まだ足りない
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ジーデンス子爵領は、糞だったがまだマシな糞だったと言う事が解った。隣の領地はどうなっているんだ? それが不思議でならない。何でまだ存続しているんだろう。そこまで糞だったらそもそも滅ばないか?
「なあ、何で隣の貴族家は滅ばないんだ? どう考えても滅ぶだろ。子供も碌に育てられない環境でしかないんだぞ? どうやったら子供が増えて存続できるんだ?」
「人種の本能が解放されるんでしょうね。自分よりも次代を残すことに意義を感じてしまう現象が起きているのだと思われます。限界であるがゆえに、中々滅ばない。そういう状態になっているんだろうと思います」
「人とは、本能を理性で抑え付けた生き物ですが、限界の中で生きている場合は、生存本能が回帰するのでしょうなあ。何が何でも子孫を残そうとする。数打てば1人くらいはなんとかなるという精神になるのではないかと思われます。これはあくまでも想像の中の話ですが、理性で本能が抑え付けられない程の過酷な環境であればある程、子供が増えるのではないかと思います。普通はこんな状況では子育てなんか無理だと思う状況でも、理性よりも生存本能が勝ってしまい、何が何でも次代を残さなければという、環境から脅迫された状態になるのではないかと。そうでなければ説明がつかない事もありますので。人口が増えるのは裕福だからというのもありますが、余りにも過酷だと逆に人口が増えるまで子供を産み続けるという本能が刺激されるのではと考えます」
「それは……、それは哀しくないか? 自己犠牲の連鎖って事だよな? 自分は死んでもいいから、子供だけでもって言う事の。そんな世界は間違っているんじゃないのか? それで人口が増えてなんになるんだって言うんだ」
絶滅しない方が良いという本能が、理性を抑え付けて子供を大量に産むようになると。それはもう、社会が体を成していないんじゃないか? 既にそれは野生と変わりがないのでは? そんな気がする。裕福なら人口は増えるだろう。それはその通りだ。貧しい家庭では子供なんて望めない。それが当たり前だと思っていた。実際は、貧しくなればなるほどに、本能が刺激され、最後には人口増加になる様に本能が解放される。それはもう、人間と言っていいのかが怪しいな。猿と同じなんじゃないか?
「哀しくもあり、真実でもあります。現にどう考えても人口が減少していかなければならない領地でさえも存続できているのですから。ですから、一種の正解とも言えるのです。現に人口は増加しておりますからね。どんなにおかしく見えても、それが結果的に人口増加に寄与しているのであれば、その状態を続けた方が良いのでしょう。彼らにとっては、それが正解なのですから」
「悪魔であってもそんな極限状態での実験は行いませんよ。ただ、例外的に上手くいっているように見えているだけの砂の城ですな。切っ掛けがあれば、直ぐにでも崩壊してしまう様なものだと思割れますな。それがなんなのかは解りはしませんが、現状維持で行くのであれば、もう500年程度は生き残れるのではありませんか? これまでがそうだったのですから、これからもそうだという可能性はあります。残酷ではあるでしょうが、それが隣の領地の現実です」
なんというか、余りにも壮絶すぎて言葉にならないんだが。糞だと言われていたジーデンス子爵家が、比較的マシだったなんて。いや、この国自体が終わっているのかもしれない。というか、男爵領ってこういう場所ばかりなのでは? 特に貴族が終わっている奴らの所は。これはもう、なんというか、一回掃除をした方が良さげだと思うんだが、どうだろうな?
ここまでくると笑いが出てくる。ここまで酷いと誰が思った。誰が言った。よくそれで生きて居られたな。貴族であるというだけで、ここまで酷く成り下がれるのか。これは、少しばかり方向性を決めないといけないのかもしれない。内乱を起こしてでも、マシな方向に進ませるべきなのかもしれない。ブラック労働者なんて生易しい。奴隷なんて可愛いものだ。そこには野生に還ってしまった猿しか住んでいないのではないか。そう思えてくる。もう既に人では無くなってしまったのではないか。そう思えてならない。
「リリスネットワークで何処までなのかを調査することは可能か? 隣接している貴族家全ての調査は可能か? 現シリエント公爵派閥のシャイダイ男爵家とレセント男爵家もだ。そっちにも調査をかける。もし、野生に還っていたのだとしたら、対応を変えないといけない」
「時間はかかりますが、調査することは可能でしょう。早急にと言われると不可能ですが」
「ですな。何事にも準備がありますので。準備が出来次第でよろしいのであれば、調査をする事は可能でしょう。もっとも、シャイダイ男爵家とレセント男爵家は問題ないとは思いますが。食料が輸出できているのであれば、そこまで酷いことにはなっていないはずですからな」
そうか。まあ、そうか。食料が余っているから輸出できるんだもんな。食料自給率が100%未満なのに、高付加価値があるからと輸出をする様な馬鹿な真似はしていないと思うんだよ。高く売れるからと外に出すなんてしたら、領地内で餓死者が出るからな。そんな馬鹿な事をする訳がないと思いたい。実際は調査をしてみない事には解らない事だからな。
「それで、どうしますかな? 現実を知って、絶望した主様は、どうしたいのですかな?」
「まともな運営状態に無いのであれば、貴族家を滅ぼしてしまえば良いと思う。内乱? 知ったことか。それ以下の、未満の所業が繰り返されているんだ。流石に見て見ぬふりは出来ない。……かといって、こちらも蛮族の様に侵攻する訳にもいかない。まずは交渉を試みてからだな。それと、最低でもクリエミルツ辺境伯様には伝えないといけないだろうな。男爵領で腐っている場所を滅ぼしても良いですかと、許可を取らないといけないだろう。もし駄目だと言われたら、介入策を考える。早いのは武力で無理やり奪う事だ。それが禁止されてしまった場合は、何か手を考えないといけないだろう。このまま放置して良いとは思わないからな」
「介入、するべきなのでしょうね。流石に」
「知られてしまいましたからな。ですが、リスクもあることを承知しておいてもらわないと困りますな。もし、武力で制圧した場合、多くの貴族家から狙われる危険性があります。特に上の方が理解を示してくれるのかが未知数です。特に基盤の緩いシリエント公爵の代打である第3王子の派閥では耐えられない可能性があります。そこの所はご理解いただけると幸いですな。自分が責められるのではなく、同派閥の貴族家が責められるのです。それを跳ね返せるだけの何かが求められますが、主様は何を出せますか?」
「圧倒的な武力だけでは駄目なのか?」
「駄目だとは言いませんが、それだけだと弱いですな。特に守りに入った時が弱すぎます。侵略をすれば、領地が広がるでしょう。ですが、隣接する領地もまた増えます。そして、敵も増えますな。そして、最後に、討伐隊が組まれる恐れがあります。その時、派閥の勢力が守ってくれないとなった時、それでも跳ね返せる何かを持っていなければなりません。圧倒的な武力だけでは、カバーしきれない場所が出てくるのですよ。ですので、これがあればというものを提示する必要が出てくるでしょうなあ。防衛側で必ず役に立つ、これがあれば守りは完璧だというものが必要になります。それを、量産してこその話になるでしょう。1つだけでは足りません。100や200でも足りませんな。10万、20万と必要になって来るでしょう。圧倒的な武力と、そのもう1つが無ければ、全てを滅ぼしてしまう事は不可能になります」
「普通であれば、悪魔の声に耳を傾けるなと言いたい所ですが、こういう事態ですからやむを得ませんね。武力では足りません。攻撃する手だけでは足りません。守りも出来ることが最低限の話になってまいります。守れてこそ、覇道を成し遂げられるのです。……命様が感じておられるのは覇道です。それも、自分の中の正義を貫くというもの。王になれとは言いませんが、それだけの事を成すのであれば、攻め手だけでは駄目ですね。守り手にも圧倒的な何かが必要になります」
攻め手だけでは駄目、か。守り手にも何かが必要になる訳だな。それを考えよう。何か良いものがないか考えよう。武力は武力でも、守り手としての武力を考えよう。それは何か。何かないか。




