」


「誰が助けないと言いましたか?俺はあなたを助けましょう。」


「あ、ありがとうございます。」


ただ、やはり胸糞悪い。そして、このまんまヒルダをヴァンパイアと一緒にさせておけばまだハーフヴァンパイアいびりは続くだろう。

ヒルダは城の仕事をさせるという名目でこのだだっ広い城に住まわせることにした。

そして、仲間になる最後の部族が仲間になったことで最終的な塀の建築に取り掛かった。高さ3m厚さ5mといった大掛かりな塀を作成し、要塞都市ノーザンクロスは完成した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


勇者六人、王の右腕と呼ばれた貴族といった痛手を負った王国は今とても殺気立っていた。人族の王-ギルガメッシュ-は今やかなり焦っている。このままでは魔族に負けるのじゃないかと、今まで、洗礼の義で減らしてきた魔族が急速にひとつの都市に集結し要塞化されてしまった。

このままでは、魔族に武力で負けてしまうと焦っているのだ。そして、あんな要塞攻めるには今までのように1人や2人で向かわせては自殺行為といえる。そんな中勇者六人の痛手である。

そして、今回大掛かりな軍の編成にかかった。


「あのクソ魔族共目!!!人族に宣戦布告だと?人族に歯向かう魔族がどうなるか見せつけてやる!!!」


手に持っていたグラスを投げつけ大きな独り言を言った。


これすらもライデン-敵の王の思惑通りと言うのに

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