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悪役令嬢の前に魔王の娘ですが?  作者: runa
ザイラス王国編
6/23

馬鹿はやっぱり馬鹿でした

ルアティナが帰国した後、ザイラス王国の第一王子であるアホォルは国王に呼び出された。

いつになく険しい顔をした父親に首を傾げる。



「アホォル、自分が何をしたのか

わかっているか?」


「なんのことです?父上」



かけられた言葉に疑問で返すと国王は顔を真っ赤にしてアホォルに怒鳴った。



「ルアティナ嬢はこの国の方ではなく魔国の王女だ!!」



「魔国?」



「彼女との婚姻が無くなれば

この国は終わりだ、

そもそも隣の女はなんだ?」



しなだれかかるようにアホォルの隣に立つ女は場違いな容姿をしている。

国王との謁見にも関わらず胸元と背中がかなり開いたドレスに娼婦のような厚い化粧。

ここにいるのが当然だというような

態度で居座っていた。



思わず目をしかめた国王に女は

許しもなく話し出した。


「こんにちわぁ、私はミリーと

言うの。お義父様ですよね?」



いきなりお義父様呼ばわりされた

国王はわなわな震えだす。

そんな父に気づかないアホォルはミリーを抱き寄せて自慢げに紹介する。



「父上紹介します!新しい婚約者の

ミリーです。」



「お前はアホかァァァ!」



なにも理解しない息子に怒鳴り付けた

国王はアホォルに歩みよる。


すごい剣幕で怒鳴られた二人は

言葉を失った。二人に近寄った国王は

迷わずアホォルの頬を殴る。

殴り飛ばされたアホォルは床に

体をぶつけ、ミリーという女も一緒に床に転がった。



元々できが悪いというか

勉強もまともにしなかったアホォルは

女遊びばかりしていた。

できの悪い息子に王妃はしかりもせず

野放し、そんな王妃に教育を任せた国王にも原因がある。



そのつけが今、国王に回ってきたのだ。

だが、このまま野放しにしてはおけない。憐れむような目で国王は息子に、

アホォルに言い放った。



「アホォル、お前の王位継承権を

取り上げ階級を平民とする。

異論は認めない。すみやかにこの場

を立ち去れ!」



「父上!?何を言ってるんですか!」



「そうよ!いきなり何よ!」



「護衛、つれていけ」



「はっ」



国王の近くに立っていた護衛は静かに

二人を拘束し、そのまま引っ張っていく。二人は叫びながら抵抗したが、

そのまま連れていかれた。




そんな二人を見ながら国王は頭を抱え込む。

参ったのだ。

最近の王妃は意味の分からないことを話している。



ここは乙女ゲームの世界で息子が

メインヒーローだとか、先程の女は

主人公でルアティナは悪役令嬢などと毎日話してくるのだ。

ミリーという女は元々平民で子爵家の落胤だったらしく貴族に成り上がった。

確かに可愛らしい顔をしているが

化粧やドレス、顔に滲み出る醜悪さで

すべて台無しだ。


断然ルアティナの方がかなり美しい上に気品がある。

その主人公とやらはルアティナなのではと話していて思う。




息子を平民にした後、王妃は嬉しそうに言った。



「やだ、駆け落ちじゃない!そう言う展開なのね、さすが乙女ゲーム!」



「・・・私が追い出したんだがな。」



息子が平民にされたのに

乙女のようにはしゃぐ王妃に国王は

真顔で返した。

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