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私の彼は忍者  作者: 紅葉
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お出掛けデート 1 映画村に着きました♪

インターハイが終わり、三年生の先輩たちは受験勉強に本腰を入れるため、部活を引退していった。


私は部活、先輩は夏期講習と前より顔を合わす機会が少なくなった夏休みのある日、先輩から日帰りで遊びに行こうとお誘いがあった!!


行き先は京都。


京都ですよ! 京都!!


新撰組が活躍した、あの京都!!!


楽しみすぎて、昨夜はあまり寝られなかった。

ガイドブックを見てニヤニヤ、持ち物を確認して、親から借りたデジカメの充電を確認してニヤニヤ。



7時35分発の電車がホームに滑り込んでくる。

後ろから2両目の車両で先輩と待ち合わせ……あ、せんぱ〜い♪

目が合って手を振ったら、控え目に振り返してくれた。


白いシャツにブラックジーンズ、黒縁の伊達メガネを掛けて、今日の先輩もカッコイイ~!! お洒落ですね♪

私の白いサマードレスと色がお揃いですね♪



「おはようございます」


「おはよう」


先輩がずらして開けてくれた、2両目と3両目の境の角の隅っこに、先輩と壁に挟まるように、ちょこんと座った。


「何処に行きたいか、考えてきた?」

「はい。え〜っと、行きたいところは沢山あるんですけど、映画村に、新撰組の屯所跡と、池田屋の石碑とか、水族館に、二条城に、晴明神社に、……」


「そんなには1日で廻りきれないね」


クスクスと先輩が、目を細めて笑う。


そうですよね……。


「でも、絞りきれなくて」


「屯所跡と二条城と晴明神社と池田屋跡は廻れるけど、映画村は全然別の方向だし、1日遊べるから他と掛け持ちじゃ、勿体無いな。水族館もそれだけで行ったほうが良いと思うよ」


すらすらと情報を整理してくれる。


「先輩詳しいですね」


「まあね」


「じゃあ、映画村で」


「了解。じゃあ、他のはまた今度ね」


「はいっ」



電車に揺られること2時間。

電車は京都駅に到着した。



「ホームが長いっ!! 沢山ある!! ねぇ、先輩っ!! 駅が大きいですねぇ〜!! わあぁ、人も多い!! 」


「ホームの長さは同じだよ、理沙」


先輩がクスクス笑っている。


「新幹線も発着する駅だからね。迷子にならないでね」


差し出された手を繋ごうとして、前から来た人のキャリーバッグにぶつかりそうになった。

咄嗟に腕を引かれたので、思わず両手で先輩の左腕にすがり付く。

……まるで、腕を絡めてるみたいだ。

頬が赤くなるのが分かったけど、先輩も嫌がる素振りは無いし、このままでいいかな。


えへへ〜。ちょっと大胆かな。


わ!


またギリギリの距離で前から来た人とすれ違う。ぶつかるかと思った。


うぅっ……都会って歩きにくい。



何処をどう歩いて来たのか、連れて行かれるままに歩いていくと、大きなバスロータリーに出た。

外気温は31度を超すのに、バスロータリーには沢山の人がいた。

やっぱり夏休みだからかな。



案内板を確認して、映画村直行のシャトルバスを待つ列に並ぶ。

やがて、シャトルバスが来たので、順番に乗る。あ〜、涼しい。


バスの中は寒いほど冷房が効いていたけれど、乗車率200%って具合にすし詰めにされると、適温なのかも知れない。


ギュウギュウ押されながら、奥へ奥へと詰められる!!

周りが見えないし、背が高い人のリュックに顔が当たる。

混んでる乗り物の中では、リュックは胸の前に抱えるのが、エチケットでしょうが!!


こういう時、背が低いのは本当に不利だ。もう遅いかも知れないけど、切実に背が高くなりたいよぉ。


ぎゃーー!!


後ろの人が手に提げていた鞄を、上に持ち上げた拍子に、スカートが捲れ上がった。


ひぃっ!!


慌てて直そうとしたところに、お尻に手が当たる感触……!!


痴漢?


と、振り向いたら、先輩が真っ赤になりつつスカートの裾を直してくれていた……。


この場合……ありがとうございますなのかな?

いいんですよ、自分で直しますから。

あ〜、ビックリした。



その後、無事にバスは映画村に到着した。直行便は、途中で乗り降りがない分、空いてもこないけど、人が多すぎて降りそびれたりしないから便利だね。


映画村の外観は、飛燕のレストランみたいな芝居小屋風。全然規模が違うけど。


「先輩、先輩」


と、袖を引っ張る。


「私、変身したいです。一緒にしませんか」


変身処でお侍さんや、お姫さまに変身して映画村を散策出来るのをガイドブックでチェックしていたので誘ってみる。


「いいけど……理沙、コスプレ好きだね」


へ? あ……。


そう言えば、バイトもコスプレみたいなものでしたね〜。

でも!! 普段は忍者のコスプレだけですから。

ここには、新撰組のコスプレが有るんですよ!!


キャーー!!


先輩に、夢にまで見ていた沖田総司コスしてもらいますからね〜!!


言質取りましたからね〜〜♪


ウフフ〜♪



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