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大鴉の恩返しは傍迷惑  作者: noll
気泡編
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幻聴


 ……記憶を失ってからの王女はと言うと苦しさと辛さでいっぱいでした。両親の顔も友達の顔も思い出せないのですから当然と言えば当然と言えるでしょう。しかし、何より王女を悩ませたのはもっと別の事であり者でした。

 王女は聞こえる笑い声に身を震わせ、部屋の隅に隠れて怯えていました。


「また、聞こえる!」


《忘れた忘れた、みーんな忘れた。

海に落ちて成り変った、悪魔と呼ばれる王女さま。

王国に戻れば、あるのは希望か絶望か?

はたまた――》


「やめて、止めて頂戴!!」


 王女を悩ませるのは事故のショックにより時より出てくる幻聴。これにより王女は日に日に弱っていきました。王女は泣き晴らし、幻聴の影響で「本国に帰りたくない」と思う日々が始まるのです。しかし、王女に権力はまだない為に、王女は本国へ帰る日。王女とお付きの数名の従者たちは平民に扮して船に乗り込みました。というのも、王女が事故で失った船は未だ出来ておらず、療養してもらったヒュースマン王国には申し訳無いという王女の慈悲深い思いがあったからです。

 しかし、あの事故以来。王女は海と船が嫌いになってしまいました。そもそも、今の時代には空を飛ぶ技術は未だ発達しておりません。その為に、海を越えるには海を使わなくてはいけませんでした。

 王女は憂鬱のまま、船に乗り込みました。そして出向の汽笛が鳴った時。鳥たちが羽ばたき、声を上げました。思わず驚き呆気になっていると、王女にある情景が思い起こされます。


(鳥、翼。……あれ、今なにか)


 脳裏に起きたビジョンに目を丸くした時、王女に近づく気配があり、王女は顔を上げた。



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