書き初め
「“書き初め”をしよう!!」
「おぉ。」
「ふーん。」
「なぜ?」
「ダルッ……。」
ユアンスの唐突な言葉に、麻美花、美結、美代、優馬の4人は各々の反応を示す。
「ほらほら、僕があっちから君達の習字セット持ってきてあげたからさぁ~、ほら、やろう!(強制)」
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――――というわけで、4人が連れてこられたのは異空間。
部屋が汚れると掃除が大変等の理由で、ユアンスが新しく作った空間。床には隙間無く新聞紙が広げてある。
「紙は大小様々、絵の具も持ってきたから、パフォーマンス習字?も出来るよ~!!」
「おぉ!!」
楽しそうなユアンスと麻美花。
「帰りたい。」
「同じく。」
「……だな。」
対して、テンションの低い3名。
「失敗しても、半紙に染みこんだ墨は〈小魔術〉で消せばいいんだよ。だから思い切ってやっちゃって!!」
「ハイッ!」
「ミカン、ミカン……。もぐもぐ……。……あ、美結もミカンいる?」
「うん。……でもどうせならこたつでゴロゴロしながら食べよ?美代なら帰り道作れるでしょ?」
「あ、それもそっか。」
乗り気じゃない3人がいなくなったことにユアンスと麻美花は、数時間程気付く事ができなかった。
書き初めの宿題してて失敗して、消せたら良いなーって思った。